【国家資格キャリコン面接試験ポイント・その11】質問を使いこなそう!

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こんにちは、キャリアコンサルタントの高橋と申します。
このブログでは国家資格キャリアコンサルタント試験のポイントについて語っていきたいと思います。

前回は問題把握の段階でよくある失敗についてお話しました。

今回は関係構築や問題把握の段階で良く使われる「質問」についてお話ししたいと思います。

質問、つまり、訊くということを私たちは何気なく使っていますが、質問には構造があります。それは、以下のような形になっています。

質問=訊く内容+訊く方法

質問というのは、質問する内容(訊く内容)をどのような方法で質問するか(訊く方法)の組み合わせでできています。

この訊く方法というのは、実は2種類しか存在しません。それは、オープンクエスチョンクローズドクエスチョンです。

オープンクエスチョンとは「開かれた質問」とも呼ばれますが、端的に言えば相手によって答えが変わる質問のことです。例えば、

「今日見た映画、どうお感じになられましたか?」

のように訊くと、一人ひとり答えが違うのではないでしょうか。このように質問の内容に対して答えが人によって違う質問をオープンクエスチョンと呼びます。

一方、クローズドクエスチョンは「閉じられた質問」とも呼ばれ、こちらは答えが一意になる質問のことです。例えば、

「今日見た映画、良かったですか?」

このように訊くと、「はい」「いいえ」のいずれかになりますね。このように答えが一つになる質問をクローズドクエスチョンと呼びます。尚、クローズドクエスチョンは「はい」「いいえ」だけではなく、

「今、何時ですか?」
「ここは何階ですか?」

のように答えが一つになる質問も含まれます。

さて、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの説明はこのくらいにして、これらの違いについて考えてみます。私は以下のような用途で使われていると考えております。

オープンクエスチョン :相手に考えを促す場合
クローズドクエスチョン:相手に確認を促す場合

オープンクエスチョンは「このことについて、どうお感じになられますか?」のように相手に自由な発想を促します。
このように質問されると相手は自分の考えを巡らせ、深く考えます。
ですので、オープンクエスチョンは傾聴で相手に考えを促す場合には良く使われますね。

一方、クローズドクエスチョンは確認を促すと書きましたが、これは分かりますか?
例えば「このことについて、良いと感じてるんですね?」のようにこちらの提示した内容(=良いと感じていること)を相手に確認するような訊き方をすることはありませんか。これはクローズドクエスチョンの使い方ですが、このように使うと、相手に確認を促すような質問になりますよね。
そのため、クローズドクエスチョンをうまく使うと会話の流れを作りやすいと言われています。

今日のキャリコンは良かったですか? → 「はい」
キャリアの大切さはわかりましたか? → 「はい」
これで、あなたのキャリアは見出せそうですか? → 「はい」
それじゃ、明日からキャリアづくりに励めますね? → 「はい」

一つひとつの質問は確認を促しているので「はい」と答えるしかなく、それを繋げ合わせることで話の流れを作っています。ただ、ここまでやってしまうと誘導尋問と言われてしまうかもしれませんね。。。

ですので、クローズドクエスチョンは使い方に気を配る必要があります。有効な使い方としては、過去のブログでもご紹介しましたが、

オープンクエスチョンで考えを促し、クローズドクエスチョンで確認する

と綺麗に使えます。
例えば、こんな使い方が考えられますね。

CC:周りの人間関係で思い当たることはありませんか?(オープンクエスチョンで考えを促す)
CL:そういえば…、ちょっと上司のアタリがキツくなったような気がします


CC:なるほど、上司のアタリがキツくなったと感じられたんですね?(クローズドクエスチョンで確認する)
CL:そうなんですよ…、先月くらいからいきなりキツくなってきたんです。。。

このように使うと、相手の考えをオープンクエスチョンで深掘りした後、その答えをクローズドクエスチョンで確認することで、相手は自分の話した内容を自分で受け止め、話を次に進められるようになります。

今回は2種類の訊く方法についてお話ししました。
本当は「訊く内容」についても色々とあるのですが、ご興味のある方は拙著『部下とチームが動き出す!聴く技術』にたっぷり書いてありますので、よろしければこちらをご覧ください。。。
部下とチームが動き出す!聴く技術.png

また、下記サービスでは質問のトレーニングも行えます。ご興味のある方はぜひご参加くださいね!

■【国家資格キャリコン面接試験ポイント】バックナンバーはこちら!

それでは、またお会いしましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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