タヌキ

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コラム
私の家の周りにはタヌキがいるらしい。
夫は見た、というが私はここでは見たことはない。
けれど以前 松戸に住んでいた頃は タヌキ一家が夜毎 庭に遊びに来た。
夜食を振る舞ってやると 親は子供にまず食べさせていた。
子ダヌキ兄弟の中にひときわ体の小さい子供がいて 食事の時すぐ兄弟に押し出されてしまう。
するとお母さんタヌキが鼻で他の兄弟を詰めさせて その子を食事の列に押し込んでいた。
やがて子供が満腹になると やっと母タヌキは食事を始める。
子供思いの優しいお母さんダヌキだった。

知り合いの家ではタヌキを飼っていた。
リビングのソファーの上に丸くなって寝ていた。
噛み付くから触ってはいけないよ と言われた。
なんでもご主人の言うことしか聞かないのだそうだ。
野生動物は難しい。難しいから今まで愛玩用や家畜にならなかったのだろう。

飼うのは難しいがタヌキは人の近くで もう大昔から
よく生き抜いて来ていると思う。
雑食性なので生きやすいのかな?
警戒心と順応性のバランスがいいのかも。
顔に似合わず賢いのかもね。

顔に似合わないと言っても 顔が悪いわけではなくて
大変可愛い顔をしている。キョトンとした無邪気な顔だ。もふもふしたい。
寒い日に膝に乗せたら暖かそう。けれど飼い慣らしてはいけない。
野生は野生でいいのだと思う。

地球という家があって 人も動物もそれなりにやっていけるのであれば
どんなにいいだろう。
どこの街に行っても人しかいないように見えるけど
実はひっそり人のそばで生きている野生動物を
密かに応援している。




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