子どもとの関りでイライラしたり、不安ばかり抱えて苦しくなったり、日々の子育てをする中でストレスが溜まってしまう人、多いのではないでしょうか?
そんなストレスやイライラと距離を置くことができるようになったら、どれだけ育児が楽になり、家族の笑顔が増えるでしょうか?
その一つの答えとして「叱らない子育て」を提案したいと思います。そして、今回は「叱らない子育て」を実現する為に必要な心構えについて解説をします。
【叱らない子育てシリーズ】も合わせてご覧ください。
ただ今、準備中。更新をお楽しみに
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はい、みんさんこんにちは!
子育てに関わる全ての人が「子育てがもっと楽しく、ちょっと肩の力を抜いて子どもと関われる」ようにサポートしている、男性保育士のRyU先生です。
保育士の資格を持ち、現場勤務経験もある僕に育児相談ができるのはココナラだけ!
チャット形式での育児相談で、じっくりとあなたの悩みや不安、課題に寄り添わせてもらいますので、良ければご活用下さい。
それでは、本題に入りましょー!
叱らない子育てとは?
「叱らない」とだけ聞くと、子ども本意、わがままを見逃す、子どもを注意する能力がないだけという印象を受けるかもしれませんが、それは間違いです。
これから解説をする【叱らない子育て】の中でも、子どもが問題行動をすれば当然注意をして正しますし、決して子ども本意な関わり方をしようということではありません。
ですが、多くの保育士を含めた大人が見落としがちな事実として、大人の準備と配慮によって「叱らなければならない状況」を限りなくゼロに近づけることは可能なのです。
叱らないで過ごす為の「心構え」や「事前準備」、「配慮」そして「報酬(出来たら褒める)」を工夫しながら、日々子どもと関わることで、誰でも「叱らない子育て」に近づくことができます。
実際に、僕は「魔のイヤイヤ期」で知られる2歳児クラスの主担任の時には、副担任と足並みを揃えながら1年間を通して【叱らない保育】を実践しました。
トラブルの際など咄嗟に注意をしたものを含めても、叱ってしまったのは片手で余る回数でしょうか。
その数回についても、完全に予測できないものだったか?と問われれば違いますし、数回叱ってしまう状況を作ったのはクラス担任2人の実力と配慮が不足していたからだったと考えています。
自分語りの結果は信ぴょう性がありませんが、子ども達はすくすくと成長・発達をしながらも、トラブルや怪我が少なく、落ち着いた雰囲気で、活動の時には皆が楽しそうなクラスという評価も得ることができました。
そうした評価や雰囲気は勿論、子ども達の頑張りや、保護者の理解、園としての理解と協力による賜物です。それに加えて、担任2人が目標を共有して、お互いに努力をしていたことも、そうした良い評価に繋がったと思います。
シリーズとして4つのテーマに分けて詳しく解説をしていきますが、【叱らない子育て】とは、叱れない(叱ることが出来ない)子育てではなく、
大人が子どもの成長や発達にしっかりと目を向け、日々の関り方の工夫によって、大人にも子どもにもストレスとなる「叱らなければならない状況」をゼロに近づけることで、子どもの学びや成長を確保しながら、大人にとってもストレスの少ない日常を目指す子育ての形。ということになります。
育児でストレスを抱えている方にとっては、夢物語の様でなかなか飲み込むことが難しいかもしれませんが、少しでも日々の育児を楽にしたい、子どもと落ち着いて関われるようになりたい、そう思えたらお付き合いください。
結論:ニュートラルな心持で子どもと接する
叱らない子育てでは、ニュートラルな心持ちで子どもと接することがとても重要です。
このニュートラルな心持ちで子どもと接するということが、子どもの成長を見逃さず、必要な援助をしながら、大人も子どももストレスを減らして過ごす為の基盤となっていくからです。
ここで言うニュートラルな心持ちとは、無関心でも過干渉でもない、中立的で冷静な気持ちということです。
そうは言っても我が子には力が入ってしまうのは当然ですし、他の子と同じように関わるというもの無理がある様に思います。なので「我が子だから力が入ってしまう自分」を否定する必要はないので、そうした自分を含めて客観的に見つめ認めてあげましょう。
そうして認てあげた自分、その心や思考を冷静に見て、時々「無関心になってないかな?」、「過干渉になっていないかな?」と振り返る時間を、意識して作るようにしていきます。
慣れてくると、無意識でも冷静でニュートラルな思考ができるようになりますよ。
ニュートラルな心で子どもを見ることができるようになると、これまでよりもはっきりと、子どもの「成長」や「発達」、「興味・関心」、それから「問題行動」や「課題」というものが見えてきます。
子どもの成長や課題が見えた時に心が揺さぶられると、「できたこと」と「できなかったこと」、「やったこと」と「やらなかったこと」のような二極的な評価しかできなくなってしまい、それこそが育児のストレスを生む発生源となってしまいます。
そうならない為に、できたという結果や、やろうとした努力は喜び、褒める。できなかった結果や、やろうとしなかった課題については「なぜできなかったのか?」、「なぜ、やろうと思えなかったのか」を分析するようにしていくと良いでしょう。
我が子の成長を喜び、我が子ができないことは「できない」という客観的事実として受け止めて、建設的な対処や援助をしていく。そんな関わり方です。
敢えて他人行儀な言葉を使うと、感情論ではなく「起きた事実や結果を適正に評価して、事実を受け止める」ということでしょうかね。
なぜ育児の中でストレスを感じるのか?
育児の中でどうしてストレスが生まれるのか、大きく2つの理由が考えられます。
1つは「子育ての理想と現実のギャップ」によるもの、そしてもう1つは「子どもと自分の時間軸を一緒に考えてしまうこと」です。
〇子育ての理想と現実のギャップ
子育てって一般的には「辛いこととか悩むことも多いけれど、楽しい時間も多いし、やっぱり自分の子どもは可愛く思える」といったイメージがあるかと思います。
この1文だけ見ても、少しネガティブに取れる部分もありますが、全体の意図としては、子育てにポジティブな印象を受ける文言になっています。
友達や兄弟姉妹の話を聞いていても、みんな何かしら愚痴を言ったりはするものの充足している感じが伝わってくるし、
社会は子育て家庭が増えることを望んでいて、TVや各種メディアでは子育てを楽しむ為の情報や、子育て中に活用したい物や情報、サービスを連日のように流しています。
間違ったやり方だとは思っていませんが、ある意味で日本に住む多くの人は「子育て」にポジティブな印象を抱くように、小さい頃から刷り込まれているとも言えます。
だからこそ「子どもを産んで当たり前」、「子どもの面倒は親が見るものだ」なんて、環境が違えば子育ての課題も変わるのに、どの時代でも声高に叫ぶ人が古今東西で見られるのでしょう。
しかし、いざ妊娠をして、夫婦で喜び、親戚一同も祝杯を挙げ、待ち望んだ新しい家族を迎えると、それまでのポジティブな面だけではない「子育て」の真実と向き合わなければなくなります。
この瞬間に、自分の描いていた「理想」と実際に自分が「実感する子育ての難しさ」、これらのギャップによって悩んだり、疲れたり、ショックを受けたりすることで、育児ストレスが生じてしまうのです。
子育てギャップについてより詳しい内容や、予防法と対処法についても知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
〇子どもと時間軸を一緒に考えるのは危険
子育ての中でストレスが生じやすいもう1つの理由は、子どもの時間軸と自分の時間軸を混同してしまうことでストレスが生じるというものです。
大人は色んな理由で変動はあると思いますが、自分の生活ルーティンが出来上がってますよね。
何時に寝て、何時に起きて、出勤前にはこのくらいの時間を作って、電車通勤だから発着を計算して家を出て、仕事をして・・・・・・と、自分の生活や体調などの健康に合った、心地よい時間軸の中で生活をします。
子どもが生まれると、途端にその時間軸通りに生活できないという事態にぶつかります。
授乳やオムツ交換の時間、夜泣きの期間であれば睡眠時間も減るし、子育てをしながら仕事もとなれば、保育園などに送ってから通勤するので朝の忙しい時間をもっと繰り上げる必要が出て、心地よかった時間からどんどんズレていってしまいます。
それをどうにかしようと子どもを急かしたり、もっと睡眠時間を短くしてでも朝の時間を確保するなんて無理がたたれば、ホルモンバランスの崩れで感情的になったり、疲労によって体調を崩してしまうリスクが大きくなってしまいます。
これまで、心地よい時間で生活できていたのに、子どもが生まれた瞬間から、何かがズレてしまった。だから「こうなったのは子どもを産んだせいだ!」となればストレスも溜まりますし、子どもへの愛着も弱くなってしまいそうですよね。
しかし、この考え方は間違っていて、子どものせいで自分の時間軸が崩れたという主張には、「子ども自身が持つ時間軸」という大切な視点が欠けています。
例えば、「仕事に間に合わないから早くしなさい!」と注意をして、次の日から20分早くに子どもを起こす様にしたとして、その対策や思考の中に子どもの時間軸は含まれていません。
これでは、あくまでも大人の都合で急かし、大人の時間を確保する為に、子どもの睡眠時間を20分削っただけです。
子どもからすれば早く起きる理由が見つからないので、早くに起こされたとしても支度を20分早くできる、といった改善は見られないケースが多いのではないでしょうか。
では具体的にどうすれば良いのかと言うと。
大切なのは「仕事に間に合わせたい→子どもを早く起こす」ではなく「子どもが今よりも20分早く起きる→支度に余裕が生まれる→仕事に間に合う」という思考展開を変えることです。
その上で、子どもが20分早く起きられる為にはどうするか?と考えれば、巡り巡って「仕事に間にあう」ためにはどうすれば良いか?についての具体策になります。
「朝20分早く起こすから、夜20分早く寝かせるようにする、その為にはお風呂や夕ご飯の時間は・・・・・・?」と、子どもの時間軸の中で工夫をすることが、結局のところ仕事に間に合うという今回の課題への具体策になるのです。
子ども達はどうしても大人の時間の中で生きているように思えてしまいます。ですが、それは半分正解で半分は間違っています。
子ども達は子ども達それぞれの時間軸を持ちつつも、大人の時間軸に依存しながら生きているのです。
育児ストレスがかかりやすい、出勤時間や食事やお風呂の時間などは、子どもの時間軸と大人の時間軸が重なりやすいので、大人都合だけで考えても答えが見つからなかったり、ストレスを感じたりするので、一度立ち止まって子どもの時間軸から対策を考える様にしてみましょう。
「起きたこと」に「感情」で応えるのはストレスが大きい
もう少し、育児ストレスに関わる話を続けていきます。
子どもが何かしてはいけないことをした時や、するべきことをしない時に、子どもの「行動の結果」だけを見て、感情的になったりしていませんか?
「夕飯だから片付けなさい」と言ったのに、時間になっても片付けていない、片付け終わっていない、それを見て「なんで片付けてないの!」と感情で応える。これでは子どもも大人もしんどいですよね。
こういった時には「片づけが終わっていないという結果」しか見ることができず、感情的になってしまっている状態です。
感情的になってしまうと冷静ではいられませんし、客観的な事実を見極めることも難しくなり、具体的な対策も浮かびません。
もしかしたら、子どもは「夕飯だから片付けなさい」と言われた瞬間から片づけを始めていたけれど、とうとう夕飯の時間に「間に合わすことはできなかった」のかもしれません。もし子どもなりの事情があったとしても、冷静に状況を見て、子どもの声に耳を傾けなければ気付くことはできないでしょう。
片付け終わっていない「結果」だけを見ていても、子どもがどう考えて、どう行動したかは見えません。すると、次からどうしたら良いのかという対策をたてることも難しくなってしまいます。
出ていた玩具の量が多すぎたのであれば、普段から玩具を出す量を子どもと話し合うことができます。また、子どもが遊んでいる玩具の量を見て、もう少し早くに声をかけるようにする。など、具体的で効果の高い対策も浮かんできます。
こうした具体策を考えようと思ったら、「結果だけを見た時の感情」なんて合理的ではないことが分かると思います。見るべきは、子どもの起こした「結果」ではなく「子ども自身」であるべきなんです。
それが分かって、少しずつ実践していくと、ある時に「あれ?最近子どもを怒ってないような・・・・・・」と気づく瞬間が訪れると思います。
その瞬間こそが「叱らない子育て」の扉を開けた瞬間となるはずですよ。
ニュートラルな心の持ちようは視界をクリアにする
ニュートラルな心で、「結果」や「課題」だけでなく「子ども自身」を見つめることができると、感情的に怒る必要性はなくなります。
今回は触れませんでしたが、ニュートラルに見ることで子どもを褒める機会は倍にも三倍にもなります。なぜなら、「結果」だけを褒めるのではなく、努力や考え方など、子どもの中で起きたことの全てが見つめる対象となるからです。
「できなかったら叱る」ではできなかった「頑張った努力」や「やろうと思った気持ち」、「失敗した経験」など、子ども冷静に見ることでしか発見できないものが無数にあるのですから。
今回は【叱らない子育て】を目指す為に知っておいて欲しい「心の持ち様」と、育児の中でストレスを感じてしまう原因を解説しました。
この記事で読んだことを実践してみるだけでも、生活の中で子育てで感じていたストレスが少し和らいだり、今までになかった思考の展開だからこそ見える対策というのも考えることができるようになっているのではないかと思います。
子どもにとっても大人にとっても生活の中でのストレスは少ない方が良いです。ニュートラルな心持ちで見守ることで、これまでよりも視界はクリアに透き通って見えることが多くなります。
すると、課題や問題もはっきりしますし、子どもの成長や発達も見つけやすくなります。更に、具体的な対策などを考えることにも役立つでしょう。
次回は、【叱らない子育て】の実現に向けて「事前準備」について解説をしていきますので、更新を楽しみにお待ちください。
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