数年前までダーツにハマっていました。
自他共に認めるダーツ馬鹿でした。
で、毎日通っていたダーツバーがあったんですよ。
昼3時から朝3時まで開いてるお店でした。
食事も美味しくて、スロットもあって、まぁ、すっごく賑わうお店でした。
彼はそこの料理長でした。
いや、正確には他に調理する人がいないので、まぁ、そんな感じです。
調理師の免許を持っていると言っていました。何専門の調理師さんなのかは結局聞いていませんでしたが……
彼はリーゼントでした。
がっちがちのやつ。
今どきおるんかよ?というヤンキースタイルでした。革ジャン着てたりスカジャン着てたり……
あ、勤務中はお店のTシャツとかポロシャツですよ。
で、彼の作る飯が、これまた美味いんです。
何を作ってもらっても美味い。
ベアたんはお店が開いてる間中居座っていたので、結構仕込み中のものをちょっとおすそ分けしてもらったり、新しく出すメニューの試食をさせてもらったりしていました。
見た目とは……って言ったら差別的になるのかもしれませんが、そう見えない感じなのに、料理には結構ストイックというか、コダワリがあるというか、とにかく丁寧な料理をする人でした。
調理師専門に通っていたという噂も聞いたことがある気もします。あくまで噂ですが。
そこで出される鶏肉のトマト煮込みが美味しすぎて、ほぼほぼ毎日食べていました。
で、ホントは教えたらいけない、社内機密のはずのそのメニューのレシピを、とうとうベアたんは教わってしまいました。
しかし、家で作るには圧倒的に仕込みと言うか、煮込み時間が足りない、そんなレシピでした。
彼は一貫してリーゼントを貫きました。
一度、ベアたんはお店でベアたんと同居の友達と大げんかして(お店でよく大げんかしていた)雨の中を飛び出してしまい(友達はそのままベアたんを置いて帰った)、雨の中でめっちゃ泣いていたとき、心配してリーゼントの彼がお店の外に迎えに来てくれたのですが、雨に濡れたその髪を見てびっくり!
めっちゃ前髪長い。
そして、お店の中に戻ったら何事もなかったように整ってる。。。
それからリーゼントの人を見ると彼を必ず思い出します。
今どうしてるんかな?
あの時話した、調理師取ってみたら?の調理師、取れたよって報告したい。
懐かしいお話でした。