薬について① 「薬は1日1回や2回などどうして違うの?」

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臨床経験17年目の獣医師です。

それでは今回は薬についてのよく聞かれる質問として

「薬は1日1回や2回などどうして違うの?」

という質問についてお答えしたいと思います。

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薬はその種類や使用方法によって異なりますが、薬がしっかり効いてくれるためにはその薬の血中濃度がしっかり保てているかが重要になります。

血中濃度とは血液中のその薬の濃度

のことです。
全ての薬にはそれぞれその薬の最適な血中濃度があります。
薬はその最適な血中濃度に達することで、初めてその薬の望まれる効果が発揮できます。
薬は基本的には血中濃度が高ければ高いほど作用が強くなり、低くなれば効果が弱くなります。

また薬にはそれぞれ半減期というものがあります。

半減期とはその薬が体の中で代謝や排泄されることによって半分量になるまでの時間

のことです。
その薬によって半減期は異なります。

ここまできてようやく冒頭の質問の答えになりますが、

薬が1日1回や2回と服用の方法が異なるのは、1日1回の薬は基本的にその薬の半減期が長いため、その薬が適切な効果を出すことができる血中濃度を1日1回で保つことが出来ます。

1日2回の薬は半減期が短く1日2回飲まないと適切な血中濃度が保てず薬の効果がうまく発揮できなくなります。そのため1日2回服用と決められているのです。

質問の答えとしては以上になります。

なるべくかみ砕いてお答えしたつもりですが、わかりづらいなどあればもっと私も表現力を身に着けていきたいと思いますのでご意見いただけたらありがたいです。
薬の話はどうしても堅苦しく難しいですよね。

ただ薬は私たち獣医師にとっても、愛犬、愛猫にとっても、治療をしていく上ではとても大事なものになります。
そのためこれからまだ何回かは薬についてのお話をしていきたいと思います。

次回に続く。





最後に宣伝です。↓

薬に関する質問は私たち獣医師は毎日のように質問を受けます。
自分の愛犬、愛猫に飲ませる薬なので心配されたり、詳しく知りたいと思うのは当然です。
現在処方されている薬が自宅の子の体に合っているかどうかなどは、その子を実際に診察しないと分かりません。
そのため個々のペットの薬に関しての質問はあくまでもアドバイスの範囲になってしまいますが、サービス購入をしていただけましたら私の知識と経験を総動員してお答えさせていただきます。
よろしくお願いいたします。


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