【国家資格キャリコン面接試験ポイント・その10】問題把握でやってしまいがちな大きなミス

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こんにちは、キャリアコンサルタントの高橋と申します。
このブログでは国家資格キャリアコンサルタント試験のポイントについて語っていきたいと思います。

前回は関係構築での傾聴で失敗してしまうあるポイントについてお話ししました。

今回は問題把握を取り上げてみます。問題把握では相談者の来談経緯からキャリコン視点の問題を捉えていく段階です。
この段階についての説明は過去のブログでお話していますので、もし「問題把握ってなんだ?」とお感じになられている方は先にこちらをご覧ください。。。

で、ですね、面接ロールプレイを行う中で面接を構造化できている人とできていない人の差は、この問題把握を見るとよくわかります。
例えば、キャリコン視点の問題を家族との会話不足(コミュニケーション不足)だと捉えるシーンを考えてみます。この時の会話はこんな感じですよね。

CC:この問題について、ご家族と会話をされたんですか?
CL:いえ、特にはしていないんですね。
CC:お話しされていない理由って何かあるんですか?
CL:いやぁ、特にそういったことはないんですけど、何となくこういう話って家族にするものじゃないなぁと思いまして…。

ここまでの話で相談者は家族と会話をしていないこと、そして問題を家族と会話をする必要性を感じていないことがわかります。これを根拠にキャリコンは問題の本質を家族とのコミュニケーション不足だと捉えました。

…とまぁ、ここまでは良いんです。問題はこの後です。この後、こんな風に話を進めてしまうことはありませんか?

CC:それって、ご家族と会話をされたらいかがですか?

これ、完全NGワードです。なぜだかお分かりですか?
それは、「問題解決」に走ったからです。このように問題把握をしている最中に問題解決に走ったらどうなるか?恐らく、相談者はこのようになるのではないでしょうか。

CL:えぇ、まぁ、確かにそうですね…。

なぜこうなるのでしょうか?
それは、この問いかけはキャリコン視点の問題、言い方を変えると「問題の本質」を突いているので、この段階で相談者にこの提案をぶつけてしまうと、相談者は反論しづらくなってしまいます。
しかし、相談者の心の底にある問題が取り残されたままなので、納得はしていないかもしれません。
この納得できていない状態が続くと、少しずつキャリコンとの距離が離れてしまい、どこかで反発されてしまうことになりかねません。

実はこのように問題解決に走る方は結構多くおられます。私が今までトレーニングをさせていただいた中では、ほぼ100%の方がこの状態になります。

では、なぜこのようになってしまうのか?
それは、私たちの普段の会話が「答えありき」で話をしているからです。

元来、私たちの会話は常に答えありきで話をしています。例えば、ホウレンソウ(報連相)を見てみましょう。

「先輩、これ分からないんですけど教えてもらえませんか?」

このように後輩が訊いてきたら、どう答えるでしょうか?
きっと、このように答えるのではないでしょうか?

「質問をする時は、自分がどこまでわかってきてどこまでが分からないかを明確にしてから質問しないと、相手の人は答えようがないよ。今回の場合なら『この部分ですが私はこう調べたのですが、正しいでしょうか?』のように聴くと相手も答えやすいと思うよ」

のように答えませんか?
これって、答えありきで会話をしていますよね。他にも

「今日のお昼、中華で良いかな?」
「明日の会議のミーティング、この資料を用意しておけば良いですか?」
「来週の三者面談、先生にこれを伝えればいいんだよね?」

のように、全て答えありきで話をしていませんか。こういった話し方は全て伝える側が答えを用意しておき、相手にはそれを判断してもらうだけの状態です。そういった伝え方を良しとして私たちは育ってきているため、この話し方に慣れてしまっています。それがキャリコンでも出てしまうのではないと思います。

だからこそ、問題把握の時は問題解決をしない。

キャリコンにおいて問題解決をしなければならないシーンはもう少し後にあります。そこで存分に問題解決をすれば良いのです。

ここの部分も伝え方のポイントがあります。それは、面接トレーニングでお話をしておりますので、ご興味のある方はぜひご参加くださいね♪

■【国家資格キャリコン面接試験ポイント】バックナンバーはこちら!

それでは、またお会いしましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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