いい子症候群~いい子でいることは本当に善なのか

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コラム
「いい子症候群」は教育評論家の通称尾木ママこと尾木直樹さんいい子症候群という言葉があります。
病名ではありません。
医学用語ではありません。

ですが、この言葉の定義に当てはまるな、という子供がいることは確かです。

「いい子」というのは本来褒め言葉です。
しかし、「いい子」が過度であると悩みにも繋がってしまうおそれがあるのです。

いい子症候群とは?

「いい子症候群」とは、親の期待に応えようと、過度に頑張りすぎてしまう子供のことを言います。
自分の欲求や感情より、「親が喜ぶかどうか」が目的になってしまいがちになるのです。
自分の感情より親の感情を優先してしまうことによって、やがては心の中が空洞化してしまい、自分が本当は何を望んでいるのかがわからなくなってしまうのです。

「いい子症候群」は教育評論家の通称尾木ママこと尾木直樹さんが自分の子育てを振り返ってこう表現したことで話題になりました。

いい子症候群のチェックリスト

・嫌なことにNOと言えない
・抵抗することができない
・親の感情や考えを行動の基準にする
・人の顔色を伺う
・自己犠牲精神が強い
・自分がしたいことの判断がつかない
・感情を表現することが下手
・必要なときに周りに助けを求めることができない
・目立つ反抗期がない
・自己肯定感がとても低い
・すぐに落ち込み、立ち上がることが困難
・周囲から我慢強いと思われやすい
・人によって態度をコロッと変える
・小さな判断も自分ですることができない

いい子症候群の子供とは

一見すると、親の言うことをよく聞き、自己管理ができるため「優等生」と思われるタイプの子供が多いです。
親に逆らうこともなく、お父さんお母さんからすると育てやすい子供と言えるでしょう。
しかし、内心では子供らしくのびのびと育つことができず、心のなかにモヤモヤを抱えたまま成長するため、後になって突然キレたり、問題行動を起こしたりするようになるのです。

親はどうしても子供に期待をしてしまうものですが、いい子症候群の子供は親から「過剰な期待と理想の押しつけ」や「親の価値観や意見の押し付け」を受けて育ちます。
また、子供の中には「親に愛されたい、褒めてもらいたい」という気持ちが元々強い子供もいます。
そうした双方の気持ちが合ってしまったときに、つい親が期待してしまい、親のコントロールが過剰になってしまうのです。

子供をいい子症候群にしないために

1.子供の意志を尊重する
どんな小さな子どもでも、必ず自分の意志というものを持っています。
それを丁寧に聞くこと。
親の意見を一方的に押し付けるのではなく、子供の意見も聞き、相談してから物事を決めるようにすることです。

2.親と子供の人格は別人格であるということを認識すること
親と子供は互いに影響し合いながらも、独立して個別の存在であり、異なる人間関係や社会的コンテキストで成長しています。
親は子供を所有物であると捉えがちですが、子供は子供だけで一人の人格であるということを忘れないようにすることです。

3.羽目を外したり、失敗したりする経験も増やすこと
現代というのは失敗というのは糾弾されがちな世の中です。
それも踏まえて、親は子供に「できるだけ失敗しないように」「周囲から悪く思われないように」と気を回しがちです。
しかし、羽目を外したり失敗したりすることで多くの学びがあります。
経験という宝物を子供から全て奪うのではなく、見守る姿勢も大切です。


いい子症候群の子供の多くは「いい子なければ親に愛してもらえない」と心の奥で思っていることが多いです。
「どんなあなたでも好きだよ」と、常に子供に伝えて安心できるような環境を整えましょう。
失敗したら、一緒に悩めばいいのです。
人生の先回りをしすぎないことがとても大切です。

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