13. 「選択する力」を高めて、充実感あるキャリアをつくる

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個人的に、いつも書籍や記事を参考にさせて頂いている村山昇先生の「選択する力」に関する考察にとても納得感があったので、自分のメモも兼ねてまとめています。

まず、キャリアにおける「選択する力」と聞くと、具体的にどんな力が思い浮かぶでしょうか。

キャリコン養成講座や試験を受けられた方の場合、ジェラット、ヒルトン、ティードマン、ディンクレッジなどの理論が思い浮かぶかもしれません。

村山先生は「選択する力」を
①選択肢を分析し判断する力
②選択肢を生み出す力
③選択肢を(事後的に)正解にする力
の3つで定義しています。

①選択肢を分析し判断する力は、目の前にある選択肢のうちどれが最良のものかを決める力、あるいは優先順位をつける力です。

情報を集めたり、違った視点でながめたり、本質的なことを洞察したり、人に助言を求めたり、そういった力が問われます。

②選択肢を生み出す力は、選択肢を増やす力、呼び寄せる力です。

容易に揃う選択肢、受け身で与えられる選択肢、既存の枠にはまった選択肢、そこから何かを選ぶのは、ある種簡単なことです。しかしそこからは決定的な状況打開ができないとき…新たな選択肢をつくり出せるかどうかが肝になります。

ジェラットの理論を参照すると、①は合理的意思決定理論(予測・評価・決定システム)、②は積極的不確実性と通じる考え方かなと思います。

そして私が特に「そうそう、そうだよね!」と思ったのが、③選択肢を(事後的に)正解にする力。

例えば、あれだけ就活を頑張って第一希望だった一流企業に入社したけど、ボロボロになるまで働いて身体を壊し、1年後に辞めてしまった場合。

あんな会社になんか入るんじゃなかった…と思ってしまったら、その人は「一流企業への就職を選択したこと」に、自分で失敗の刻印を押してしまうのではないでしょうか。

一方で、就活では自分の思うようにうまくいかず、志望もしていなかった中小企業に入社せざるを得なかったけれど、入社後に社内の資源や自分の強みをうまく活用して、今や若手ながら新規プロジェクトを任され順風満帆、というキャリアパスを描いている人もいるかもしれません。

過去の選択内容だけにとらわれず、その後、過去の選択を正解にしていけるような、日々の選択や意思決定を中長期的にし続けられるかが問題なのですね。

あるいは、自分の選択を後付けでも合理化(意味づけ)しちゃう、というのも一つの方法だと思います。

「あの時の経験があったからこそ、今の自分がある」と言えるような人でしょうか。

サビカスのキャリア構築理論においても、過去・現在・未来のキャリアに自分なりの意味づけをして、語ることの重要性が唱えられています。

個人が意味づけを行って語ったストーリーは、主観が入るので、実際に起こった出来事とは異なる可能性もありますが、自分で再構成した物語によって自己肯定感や自己効力感が高まったりするので、より自分のキャリアに対して充実感を持つことができます。

その時の選択が、将来的に成功か失敗かなんて、選択時点では誰にも分かりません。


なぜなら、それを決めるのは自分だから。

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