1.面接試験の目的
多くの人が面接試験とは、採用担当者が応募者の能力や経験を評価する場と考えています。
しかし、それは面接試験のある一部分に過ぎません。
面接試験の本質は、企業と応募者が相互理解を深め、入社後のミスマッチを防ぐことです。
また、面接試験をとおして、応募者のコミュニケーション能力を判断しています。
下記のグラフにあるように、企業が新卒学生の採用において、一番重視していることがコミュニケーション能力になります。
この事は、多くの学生も熟知しています。
学内外の就職ガイダンス等で、コミュニケーション能力が大切だと教えられているからです。
そのため、エントリーシートの添削をすると、コミュニケーション能力のアピールのオンパレードになっています(笑)
採用担当者と応募者が実際に対面する場は、面接試験しかありません。
だから、面接試験では経験や能力も大切ですが、実はコミュニケーション能力を一番評価しているわけです。
コロナ禍では、リモートによる面接が一般的でしたが、今年はコロナ前の状況に戻りつつあるようです。
オンライン面接は面接日時の調整がしやすいというメリットがある反面、途中でフリーズしたり節電してしまい、やり直しする事が多いというデメリットもあるからです。
2.面接試験のよくある勘違い
面接試験で多くの人が勘違いしていることは、以下の3点です。
① 面接は企業からの質問に答えるだけの場
面接は一方通行ではありません。
面接官の質問の意味がわからなければ、必ず聞き直してください。
たとえば「今おっしゃられた○○○とは、どのような意味でしょうか?」と質問して、何を問われているのか必ず確認すること。
たぶんこんな事を質問しているのだろうな、と勝手に解釈して返答すると、質問と回答が噛み合わなくなります。
その結果、「適当に答える人」と判断されます。
②正解がある
回答に正解があると考えている学生は、本当に大勢います。
私もよく「エントリーシートに何を書けば採用されますか」とか「面接で何を言えば採用されますか」と質問されます。
採用担当者が知りたいのは、あなたのこと。
だから、自分のことをわかりやすく説明することが大切です。
そのため、自己分析や自己理解が欠かせません。
③質疑応答で判断される
面接を3つに分けると、A入室してイスに座るまで、B面接官との質疑応答、Cイスから立ち上がり部屋からでるまで、となります。
このうち、多くの人がBにの質疑応答で判断されると考えていますが、AのやBも同じくらいに重要です。
私は特にA入室してイスに座るまでが重要だと解説しています。
理由は、これで第一印象が決まるからです。
この面接試験をとおして、応募者のコミュニケーション能力が評価されています。
3.面接試験を成功させるためのポイント
面接を成功させるためには、以下の3つのポイントを意識しましょう。
1. エントリーシートの内容を暗記する
面接の質問はエントリーシートから聞かれます。
一字一句正確に暗記する必要はありませんが、エントリーシートの設問毎にあなたは何を書いたのか、おおまかな内容は覚えておきましょう。
複数の会社に応募していると、緊張していることあり、他の会社に書いた内容を話してしまうことが起こります。
2.応募する会社のホームページをしっかり見る
これから面接試験を受ける会社のホームページは、隅々まで読んでおきましょう。
特に企業理念や経営方針は重要です。
なぜなら、それに基づいて組織運営がなされているからです。
そして、応募する会社の経営者の名前位は覚えておいてください。
自分が働く会社の社長の名前を知らないなんてありえないでしょう。
でも、このような応募者は、大勢います。
面接で「当社の代表の名前をご存知ですか」と質問されて、答えられないわけです。
これでは不採用になってもしかたないですね。
3. 面接の所作を学ぶ
面接とはなにか、一言で言えば、会社訪問です。
社会人として、会社を訪問する際のビジネスマナーを学ぶことは最低限のルールになります。
たとえば、あなたは面接試験に向かいますが、冬なのでコートを着ていたとします。
さて、このコートをどこで脱ぐのが正しいのかご存知ですか。
まさか試験会場まで着たまま、ということは無いと思いますが、ではどこで脱ぐのが正しいのか。
そんなことまで見られていることに気付いてください。
4.まとめ
面接試験とは、採用担当者や面接官と、あなたのコミュニケーションの場です。
自分という商品を売り込む営業活動だと考えてください。
そう考えると、自分という商品の特徴や採用するメリットを熟知している必要があります。
だから、自己分析と自己理解が重要。
そして、会社訪問だから、最低限のビジネスマナーが求められます。
面接試験が終わったら、ぜひ『面接のお礼状』を送るようにしましょう。
面接試験を会社訪問と考えると、お礼状を送ることはビジネスマナーとして当然ですね。
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