不動産は資産ではなく、もはや負債になりつつある

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「不動産=儲かるもの」
このイメージ、いまだにありませんか?
不動産は資産ではなく、もはや負債かも?という話をしたいと思います。

日本の人口減少

日本は一年間でどれくらい人口が減っているかご存じですか?

2022年5月1日現在の概算値で、73万人の減少です。
国籍上の日本人に限っても、
(こちらは2021年12月1日現在の確定値)63万人の減少です。

ところで、63万人とか73万人がどれくらいか?
県別人口(2021年10月1日現在)で、最も少ないのは鳥取県で、
約54万9000人です。
ちなみに下から順に島根県約66万5000人、徳島県約71万2000人です。

たったの一年で一県が無くなるほどの人口減少ということです。
そしてこの現象は、この先さらに加速するのです。

住宅の新規供給数

これだけ人口減少している中で毎年作られる新築住宅。
2021年の新築着工件数は約85万6500戸。
うち新規分譲(新しく売り出されている)住宅は、約24万4000戸です。
73万人人口が減っている中で、新しい家が24万戸供給されている。
当然空き家が増えますよね。

この空き家の増加は、特に地方が顕著です。

日本の人口が減りながらも、首都圏や一部の都市には人が流れていますから、地方は特に人口が減っているということです。
ちなみに私の実家は超の付く田舎ですが、先日公示価格を見ましたら坪2万円でした。
これにしても、買う人がいればの話です。
仮に坪2万円で買ってくれる人がいて、100坪として200万円です。
家の除却費用や所有権移転などの諸費用で赤字ですね。
それでも手放せれば良い方です。

賃貸について

新築着工件数のうち、賃貸住宅は約32万1000戸。
人口減少73万人、新しく売り出される家が24万戸、賃貸の新築が32万戸。

もしアパート経営をこれからお考えの方がいたら。
新築の時は良くても、古くなったらどうでしょう?
あくまで一般論ではありますが。

価値観の多様化の波は不動産にも

今までプロトタイプとされていた、夫婦と子供2人の4人家族はもはや少数派です。
家族形態が多様化しています。
在宅ワークで、必ずしも便利の良い場所でなくても。
家のサブスクも出てきて、もはや家がなくても。
また、昔のお金持ちと今のお金持ちはお金の使い方も違います。
「家」に対する価値観も変わってきています。
さらに将来予測は難しくなってきていますね。

不動産取引の厳格化

不動産取引は昔と比べて厳格化されています。
一番わかりやすい例で言うと、境界の確定できない敷地は売りに出せない。
この境界の確定、「比較的最近買った」以外はされていない場合がほとんどです。
そうなると、隣地の方へ立ち合いをお願いして確定の作業をします。
例えばお隣と関係が悪い、お隣が空いていてどこに住んでいるかわからない、などとなるとこの作業が出来ません。
売りに出すことさえできなくなってしまうのです。
また、売りに出しても条件の悪い土地は売れなくなっています。
どんな物件でも「売ろうと思えば売れる」と思っていると、違うのです。

不動産チャックポイント

以下に当てはまる方は要注意です。
今後どうするのか、想定だけでもしておきましょう。

不動産チェックポイント
☑ すでに空いている不動産がある
☑ 住んでいる場所から遠方(地方)に不動産がある
☑ 親が他の人と共有名義になっている不動産がある
☑ 前面道路が狭い、道路に接している距離が短い
☑ 高い擁壁の上に建っている
☑ 境界が確定しているかを知らない
☑ 隣の家が空いていて、どこに住んでいるか知らない
☑ 不動産をめぐって兄弟で既にもめている、または揉めそう
☑ 不動産の名義が亡くなった人のまま

おひとりさまの不動産

もともと一人、という方のほかにも、離婚した、結婚していても子供がいない方は増えています。
また、長寿命化で子供がいても先に亡くなるケースも出てきています。
「最期は一人」は、みんなが覚悟しておかなければいけない時代になっています。
相続人がいないために、国庫に帰する資産はどんどん増えています。

相続人のいない方は、遺言書の用意で、遺産を寄付するなどの意志を残すことができます。

人生折り返しには、身の回りの管理をしやすくしておく。
その一環として、不動産はとても時間がかかるもの
早めの整理をしておきましょう。

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