ドラマ「正直不動産」から不動産について考える

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「正直不動産」最終回、見ましたか(笑)?

番組最期の、一分半の語り。
(嘘が付けなくなり、正直に仕事をするようになりわかったことがある。)
それは家の数だけ、人生があるということ。
その人たちの数だけ、大切なものがあるということ。
ある人は家族、ある人は結婚、ある人は仕事。
これからも俺は、家を通じて、多くの人の人生に関わり続けると思う。

これ、私がいつも言っていることーー😁😁😁

ところで、このドラマの背景を考えてみたいと思います。
わざわざ「正直」をテーマにするということは、
不動産業者は「不正直」だ
と思われている、ということですよね?

「不動産業界」に対する先入観


騙されそう。。
うさん臭い。。

この先入観のもとは、バブル時代の「地上げ屋」だったりするかもしれませんね。
悪いニュースというのは印象に残りますから。

私の専門は建築と不動産です。
「家と暮らし」相談アドバイザーを13年やっていました。
ハウスメーカーやリフォーム会社や不動産会社の間をつなぐ仕事でした。
その、ちょっと外から見ていた立場で、不動産業界についてお話ししたいと思います。

まず「騙す」かどうかについてですが。
不動産取引も昔に比べずいぶんと厳格化されています。
世の中のコンプライアンスの流れもあります。
騙されることはそうそうないと思います。

ただ、対応の仕方やスタンスは、人によって差が結構あります。
「儲かる仕事しかしたくない」
あからさまな人もいれば、
売りづらい、手間がかかる、しかも安い、、
こんな物件をめちゃくちゃ一生懸命やってくれる人もいます。
不動産の会社も人も、色々なんですね。

不動産業界の問題は、
「サービスの違いは人の違い」であり、その差が大きいということ。
大きな会社であっても個人事業主の集まり、と言われます。
また、外からはサービスの違い(=人の違い)がわからない。
お客さんが選ぶことが出来ないのです。
人による違いが大きくて、選べない。
「気軽に、安心して」相談できる相手を見つけることが難しいのです。

しかしそのために、何よりお客さんに不利益があることを間近で見てきました。

体の調子がおかしいな、というとき。
お医者さんが悪徳医者かも、と思ったら病院に行きませんよね。
そして手遅れになっている。
こういったことを散見します。

もし「気軽に相談できる」不動産屋さんがいたら。
悔やまれるケースをたくさん見てきたのです。

先入観に加えて知識不足が判断ミスに


例えば、大きな幹線道路沿いの、お世辞にも立地が良いとは言えないマンション。
中古での取引はせいぜい1000万円台後半です。
買った時は「億超え」だったとお客さんは言います。
購入時の販売価格のデータベースを見てみます。
購入はまさしくバブル絶頂の1990年。
本当に億を越えていました。
70平米程度の、フツーのマンションです。
このようなケース、売却の査定を不動産屋さんにお願いして、あまりに安い査定額をみて、怒る方がいます。

一度でも不動産取引をしたことのある方ならご存じかと思いますが。
中古で物件を売ろうとするときの「査定」とは
車の査定のように不動産屋さんが「買い取る」金額ではありません。

中古の物件は、基本は個人間売買です(例外もあります)。
不動産会社は個人間売買を「仲介」する役割にすぎません。
査定はあくまで「これくらいで売れるでしょう」という「予想価格」に過ぎません。
最終的には、ある金額で売りに出してみて、売れる金額で売れる。
要するに、値段は最終的に、市場が決めるのです。
なので、不動産屋さんを怒るのはお門違いなんですね。
ここでの問題は二つあります。

お客さんが
・市況を知らない
・不動産取引の基本を知らない

結果損をするのはお客さんです。
怒って「売らない」と言ったところで、今後さらに状況は悪くなるかもしれませんから。

状況を客観的に把握して、的確な判断をする。
これは何でも同じ、大切ですよね。

私はあなたの「安心できる、気軽な相談相手」になりたいです。
「これってどうなんだろう?」
不動産屋さんがあなたの友達にいたら聞いてみたい。
そんな気軽さで相談いただけると嬉しいです。
心配な不動産については、別の機会に書きたいと思います。

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