こんにちは。校正・校閲のサービスを出品中のみねパセリです。
さて、「校正実務講座を攻略!」シリーズも最終回、いよいよ校正士認定試験に挑戦です。
難易度の体感には個人差がありますが、
・実務経験者でも不合格はザラ
・合格まで複数回チャレンジする人もいる
・試験対策に技能錬成コースが用意されている
といったことから考えても決して簡単な試験ではないはず。
私は幸いにも、追加教材も技能錬成コースもなしで一発合格しました。
どんな試験なのか、何に気を付けて取り組んだのか、私なりに考えた合格のコツをご紹介します。
なお、今回は有料記事とさせていただきます。
私の体験はお伝えしますが、当然ながら試験問題、私の答案、模範解答など具体的な試験内容には触れておりません。
また、私は校正実務講座の受講も校正士認定試験の受験も初めてですが、実務経験は10年以上ありますので、全くの初心者とは多少状況が異なる可能性があります。
これらの点をご了承いただいた上でお読みさい。
校正士認定試験とは
実務教育研究所が実施する試験で、合格すれば「校正士」の資格がもらえます。
受験資格は同団体の「校正実務講座」修了。
たまに「校正士になりました!」と認定証書ではなく修了証書をアップしている人がいますが、講座を修了しただけでは資格は取れませんよ。
また、講座に「文部科学省認定」と付いているので国家資格と勘違いされがちですが、「校正士」は民間資格です。分類上は「ご当地検定」と同じ。
合格ボーダーや合格率は非公表です。
(一説によると得点率80%以上で合格、合格率は30~50%)
医師や大型トラック運転手と違い、資格がなくても校正の仕事はできます。
「校正士」は「この講座を修了してそれなりの実力がありますよ」という証明に過ぎません。
受験資格を得るにも試験に合格するにもそれなりの時間・お金・労力がかかるので、モチベーションを維持するためにも、「本当に欲しい資格なのか」を考えて挑戦しましょう。
私はココナラでお仕事をいただくようになったのをきっかけに、自分の実力を試したかったのと、お客様に信用される客観的な証明が欲しかったので、校正士の資格取得を目指しました。
受験までの流れ
まずは半年かけて校正実務講座を受講・修了しましょう。
修了の3~4か月後に試験の案内が届きます。
認定試験は講座とは独立しているので受験は任意ですし、慌てて申し込む必要もありません。
奇数月が申込、偶数月が試験、翌奇数月に結果発送というサイクルなので、最大で年3回受験のチャンスがあります。勉強が足りない人や忙しい人はベストなタイミングで受けましょう。
受験料は6000円。
申込の翌月半ばに試験問題が郵送されるので、自宅で受験し、期限までに返送します。解答期間は7~10日ほどです。
答案は返却されないので、コピーを取っておきましょう。
試験の翌月末に合否結果が郵送されますが、得点や、具体的にどこが正解・不正解だったかは開示されません。
合格者には認定証書と模範解答が、不合格者には解答の留意点(後述)が届きます。
不合格でも、申込と受験料の支払いをすれば何度でも挑戦できます。
私は全課題をストレートで修了した後、最初の案内が来てすぐに申し込みました。
それでも
12~5月 校正実務講座受講
6月 修了
9月 認定試験申込
10月 受験
11月末 合格・資格取得
とまあ、1年がかりでした。
試験の内容は?
報告課題をパワーアップさせたような問題が4つ出題されます。
①縦組みの素読み校正
②縦組みの引き合わせ校正
③横組みの素読み校正
④漢字問題
辞書類は使えるので、④は恐れることはありません。
一つ一つ確認しながら、丁寧な字で解答しましょう。
問題は①~③。
もし同じ文章をココナラでご依頼いただいたとしたら、私は全く迷わずに校正できます。
しかし、答案を作るとなるとかなり悩んでめちゃくちゃ時間がかかりましたし、「これでいいんだろうか?」と何とも頼りない手応えでした。
なぜならこれはお仕事ではなく「試験」だからです。