自分で創る自分の車 No.27

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■排気システムについて


■マフラー vs エキゾースト その違いとは?

車の後ろに排気管が出ているのを見て、それを「マフラー」と呼んでいますか?
マフラーにはどんな役割があるの?
疑問に思ったことはありませんか?
今回は、その違いをご紹介します。


クルマのエンジンは、燃焼室から大量の有害な排気ガスを発生させますが、これを安全なガスにしてクルマから大気中に放出する必要があります。
ここで登場するのが排気系です。
マフラーは排気系の一部であり、エンジンから発生する音を消すという役割があります。
ちなみにイギリス英語では、消音器のことをサイレンサーと言います

排気装置の仕事は、人体や環境に危険なガスを浄化、車外に排出して乗員の病気を防ぐことと、排気音を静かにすることです。

排気システムは多くのパイプや部品で構成されており、それらが連動して排気ガスをエンジンルーム内のエンジンから逃がす道を提供します。
これらの部品には、エキゾーストマニホールド、触媒コンバーター、テールパイプ、レゾネーター、マフラーなどがあります。

エキゾースト・マニホールドは、有害な排気ガスを除去するための最初のステップです。
エンジンの燃焼室内の各シリンダーからガスを集めて、排気管に送り込みます。
そこからは、触媒コンバーターが、触媒を使って危険な排気ガスを二酸化炭素と水蒸気に変換します。

このようにして排出された排気ガスは、環境に有害であることに変わりはありませんが、エンジンが排出する排気ガスに比べれば、はるかに害は少ないといえます。

場合によっては、排気システムによって排出されるガスをよりクリーンなものにすることで、排出量の削減と環境保護に貢献しています。
テールパイプは、排気ガスを車外に送り出す排気システムの最後の部分です。

マフラーは、音響的な消音を利用してエンジン音を低減する防音装置です。
マフラーは、特定の音の周波数を除去する波を発生させることができる穴の開いたチャンバーやパイプで構成されています。

排気ガスは、音波とともにセンターチューブに入り、マフラーの後壁で跳ね返され、マフラー本体の穴を通過します。
一連の穴を通って次のチャンバーに入り、最後の管を通ってマフラーの外に完全に放出されます。
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音を小さくすることは、このパーツの重要な課題ですが、同時に空気の流れを最大化することにも挑戦しています。
流量が多ければ多いほど、車の性能は向上します。

マフラーの漏れが発生すると、空気の流れと量のバランスが大きく変化するので、漏れを発見したらマフラーを修理・交換することが不可欠です。
レゾネーターはマフラーと同様に、エンジンからの振動を排気系内で変化させる部品です。
振動音の調整を行うとともに、排気の流れを良くすることで、性能向上や燃費向上に貢献する部品です。

マフラーとエキゾーストの違いは、マフラーがエキゾーストシステムの一部であることを知っていれば容易に理解できます。

排気システムは多くのパイプ、クランプ、センサーなどで構成されていますが、その中には多くの部品が含まれています。

エンジンチェックランプが点灯しているときは、排気系の部品が故障している可能性があります。

また、走行中に音が大きくなっている場合は、マフラーが異常を訴えている可能性があります。
いずれにしても、車の性能が低下したり、燃費が大幅に悪くなったりした場合は、排気システムの点検が必要かもしれません。

エキゾーストシステムは複雑なシステムであり、適切な知識と経験を持った人でなければ扱うことができません。


ここで、この内容を最後まで読んでいただいた方にオマケ。

エキゾーストシステムを新たに取り付ける際、ほとんどの場合は車種別で販売されている商品を購入すると思います。
しかし、中にはオリジナルで製作される方も見受けられますので、そんな方向けの内容です。

■吸排気システムに関する数学

●基本の数字
吸気システムは1.0馬力/2.55m3/hを流す必要があり、
排気システムは1.0馬力/3.74m3/hを流す必要があります。

●排気パイプのサイズ別対応馬力
仮に排気が直管で良好な流れの部分は、面積25.4mm2あたり約195m3/h流れます。
各パイプサイズの推定最大馬力と同様に、それぞれのパイプサイズが流れるm3/hの数を示す簡単な表があります。

パイプ外径    有効範囲    合計m3/h   最大馬力/パイプ
 (mm)            (mm2)          (est.)         
 38                954.8             493                    78    
 41                1141.9           586                     92       
 44                1335.4           690                   108        
 50                1780.6           917                   144        
 57                2290.3           1177                 185   
 63.5             2858.0           1470                  232    
 70                3490.3           1796                  283      
 76                4187.0           2156                  339  
 83                4948.3           2545                  401  
 89                5774.1           2970                  468  

注:これらの数字は単なる概算です。
  上記は、1.6mm厚のスチールパイプと仮定しています。

上記の表はパイプの大きさを概算表記していますが、デュアルエキゾーストシステムを備えた400馬力の車両には1本あたり57mm~63.5mmのパイプしか必要でないことがわかります。


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