ほっとひといき300字SS:14

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300字SSを出品しているのですが、どのような300字SSを書く人かわからないと頼みづらいと思ったので、たまに自発的に書いた300字SSをブログに載せていこうと思います。
テキストだけでざっくり行きますね。

-寂れ神-

 寂れてしまっているこの社。見捨てられた神である私が住むこの神社は、最早誰も手入れなどしていない。ほんとうに寂れ、このまま私は消えるのだと思っていた。
 ある日のこと、暫くぶりにひとりの参拝客がやって来た。
 眼鏡の奥からからかう様な視線を私に送り、その参拝客がこう言った。
「こんなに寂れているんじゃあ暇だろう。
僕の所へおいで」
 私は溜息をつき、参拝客の前に姿を顕す。人の背よりも大きい狐の姿をした私を見ても、参拝客は驚く様子も無い。
「あなたの事だから、面倒な仕事を押しつける気でしょう」
 私はそう言いはしたけれど、このままひとりでいるよりましだ。参拝客の振りをした神と共に社から出て行く。
 社の扉ががたりと落ちた。

こんな感じの300字SSを書いております。
もし興味を持って下さった方は、商品ページをご覧下さい。

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