ビジネスモデル紹介vol10_サラダコスモ

記事
ビジネス・マーケティング

📚はじめに

 食は安全で当たり前。日本のスーパーで野菜を買って健康を害するかどうかなど、気にしないだろう。しかし、40年前の日本は違った。今回取り上げる「もやし」は、漂白されて店頭に並ぶことが当たり前だった。

 「食の安全」があたりまえでなかった時代に、「食の安全」に正面から取り組んだサラダコスモの物語。

📚ビジネスモデル紹介

サラダコスモ.PNG

 40年前、もやし栽培の常識は今とは大きく違っていた。
①もやしは漂白されて見た目をよくする
②冷蔵庫が家庭に普及していないので、夏場は作れない
③届けられるのは、工場から30kmが常識
 もやし自体すぐ腐りやすいという特徴から、防腐の役割を果たす漂白剤が多く使われていた。
 そんな中で、社長の中田智洋は、1974年に無漂白もやしを世に出した。健康に良くないもやしをお客様に食べてもらうわけにはいかないという思いからだ。

 もやしが腐ってしまう問題は、素材の緑豆を80度で熱することで解決した。また、保冷できるトラックを自作し、もやし工場から届けられる範囲を大幅に広げた。

 提案に言ったスーパーからは、無漂白もやしは色が悪いということで受け入れられなかった。しかし、市民の食の安全意識の向上を背景に、名古屋の生協が無漂白もやしを取り上げ始めて以来、一気に売上が拡大した。
 業界としても、わずか10年で漂白もやしは店頭から消え、すべて無漂白もやしに置き換わった。

📚ひとこと

 「自作の冷蔵トラックで、遠くのスーパーまでもやしを届けられたこと」が個人的には、成功に繋がった大きな要因だと思った。
 当時、近くで育てたものは、近くで消費するのが当たり前だった。その常識に疑いの目を持ち、最新の冷蔵技術を活かして、より遠くまで届けることを目指した。その結果、安い価格を維持しながら、採算を取ることができるようになってきた。

 今の戦っている市場に疑問を持ち続け、商圏を広げられる取り組みを模索し続けることが大切だと感じた。

📚参照
カンブリア宮殿_2014年5月8日放送

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す