自分の選択に自信が持てないとき

記事
コラム
『自分の選んだ道に、自信が持てない。
本当は別の選択肢の方が良かったのではないかと不安です。』


この春から、大学生活を送る予定のK様、女性。
受験の際は、目標とする大学に合格することに必死で、

自分は将来、どんな仕事をして、どんな生活を送りたいのか?
と、あまり考えることがなかったため、

いざ新生活を目前となったとき、自分の選んだ進路が、

本当にあっていたのか、自分が心から望んでいたことなのか、
わからなくなり、不安を抱いているというご相談をいただきました。

:「ご自分の選んだ道が、正しかったのか、本当に望んでいた道なのか確信が持てず、不安に感じているんですね?」
K様:「はい。これまで『勉強や部活を頑張って、充実させること』が、何となく正しいことだと思い、一生懸命、努力してきたんです。受験もその一環で、とにかく両親が喜ぶような立派な大学に合格することが、なんとなく良いことだと思って。」

:「でも、いざ無事に大学に合格し、時間や気持ちにゆとりが出て、将来のことやご自身の望みなどについて考えるようになったら、段々、選択が合っていたか、わからなくなってきたんですね?」
K様:「ずっと、将来何をやりたいかなんて、考えることをしてこなかったし、夢中になれるほど好きなこともないんです。いったい自分はどうしたいのかわかりません。」

:「なるほど。ご自分の本当のお気持ちがわからないと感じているんですね?」
K様:「みんな、どこでそんな夢とか、やりたいこととか見つけているんですかね?
大金を払って、大学に通わせてくれる両親に申し訳なくて、こんな気持ちのまま進学していいのかと思っています。」

:「K様は、大人になってからやりたいことを見つけて、これまでの生き方を変えた人がいたら、どういう風に思いますか?」
K様:「やりたいことを見つけられて羨ましいと思う反面、その勇気がすごいなと。」

:「勇気と言いますと?」
K様:「これまでの生き方を変えるって、お金や生活に関わることでリスクを伴うと思うし、周りの人もそれなりに巻き込んでしまうことだと思うから。」

:「なるほど。確かに、無難な道とは言えないかもしれないですね。」
K様:「好きなことを仕事にできたら、毎日が楽しいだろうなとは思うんですけど、平穏な生き方のようには思えないんですよね。周りの人も心配しそう。」

:「つまり、好きなことを仕事にしている人、それに向かって生き方を変える人は、平穏な生活を送れていないんじゃないかと、感じているんですね?」
K様:「このまま、大学に行って、それなりの企業に勤めて、いつか結婚して…。その方が安定して無難な道だと私は思っています。」

:「無難な道を送る、第一歩として、大学に通われる道を選んだんですね?」
K様:「夢をいつか現実にするために、大学への進学を選ばれた人も、もちろんいらっしゃると思うんですけど、少なくとも私は、そういう動機だったんだと思います。」

:「K様は、いつか無難な道を現実化したときに、心から幸せに感じていると思いますか?」
K様:「…そういう生活も悪くはないと思うんです。大勢の人が選んだ道ではありますし。大切な家族に貢献しながら生きていけることも幸せなことだと思います。」

:「では、もし、K様がこれから好きなことを見つけて、それを仕事にして生きていけるとしたら、どう思いますか?」
K様:「たぶん、ワクワクしながら生活を送っているんじゃないかと思うんです。生活は大変かもしれないけど。四六時中、そのことを考えて過ごしたり…。」

:「だけど、まだ好きなことや夢を見つけられていないんですね。」
K様:「そうです。好きなことが分かっていたら、本当に良いなと思います。」

:「K様は、大人の人はみんな、自分の生きてきた道を、揺るがない決心をして進んできて、自分の選んだ道に間違いはないと実感していると思いますか?」
K様:「…転職や独立をする人がいるくらいだから、「みんな」ではないんでしょうね。」

:「そうですよね。途中で道を変える人も、もちろんおられるということですよね。好きなことや望んだ道を見つけられるタイミングは、人それぞれだということではないでしょうか?」
K様:「確かにそうですね。今、好きなことを見つけられないからと、道を決めてしまうのは、なんだか早とちりな様に思えてきました。」

:「ご両親への負担を心配されるお優しいK様だから、曖昧な気持ちでこのまま進学されてよいか悩まれたのかもしれません。
 ですが、今、道がわからないからと言って、急に進路を変更することが本当によい方法でしょうか?」
K様:「それも、両親に心配されると思います。これから先、何をして生きていくの?なんて聞かれても答えられないし。」

:「進学せず働きながら、夢を見つけられた人も、もちろん大勢いらっしゃると思います。ですが、大学は、広く専門的な知識を学べる場所ですし、その知識という刺激が、K様の夢への発見につながるかもしれません。」
K様:「どちらにしても、夢を探し続ける気持ちさえあれば、今の道を進みながらでも、いつかは見つかるかもしれないということですよね。…今はまだ見つけられなくても、焦らず前に進みながら、夢を見つけられたらいいなと思います。」



ご相談の前までは、K様は、大学進学にあたりご両親にたくさんの学費を払ってもらうことになるのに、曖昧な気持ちのまま進んでいいのか?と悩んでいらっしゃいました。

夢を仕事にして生きること=多難な道

と、感じておられ、

夢を実現したり、好きなことを仕事にしている人を「羨ましい」と感じつつ、周りの人に心配をかけないよう、無難と思える道を歩むことが正しいことだとお思いになっていました。

お話を進めていくうちに、
大人になってから道を見つけて、方向を変えて進む人もたくさんいるということ、

そしてK様にとって、そういった生き方が無難と思える道よりも、自分が心からワクワクして過ごせるということに気づかれました。

今、無難と思える道に進むために進学するのではなく、

夢を見つける過程として、進学するんだという目的を見つけらた結果、

無理に、道を明確にできないことへの不安とお悩みが軽減され、

肩の荷が下りたように、リラックスされた表情をされていたのが印象的でした。


本当は何がしたいのか、自分の歩んでいる道が本当に正しいのか、心から幸せなのか、

悩んでおられる方もいらっしゃるかもしれません。

それは今、この瞬間の選択が、これまでの選択が、人生の結果を決めてしまうと、感じているからかもしれません。

決して途中で道を変えることはできないと、感じているからかもしれません。

選択を誤ったときに、お金や時間など、代償を伴ってしまうときは、
特にそう感じるのかもしれません。

失敗した先を想像できる大人になったからこそ、足踏みをしたり、
一歩を踏み出すのに、勇気がいるのかもしれません。


ですが、私たちが何もわからない小さな子供の頃、

何の心配もせず、何度でも、立ち上がること、歩くこと、触って確かめてみることで、
いろんなことを身につけ、たくさんのことを学ぶことができたからこそ、今があるのだと思います。


悩みながらも進んだ道の途中で「今、幸せだ!」と思えたり、

失敗しても「あの時のおかげで成長できた!」と思えたら、

どんな道を歩んでも、充実していて、幸せなことのように思います。


K様のおかげで、道に迷うことも悪くないと、改めて感じることができました。

ご相談いただき、ありがとうございました。




最後までお読みいただき、ありがとうございます。

-------------------------------------------------------------------
メール相談という形で、
気持ちの整理や、考え方の切り替えをお手伝いしています。

同じ悩みを繰り返しやすいとお思いの方、
自分で気持ちの整理をつけることがもっと出来るようになりたい方、
少しずつ自信をつけて変わりたいと、お思いの方におすすめです。

よろしければ、お試しください。



※こちらに記載した内容は、ご相談者様にご承諾いただいた上、記載させていただいております。
 また、ブログを不特定多数の方々がご覧いただくことを考慮し、会話の文言を一部、省略・変更させていただいている場合がございます。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す