ビジネスモデル紹介vol2_祐ホームクリニック

記事
ビジネス・マーケティング

📚はじめに

 2030年には、3人に1人が高齢者になると言われています。増え続ける高齢者を若い世代で支えられなくなり、医療サービスを高齢者に行きわたらせることができなくなってしまいます。
 今回は、在宅医療という切り口から、高齢者医療に取り組む祐ホームクリニックを紹介します。
 主人公である武藤真祐さんは、東大医学部卒、天皇陛下の侍医として活躍。その後、マッキンゼーにて経営コンサルタントとして従事。在宅医療事業立ち上げ、という異色の経歴を持ちます。
どのように、顧客である高齢者や高齢者家族に求められるサービスにしていったのか見ていきましょう。

📚ビジネスモデル紹介

祐ホームクリニック.PNG

 高齢者を病院に通わせるということは、高齢者家族にとってとても大変なことです。病院まで連れていく手間を省きながらも、安心して医療を受けられる体制を顧客セグメント(CS)である高齢者家族は求めています。

 そこで、月2回の定期訪問を核としながら、様々な分野の医師を配置し診療を行うことで、幅広い症例に対応できることが、提供価値(VP)となります。また、チームによる訪問医療を行うことで、結果的に診療時間が短くなり、高齢者の負担を軽減することに繋がります。

 主要な資源(KR)としては、組織化されたチームが挙げられます。従来の診療医療では、町医者のような方が、全領域をカバーし属人化されていました。
 しかし、祐ホームクリニックでは、幅広い分野の医師が連携して診断を行うことで、医師に欠員が出たとしても、組織として質の高い医療体制を提供することができるようになりました。

📚ひとこと

 一番印象に残ったのは、徹底的なコストカット意識でした。
例えば、
・移動中に吹き込んだ音声データを帰社してから自動で書きおこして、カルテ作成時間を削減する
・高齢者宅訪問にあたって、最適な車置き場からの徒歩ルートを決めておき、社内に共有することで道に迷わなくなる
 等、です。
大きな差別化要因がなくとも、削減できる無駄はないかという視点がとても重要なのではないかと思いました。

📚参照
カンブリア宮殿_2014年3月6日放送
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