ビジネスモデル紹介vol18_旭硝子

記事
ビジネス・マーケティング

📚はじめに

 旭硝子は、日本1位、世界でも1,2位を争うガラスの企業だ。日常のあらゆる場面で、旭硝子の製品が使われている。スマホのタッチパネル、テレビの液晶ガラス、車のフロントガラスに、日光の熱を防ぐ耐熱ガラス。

 ガラスは、液体と同じような原子構造になっているため、金属よりも成分の合成がしやすい。原料の組み合わせ次第で、無限大の機能を生み出すことができる。世界に通用する技術が生まれる現場を紹介する。

📚ビジネスモデル紹介

旭硝子.PNG

 1990年代、液晶テレビの需要拡大を見込み、旭硝子は、液晶テレビに使う液晶ディスプレイの開発に着手した。
 しかし、開発を進めていくにつれて、アメリカの先行企業「コーニング社」が液晶ガラスに伴うあらゆる特許を取得していることが判明した。そこで、旭硝子は、コーニング社にライセンス料を払うか、自社の独自技術を開発するかの選択に迫られた。

 旭硝子は、創業当初からの理念の「易きになじまず 難きにつく」に従い、独自の技術を開発するという困難な道に進む決断する。これは、困難な道に進めば、その分だけ後から大きな果実を得られるというものだ。

 液晶ガラスは、きれいな映像を映すために、少しの凹凸も作ってはいけないため、開発は困難を極めた。それでも、各技術者が得意な部分を持ち寄り、なんとか液晶ガラスを独自技術で作り上げることに成功した。結果、液晶ガラスで、会社全体の利益の8割をたたき出すほどに成長した。

📚ひとこと

 旭硝子の特徴の1つに、多種多様な技術者を抱え、プロジェクトに合った技術者にすぐにアクセスできるということがある。社内には37分野、5000人を超える技術者を抱えているが、すべて社員の技術がデータベース化されている。

 何か、技術で困りごとが発生したときには、データベースにアクセスし、すぐに専門の技術者にアイディアを出してもらうことができる。
 あらゆる組み合わせが可能な「ガラス」と、技術者ネットワークが、とても有効に機能していると感じた。

📚参照
カンブリア宮殿_2014年7月10日放送
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