ほっとひといき300字SS:13

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300字SSを出品しているのですが、どのような300字SSを書く人かわからないと頼みづらいと思ったので、たまに自発的に書いた300字SSをブログに載せていこうと思います。
テキストだけでざっくり行きますね。

-優しい生傷-

 僕の先輩は嘘つきだ。
 いつもにこにこしていて、人の悪口も言わないような優しい先輩。
 いつも人の事を気にかけていて自分のことは後回しにする先輩。
 毎日部活でつらい思いをしているのに、誰に言い聞かせる為なのだろう、部活が楽しいと、にこにこしながら言っている。
 もう受験の準備をしないといけないのに部活にかかりっきりで、日に日に先輩の笑顔が泣いているように見えてきた。
 先輩が嘘をつきたいのは僕達にじゃない。きっと自分自身なんだ。
 僕達に心配をかけないように、優しくて悲しい嘘をつく先輩。自分を疵付ける嘘をつき続ける先輩。
 そんな先輩を見ていられなくて、ついこう言ってしまった。
「お前なんか嫌いだ」
 僕も自分に嘘をついた。

こんな感じの300字SSを書いております。
もし興味を持って下さった方は、商品ページをご覧下さい。

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