店内名刺交換

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ビジネス・マーケティング
閉店予定だった店舗を立て直した際に『核』の一つとなった行動です。

名刺は立派な武器となり得ます。
交換したら、交換した分、『財産』となります。
そこから、「何ができますか?」という部分です。

ターゲット客層

店舗で増やしたい客層は、サラリーマンでした。
徒歩10分圏内にはオフィス街の存在もあったので、どうにかしてサラリーマン層を多く取り込むことができないか、と日々考えていたものでした。

当時の客層は、
大学生(サークル、ゼミ、研究室等)
サラリーマン層
繁華街同業者
繁華街に『呑む』目的でいらしている方

単価は安いが、まとまった客数、売上を稼ぐことができる大学生サークルの宴会は、それはそれで魅力的ではあった。
しかし、「場が荒れる」ことや、『未成年飲酒』のリスク可能性が常にある。
(未成年飲酒のリスクに対しては、まだ『コンプライアンス』なんて言葉が出回らない状況下でしたが、大学の『新歓コンパ』をシャットアウトすることで対策してました。)
また、学園祭や、歓送迎会など時季柄強い反面、それ以外では見込めない。(売上の波が激しい)
そこで、安定したご来店が見込め単価もそれなりに高く場も荒れづらいサラリーマン層を『お客様の柱』の一つとして仕立てようと。
大学生の宴会は、『プラスα』の材料として捉え、ゼミや研究室のものを優先的に取り込むようにした。

そのために、まずは、スーツをお召しのお客様と名刺を交換することで距離を縮めていこう、と。

名刺交換方法

タイミングが肝要になってきます。それと話す内容と。
タイミングについては、あらゆる時を試しましたが、『交換』できて、かつ少しおしゃべりができてお互いに印象付け合うことができるのは、
飲み物が2〜3杯目の少し気が緩みがちな時、もしくは、レジでのお会計の際
のどちらかが多かったように記憶しています。
話が盛り上がっている際は、そこは空気を読み、交換しようともせずに黙って引き下がります。

大体が
「ご歓談中失礼いたします。」
から入るようにして、
『店長のご挨拶』名目で名刺を渡します。
殆どの方が受け取ってはくれました。
問題はここから。
お名刺をいただけないか、伺う。ねばる!
一般企業の方は比較的いただくことが容易でした。難儀だったのは『公務員』の方々。
迂闊に渡すことができない立場の方もいらしますからね…
ねばってねばっていただけると、もう、ほんと、宝物ですよね…(自己満)
…ただ、交換しておしまいではないんですよね…
その交換していただいたお客様の顔と名前を覚えようと
「お客様!」よりも「〇〇さん!」と呼べる方が距離感近いし。親近感を持っていただける可能性も大いにある。
そのために、極力お話を行うようにする。

以下のテンプレだけに陥っては、『やってる感』だけしかない。

『お忙しいところ失礼いたします。
本日は(暑い/寒い/雨の/雪の/中)ご来店くださり有難うございます。
私、店長をやらせていただいている〇〇と申します。
お召し上がりものはお口に合っておりますでしょうか?
何かございましたら、遠慮なくお声がけください』

これで行うと、不具合が出てくる。

自分がお客様を憶えられない。
お客様に自分を印象付けることができない。

・・・何より、オープンスペースだと隣のテーブルへ挨拶している時の話の内容は耳に入っている。

・・・「同じではいけない」
「同じ」では「業務を淡々とやっているだけ」(仕事だからやってる的な印象を与える。)

営業中行うことだから、ハプニングが良い話題作りになりました。
商品の確認、請求、遅れなどの発生。
地震、停電、席移動、テーブルチェック、お召し上がりものなど、関わる全般が話題のきっかけ作りになりました。
ホールを歩き、従業員に指示を出し、商品の提供状況を確認しながら、
「あそこのテーブルに挨拶行ったとき、何しゃべろかな・・・?」なんて考えるマルチタスクぶりでした。
でも、あれこれしゃべったところで、覚えられるのは、1日3人程度が限界でしたかね…忘れない様に、メモ紙に卓番と、名前と、特徴を書きなぐったこと数多。

お客様のことを憶えるために

今、まさにご来店されているお客様なのですから、
何をお召し上がりになっているのかを卓上や伝票から確認して、
いただいた名刺の裏にメモしたりもしました。
(嗜好をメモしておくことで、商品のおすすめがしやすくなる。)
(記憶に留めておくよりも記録として取っておくことで、インプットが明瞭化する。)

お客様を憶えることができなかったときは、何度も交換しました。
「恥ずかしいこと」だとか、「みっともないこと」だとかよりも
素直に「ごめんなさい、憶えきれませんでした。」と伝えてました。

居酒屋に来てまで名刺をくださるお客様は、大概はそのお店に好意的な印象を持ってくださってます。そのためか、あまり悪い顔をされたことがありませんでした。
「前も交換したよー!」と言われることも多々ありましたけど、
「頭悪いんで憶えるまで交換させてください!」とか、
「名刺が少し変わりましたので、改めて交換させてください!」とか引き下がらなかったな…
似顔絵を入れたり、裏面を宴会幹事1名無料券にしてみたり、ちょくちょく自分の名刺のカスタマイズを行っていたのが奏功してました。)

一度、名刺を交換していただいたお客様が再来店された際ももちろんテーブルへ足を運び、再来店へのお礼にご挨拶、初見の方がその中にいらしたら、すかさず名刺を交換してもらう、という流れ。
だから、ホールに出ると大変なことになるから(お客様と話をするだけの人⇒店長が出てくるので回らなくなる…)カウンターでドリンカーしてることが多かったです。

でも・・・そんなこと(1日3名の名刺交換)を1年も続ければ単純に約1,000人の名刺交換を行った顧客ができる訳で。

そのいただいた名刺から、何ができますか?というところで。

名刺に記載されている情報

名刺には、ご存じの通り様々な情報が記載されています。
会社名
会社住所
氏名
電話番号
携帯番号
メールアドレス
LINEのQRコード
顔写真(似顔絵)
などなど

名刺情報を販促へ


まず、「大前提」があります。
名刺を交換した際に、お客様の承諾を得ること。

販促のあらゆる可能性から、
「『こちら』(名刺の情報全体を示す。)へお店からご案内を送付させていただいてもよろしいですか?」と。

その上で、閉店予定店舗を立て直した際は、以下に活用しました。

DM送付(ご来店のお礼、一言手書きを添える)
E-mail送付(週一回送付。割引やメニュー紹介の類ではなく、季節や地域の移り変わり、地域イベントの紹介から、自分ごとまで)
事業所訪問(いつも自店まで足を運んでくださっているのだから、たまには自分から出向いてみよう!)
架電(常連様へ突発電話連絡。サービスするから今日来てくれないか。)

全て成果へ繋がりましたよ。
やり方については、それぞれ別ブログにて概要を示せればと思います。


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