言の羽5「爪痕とキーボード」

記事
コラム

爪痕とキーボード

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稲光と雨が、今宵も安眠を洗い流す。
「こんなんで眠れるわけない」
私は諦めて起き上がった。

雨音に紛れて、ひゅうと肺が軋む。
命がかすれる音がした。
手のひらで弄ぶ小さなL字。
もう何年、こいつに命を握られているんだろう。

今日も、ひと吹き。
不安の味がする。

眠ることは諦めた。
ブルーライトなぞ知るものか。
劇物にわななく手をいさめてマウスを握り込む。

こんな夜は。不安にざわめくこんな夜は。
書くしかない。
せめて、せめて
誰かの記憶で生き長らえるために。
「私」が消えないように。

かたり

中指がか細くエンターを押す頃には
空は橙。
胸に巣食った闇も消えて。

私は、私の生きた証は……

いつまで憶(い)きていられるのだろう。
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体調不良さえ・・・

読んでくださった皆様、
ありがとうございます。
お久しぶりです。
国際派占い師の百音(モネ)です。

私が詩の形を借りて、様々な
「ちょっと変わった私の日常」
を切り取っては書き殴る、
「言の羽」シリーズ第5作。
(あえて一つ数字を飛ばしています)

今までより一段と重く、暗い作品。
出すか、凄くすごーく迷いましたが…
友達の推しをうけて思い切ります。
人って、明るい時だけじゃないですしね!

この作品も、ある嵐の夜、
轟音と気圧痛で眠れないまま
実際にしんどい時に書き上げています。
いやあ、クリエーター魂!

「夜中」の「低気圧」
この二つが揃えば真っ先によぎる
「喘息発作」の危機。
昔、私も患っていましたし
ウイルスの影響で「肺を病む」
ことがとても身近にある今
とても怖かった。

「もし万が一・・・」
そんな焦りを昇華して、
私はベッドの上でスマホに
かじりつきました。
まさに
「ブルーライトなぞ知るものか」

そんな、息がへたっぴな私の、
「声なき咆哮」
このシリーズそのものが、
もしかしたらそれにあたるかも。
届いていますか?
誰か一人にでも。



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