すぐに打ち返してはいけません

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お客様からのお怒りの電話、お叱りを直接受けるときなどはやはり身構えてしまいますね。当然です。誰でもクレームは受けたくありませんし、できれば避けたいところです。

とはいえ、接客やコールセンターで働いていればクレームを受けない人などおそらく皆無でしょう。

クレームと一言でいっても種類があります。ここでは細かくはお話ししませんが、クレームがエスカレートするにはある法則があります。

我々受け手がお客様からのボールをすぐに打ち返してしまうときにクレームのエスカレーションが発生しやすいのです。

たとえば、お客様が間違えて有効期限切れのクーポンを出したとしましょう。お客様に「このクーポンはご利用いただけません」とお話しする際に、どのように伝えますか?

もちろん「これは使えません」と直球を投げる人もいれば、「使用できるか確認してみますね」とワンクッション入れる人もいるでしょう。

おそらくお分かりかと思いますが、直球を投げればお客様は打ってきます。そしてそのボールをすぐに打ち返せばお客様の気分を害してしまうのです。

私たちとしては効率よくお客様をさばきたい気持ちもあるため、できれば一人一人にかかる時間は短くしたいわけです。

しかし、クレームに限っては「急がば回れ」です。

さっさと終わらせたいからと「これは期限切れです」と話した後、「使えるハズよ」とお客様がおっしゃってこられたときに「だから、有効期限が切れてます」などと返せば「なんだ!その態度は」となりますよね。

たとえお客様が間違えてお持ちであったとしても、「こちらは有効期限がきれているようですね」とまずはやんわりと話しましょう。

お客様が「使えるハズよ」と返して来たら「いいえ、使えません」とは返さずに、クーポンを一緒に確認して「今日は○○ですから、期限は過ぎております」と話したあとに、使えないにしても(あるいは使えないとわかっていても)「一度まだ使えるか確認してみますね」と保留にしてみましょう。

その後、「やはりご利用いただけないようです。お力になれず申し訳ございません。」と話せば、お客様はできる限り寄り添ってくれたスタッフに怒りを向ける可能性は相当少なくなります。

クレームを言いたくて来ている人でないなら、おそらくはここで「わかりました」となるはずです。

お客様も間違えてしまった自分に恥ずかしい、腹が立つといった感情を持てあましている状態なのです。

お客様からのボールはすぐに打ち返してはいけません。一旦、手にもって一呼吸を置いてからそっとお客様に返しましょう。

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