コロナ禍でますます世知辛い世の中になったなあと思うことが増えました。
でもこんな時だからこそ、世の中にもっと関心を向け人とのつながりを大切にし、もっと心豊かに過ごしたいと思いませんか。
私はもっと周りの人に関心をもち、
いい言葉をかけあって過ごせる社会づくりを実践しています。
隣近所に誰が住んでいるかも分からない時代。
韓国に住んでいると、
「韓国人の距離の近さ」
「話口調や接し方」
に文化の違いを感じドキッとすることがあります。
韓国のドラマを見ると、近所の人が余計な心配をしたり、聞きたくもないような情報をこそっと教えてくれたり・・・
おせっかいおばさんが、韓国ドラマではよく登場します。
実際に韓国で暮らしていると・・・
おせっかいな人・親切な人に助けてもらうことが多いです。
このおせっかいと親切の違いの判断基準は簡単です。
助けてもらって
「心から感謝し感動と喜びにあふれたら親切」
助けてもらったのになぜか
「モヤモヤして気分が悪ければおせっかい。」
だと感じます。
両方の感情が入り混じるグレーゾーンも結構あります。笑
おせっかいは嫌われますが、親切の輪は平和と愛を広げます。
10年以上前のこと。
ソウルの地下鉄でどっち方向の電車にのればいいか迷って地図を広げて見ていたら、声をかけてくれた親切なおじさん。
「どこへ行きたいですか?」어디 가고싶은거에요?
地下鉄の乗り換えに慣れてなかった私に声をかけてくれて、素早く教えてくれたあの方のおかげで電車にすぐ乗れて大切な約束に遅れずに済んだ経験があります。
困った私に声をかけてくれた見知らぬ人の勇気に助けられました。
簡単なことのように見えても、なかなかできないことです。
赤信号でベビーカーを止めて信号待ちしていると、よくいろいろな人に話しかけられたことがあります。
子どもに関心がある韓国人が多いです。
ベビーカーに座るうちの子の足が、ひざ掛けから出ているのを見つけてかけなおしてくれたおばちゃんもいました。
「何歳なんですか?」몇살이예요?
突然知らないおばさんから年齢聞かれて、つい私の年齢を言ってしまったこともありました。(苦笑)
あとで質問の意味に気づき、うちの子の年齢を言いましたが・・。
気軽に赤ちゃんに声をかけたり、困っていると気づいて助けてくれる文化も韓国にはあります。
私もたくさんの人に助けてもらったことで、
自分も、できることからやろうと気づくようになりました。
身近の事に関心を持つと自分の行動、態度、表情が変わってきて、優しく穏やかになれます。
おせっかいは嫌だけど、親切が溢れる社会になったらいいなあといつも思います。
先日、こんなこともありました。
買い物をして急いでアパートのエレベーターに乗りこんだときの事。
自分の階のボタンを押した瞬間、いきなり一緒に乗った近所の女性に腕をたたかれました。
女性「あぶないじゃない!!」위험해요!!
と真剣な顔で怒れました。
私はあわてて理由も分からず謝っていました。
私がエレベーターのボタンを押したその一瞬(1秒)、その女性は私のカバン
の中が見えたらしく、
「現金をそんな入れ方してたら危ないじゃない!!」と怒られました。
スーパーで買い物をしてすぐに家に帰らなければいけなかったあの日。
無造作にカバンの中に放り投げたお釣りの札をその女性に見られたのです。
その女性は
「気をつけないと!!」
「それに現金持たない方がいいわよ。」
と私に強い口調で言いました。
狭いエレベーターには他の住民たちも乗っていて、公開処刑を受けている気分になりました。
「あの場所で、あんな口調で言わなくても・・・」
「しかも私のカバンの中を勝手にみないでよ・・」涙
いろいろな感情が出て嫌な気持ちにもなったのですが、物騒な世の中ですから、本当に気をつけないといけないと猛反省しました。
韓国では現金を持ち歩かずカードでの支払いが基本です。
現金を持っていること自体が不安で危険だと思われます。
身の危険があっては大変だと教えてくれた近所の女性・・・。
このようなおせっかいも親切もいままで山ほど経験していますがそのおかげで、私は自分の行動に気づかされます。
「見て見ないふりはしない。」
「勇気をひっこめる癖をなくそう。」
とこれからは「できることはしよう!」と決めました。
・突然の雨でぬれている小学生がいれば近くまで送ってあげる。
・低学年の子で靴の紐がほどけている子がいれば声かけて結んであげる。
・お年寄りでごみ捨て場へ行くのが大変そうなときは一緒に手伝ってあげる。
・損得を考えず行動する。
このような些細な行動をするようになってから不思議なことがたくさん起きます。
私もうちの子たちも知らない人に助けられる機会が増えました。
いい行動をすると気分が良くなり、いいことが連鎖し続ける。
というのは、本当です。
先日、コロナの予防注射を打ちに行きました。
病院はたくさんの人がいて、それぞれ希望の予防注射が違うので看護婦さんが
服に注射名のシールをはってくれました。
私のカーデガンには丸い「화이자ファイザー」のシールがはられ順番を待ち注射を打ちました。
診療室に呼ばれて注射を打っている時に、いきなり段ボールを持った宅急便のおじさんが看護婦さんと一緒に入ってきて、じろじろ見られてすごく嫌だったんですが・・。
あわただしいなか、一瞬で注射を打ち終わりました。
病院を出たあとに、街をうろうろしました。
ダイソーで買い物をし
カフェでサンドイッチをテイクアウトし、
1時間以上たって家に帰ってきました。
家に帰ってきてカーデガンを見たらびっくり!!
カーデガンの胸もとにファイザーのシールを貼ったまま1時間以上そのステッカーをつけながら街を格好つけて歩き回っていました。
「シールはがした方がいいですよ。」
と誰かが教えてくれるのが韓国なのにその日は誰も教えてくれませんでした。
おーまいがっ!!
おせっかいな韓国人に一人も会わなかったなんて・・。
以前、裏返しに服を着たまま出かけたときは、知らない人がそっと教えてくれたのに・・・!
信号待ちですれ違った人たち。
ダイソーのレジで列に並んだ時。
レジの店員は真正面から私を見てたのに・・。
カフェの店員さんは見えてたはず。
サンドイッチのテイクアウトで待っている時に座っていた隣の客は明らかにしてってたはず。
「誰も指摘をしてくれなくてショックだった。」
「韓国らしくない。」
とすぐに主人に電話し怒りながら事情を説明しました。
職場で昼ごはんを食べている主人はただ一言、
「怒る前に自分の不注意に気をつけなさい。」と怒られました。
世知辛い世の中になったのかな・・・。
そんな世の中だからこそ、今日も私は親切を選択し愛を広げられる1日を過ごしたいです。