オラオラオラオラ！ジョジョに学ぶサバイバル術

前回は、ジョジョのストーリーの面白さと共に普段にも応用できそうな逆転術のアイデアを書いてみましたが、なんか・・・タイトルに釣られてしまった人がいたらスマン。

気を取り直して、今回は、日常生活で何か異常事態が発生した時、生き残るためのアイデアをジョジョから学んでいきましょう。

ジョジョに出てくるスタンドは、「ちっさ！」「ショッボ！」というものから、スケールがでかすぎてもはやカタストロフィー、災害レベルの能力を持つものまで色々あります。

敵がどういう能力を持っているのか、どういう現象を引き起こすのか、分からない状態で攻撃を受けたら、それが攻撃なのかすら把握できないということになってしまいます。

ジョジョに出てくるスタンド能力者たちは、異常を察知する能力が高い。

些細な変化、違和感に気付くのが、ものすごく早いのです。

常に「スタンド攻撃かもしれない」と身構えているので、普通の人より気づくのが早くて当然です。

身体攻撃を受けている場合、五感で反応できる。痛みや、出血、打ち身、骨折・・・実際に体で反応していますから、異常はすぐに気が付く。

だが、幻覚を見せられる、催眠状態になるといった、精神攻撃の場合、それがスタンド攻撃だと把握するのは難しい。ちょっとした違和感に気づくかどうか。矛盾していること、おかしいなと思うことを、自分で確信できるか。これが大事なポイントになります。

例えば、「あれ？そもそも、私、どうしてここにいるんだっけ？」「どうしてこんなことしてるんだっけ」という根本的な疑問を持った途端、ぽろぽろと幻覚・催眠状態の違和感、不自然さに気づいて、幻覚・催眠状態から抜け出せるきっかけになる。

目に見える表面的なことだけを本物だと信じていると、とてつもない変な世界に誘導されてしまうのです。

ちょっとした「あれ、おかしいな」とか「これって矛盾してないか？」という些細な気づきを普段から大事にしておくこと、それがいざという時の命綱となるのです。

アンカー、錨のようなものをしっかり持っている人の方が覚醒に有利です。

些細な違和感に気づいても「ま、いいか」で流しちゃうのは非常にもったいないことなのです。

細かいことにいちいちこだわってめんどくさい奴、理屈っぽい奴だと先生や上司には嫌がられるかもしれません。友達もいなくなるでしょう。

ですが、いつか精神攻撃を受けた時、助かるのはあなたです！！

何らかの特殊な、大掛かりな現象を起こすスタンドの場合、例えば時間が止まる、逆になる、重力の変化、空間をゆがめる能力だったり、鏡のように左右逆の世界だったり・・・

その場合、何が起こっているのか即座に理解するのは難しいでしょう。

そういう大掛かりで壮大なスタンド能力があったとして・・・まぁ、個人で太刀打ちできる話じゃないので、対抗できるスタンド能力者にお任せするしかないわけですが。

個人としてその異常事態の中生き残るために必要なことは・・・。

0・・・まずは、何が起こっているのか状況を把握、分析（観察力）

1・・・0の分析結果に基づき必要な行動、対策をとる（身体的反射能力）。

2・・・その異常な状況に素早く適応する（思考の瞬発力。常識、先入観や偏見を合理的に瞬時に取っ払う）

0段階で、観察が大事になります。

普段とどう違っているのかを理解すること。

ここでも普段の様子をきちんと観察、脳に記録しておくことが絶対条件になります。脳の中で瞬時に比較できるからです。

スマホで検索できることばかりではない、そもそもで異常事態の時にスマホが使えるとは限らない。

「あの人はコーヒーはブラック派」「この路線のバスは15分おき」「この季節、この時間には、あの星座はあそこに出ている」「今日の満潮は〇時ごろ」など、人や物、現象などの情報をきちんと把握しておくと、何かあった時には「おかしい」「なんか違う」とすぐに判断できる。

普段から意識して様々なデータをちゃんと持っておくと、ちょっとした変化、違和感に気が付きやすい。

0段階で、きちんとした分析ができれば、1へ移行するまで一手も二手も先んじることができます。

逆に、違和感・ちょっとした変化の把握・分析が遅れれば、初動が何手も遅れてしまう。

緊急事態の場合は、瞬時に0段階からほぼ同時に1と2に行動を移す必要がありますから、この遅れが命取りになる。

精神攻撃にしろ災害レベルの攻撃にしろ。攻撃を受ける前の「日常生活」をどれだけきちんと意識して過ごしているか、記憶しているかが重要になってくるのです。

例えば、地震が来る前に海や風、空気の流れ、鳥、虫その他動物の行動、自分の体の具合で何かしらの異常を察知できる人もいます。

普段から、自然の様子、自分の体、五感を観察し、記憶してるので、「異常だ」ということがすぐにわかるのです。

普段のデータ、そして自分の五感を鍛えておくこと、研ぎ澄ませていることで、異常事態を事前に察知、備えておけば、0から1-2の行動に移るまでかなり時間を短縮できます。わずか数秒の差で生存率が大きく変わることもある。

他の人よりも、普段の生活の中でのデータが多い人ほど、判断が早くなり、生存確率が上がるというわけです。

普段の生活の中でどれだけ意識して記憶、記録しているか。

緊急事態の時に人の命を左右するのは、結局毎日の生活そのものなのです。

自分の能力、周りの人間の能力、体力、普段の生活状況・環境、通勤・通学路に何があるのか。周辺の地理。インフラ情報、災害時に必要な道具がどこへ行けば手に入るか、状況に応じた最適な避難ルート・・・。

平時にどのくらい危機感を持って情報を収集できているのか。自分で判断できることならば、すぐに決断し、行動を起こすことができます。

ジョジョのような漫画キャラだけではありません。

シャーロック・ホームズも、日々のデータ収集にぬかりはありませんでした。日々の犯罪データ、人間心理・行動パターンだけでなく、下宿の階段が何段あるのか。今、どの通りが工事中なのか。電柱が何メートル置きに立てられているのか、地域によっての地質の違い。タバコ銘柄によって灰の形状が違うこと、その判別方法。足跡から身長を計算、歩き方から身体的特徴を割り出したり、地域による入れ墨のデザインの違いも把握してましたねぇ。他にも、自転車のタイヤ痕の違い、動物の足跡・行動の特徴などなど・・・。

脳内に実用的なデータが色々入っているわけです。だから、他の人より、結論にたどり着くのが早いのです。

普段から、どれだけ地に足をつけて生活しているのか、実体のある情報をどれだけ蓄積できているのか、それがサバイバル能力に直結するのですね。

災害時・緊急時に運だけを頼りに行動すれば間違えます。パニックを起こした人からリカバリーを考える余裕をなくし、危険な状況に陥ります。

スタンド能力も斬魄刀もなければ悪魔の実も食べてない生身の私たちができることと言ったら、日々の生活を丁寧に行うことだけなのです。