昨日の記事を書いていて、ネットで関連するニュースを見つけました。
ニュースによると、イタリアにおいて自らの子どもに肉や魚、卵や乳製品を一切食べさせないヴィーガンの親を罰する法案が議会に提出されたとのことです。
※ ヴィーガン(Vegan):少数だが最も純粋なベジタリアン。牛肉、鶏肉、魚介類といった動物の肉は勿論、卵や乳製品、ハチミツも一切食べない。中でも最も厳しいベジタリアンは、インドのジャイナ教の信者で、一切の殺生が禁じられているため、野菜でも根菜は食べない(根菜を収穫すると野菜自体を殺すため)(by Wikipedia)。
近年、増加する傾向にあるとされていて、たとえばイギリスではヴィーガン人口が過去10年で3.6倍に増えたとのことです。
そして、イタリアの保守政党フォルツァ・イタリアの議員が、ヴィーガンの食生活は「子どもの健康でバランスの取れた成長に不可欠な栄養素に欠けている」ことを理由に、これを子どもに強制する親を罰する法案を議会に提出しました。
イタリアでは、ここ1年半ぐらいの間に、4人の子どもが親のヴィーガン食に従ったために栄養失調で病院に運ばれたことが大きく報じられたそうで、同法案はそれを踏まえたものだとのことです。
同法案は、16歳以下の子どもを対象としており、子どもへのヴィーガン食の強制だけでも最長で1年、子どもが病気になった場合は最長で4年、子どもが死んだ場合は最長で6年の懲役が科せられると規定しています。
子どもが3歳以下の場合は、さらなる厳罰が用意されているとのことです。
ただし、同法案は過激であるとし、刑罰よりも正しい情報を周知させることに重点を置くべきだという意見も多く見られます。
また、米国栄養士会などは、特に動物性食品からしか摂れないビタミンB12などの不足しがちな栄養素をきちんと補給できるなら、子どもがヴィーガン食を実践することに問題はないという立場を取っています。
私は、昨日も書いたとおり、成人した大人が自分の信念に従って、ヴィーガニズムを貫くのは、他人がとやかく言うことではないと思っています。
たとえ、それで栄養失調になろうが、死亡しようが、自己責任だし、本望でしょう。
しかし、育ち盛りの子どもに必要な栄養素を摂らせないのは繰り返しますが、虐待としか思えません。
私がパリに住んでいた時の友人に何人かベジタリアンがいました(以前書いたことがあります)。
なぜか全員女性で、当然のように痩せこけていました。
一人はフランス人でヴィーガン。
今は日本人と結婚していて、京都に住んでいます。
とにかく鰹節で取った出汁でさえNGで、当然ながら外食はほとんど不可能です。
もう一人もフランス人で、マクロビオティック(玄米を中心とする自然食健康法)の信奉者でしたが、人の家に呼ばれたりすると肉も少しは食べるセミ・ベジタリアン。
三人目はバツ1、子供二人の日本人と韓国人のハーフで、より緩やかなペスクタリアン※でした。
※ペスクタリアン(Pescetarian):哺乳類の肉は食べないが、魚介類は食べる。
そして、彼女たちは一様に(彼女たちは互いに知り合いではありません)、近代医学を信じておらず、いわゆる自然療法ですべての病気は治る、近代医学は新しい病気を生み出すだけだとの主張していました。
セミ・ベジタリアンの彼女など、当時、アメリカで盛んだった自然療法(名称は失念しました)でエイズさえ治療できると断言していたくらいです。
まあ、エイズ云々は別としても、彼女たちが菜食主義や自然療法に堅い信念を持っていることは素晴らしいことだし、他人が口を出すべきことではありません。
しかし、たとえば子供が重大な病気に罹った時はどうするのでしょう。
それでも近代医学による治療を受け付けないのでしょうか。
昨日取り上げた輸血と同じように拒否し、死ぬに任せるのでしょうか。
繰り返しますが、私は、どんな理由があれ、人の命、特に子供の命を軽んじるような主義は絶対に認めません。
ところで、残念ながら上記のイタリアの法案が可決されたかどうかわからないんですね。
ネットで調べ、今流行りの対話型AI にも聞いたのですが関連情報なしとのことです。
しかし、できれば日本でも同様の法案を提出して、可決は無理でも議論はして欲しいものです。
とここまで書いてきて、さらにとんでもない記事を発見しました。
なんでも、ロシアのインフルエンサーカップルが「日光は食べ物」と主張し、新生児に日光しか与えず餓死させたとのことです。
当然、児童虐待で逮捕されました。
何というか言葉も出ません。
これは明らかな殺人です。
こんな鬼畜生がいるからヴィーガニズムは批判される。
やはり厳しい規制が必要としか思えません。
では