ビジネスモデル紹介vol24_辻調理師専門学校

記事
ビジネス・マーケティング

📚はじめに

 「労働者」ではなく、「自分で考えられる人材」。言われてやるのは仕事ではない。辻調理師専門学校の代表辻芳樹の言葉に、思わず頷いてしまった。
辻調理師専門学校では、調理の世界で、自立した人材を生み出すために、どのような「学び」を与えるか日々研究を重ねている。規模、実績ともに日本一の調理師専門学校の教育現場に迫る。

📚ビジネスモデル紹介

辻調理師専門学校.PNG

 辻調理師専門学校通称辻調の、特徴は主に3点ある。
①基礎を大切にする
②新鮮な食材の活用
③自主的に考えるカリキュラム

①基礎を大切にする
 辻調では、和食の最初のカリキュラムは、大根のかつら剥きから始まる。最初は学生は素人なので、うまく剥くことができないが、基礎練習を続けることで、1年後同様のかつら剝きの試験では、大根が透けるほどのかつら剝きができるようになっている。この基礎力が、現場での即戦力に繋がっている。

②新鮮な食材の活用
 辻調の学費は、年間214万円と高めに設定されているが、学生にとっては納得の価格になっている。なぜなら、新鮮で高級な食材を使って実習を行うからだ。これにより、いい食材の目利きができるようになる。

③自主的に考えるカリキュラム
 辻調では、実践的なカリキュラムが組まれている。チームを料理人役と、お客さん役の半分に分け、互いの料理について意見を出し合う。その時に、指導教員からは答えを出さずに、学生同士で考えさせる。

 また、実際にお客様に料理を提供するためのお店を辻調で運営している。学生が出す料理のため、価格は抑え目だが、お客さんに出すという緊張感の中で、料理の腕を磨いていく。

📚ひとこと

 世界で活躍する料理人を輩出している辻調だが、「自立した調理師人材」を輩出するために、日々カリキュラムを練り直している。
 代表の辻は、全国で活躍している料理人を回り、取材を重ねている。教えた結果は学校では分からない。15~20年をかけて、どのような教育が適していたかが分かってくるという。
 長い期間の活躍を見据えた改善活動が、辻調の独走の秘訣だと感じた。

📚参照
カンブリア宮殿_2014年8月21日放送
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