1.「自分だけは大丈夫」と思っていませんか
就業規則って、聞いたことはあるけど、よくわからないものですね。
もしあなたが誰かに「就業規則ってなんですか」と質問されたら、どのように返答するでしょうか。
就業規則とは、一言でいうと「会社と労働者の間で定められた労働条件や就業
ルール」のことです。
つまり、会社とあなたの間の決まり事になります。
だからこの就業規則を理解していないと、ゲームのルールや決まり事を知らないまま、プレイしていることになります。
どんなスポーツにもルールや決まり事があります。
それを知らずにプレイ出来ないでしょう。
同様に就業規則を知らないまま仕事をするなんて、本来ありえないこと。
でも多くの人が、就業規則を理解していません。
そもそも、あなたは勤務先の就業規則を見たことがありますか。
2.ルールや決まり事を知る
労働基準法は、労働者を10人以上雇用する場合、「就業規則を作成し労働者に周知することが義務」付けています。
つまり、従業員10名以上の会社なら、必ず作成しなければならないものです。
法律で義務付けられているわけですから。
また就業規則には、労働時間や休日、賃金、退職金、服務規律など、労働条件
に関することが記載されています。
そのため、これらの労働条件は労働者の生活に大きく関わるものなので、しっかりと把握しておくことが大切です。
たとえば、労働時間や休日がどうなっているのか、賃金はいくらなのか、退職金はいくらもらえるのか、服務規律にはどのようなことが含まれているのかなどを、就業規則で確認しましょう。
就業規則を把握することで、安心して働くことができます。
繰り返しになりますが、あなたは勤務先の就業規則を見たことがありますか。
あるとすれば、いつの事でしょう。
あなたが最後に見た後、改定されているかもしれません。
3.就業規則の内容
また、就業規則には、労働者の権利と義務が明確に記載されています。
労働者の権利を理解しておけば、会社から不当な扱いを受けたときに、自分の権利を主張することができます。
たとえば、労働者の権利として、休憩や休日、育児休業や介護休業などが含まれています。
これらの権利を理解しておけば、会社に休日をきちんと取らせてもらうことができます。
そして、就業規則には、会社が労働者に課している義務も記載されています。
労働者の義務を理解しておけば、会社から求められることをきちんとこなすことができます。
私はこれまで相談に来られた方から「うちの会社はブラックです」と言われることが多々ありました。
その際、いつも「では就業規則を確認されましたか」と質問していました。
なぜなら、就業規則に定められていなければ、労働者の主張は認められないからです。
反対に就業規則に定められているなら、労働者はそれを果たす義務が生じます。
つまり、規則上【ブラック企業ではない】ということになります。
4.ルールや決まり事を確認しよう
このように、就業規則を理解・把握することで、トラブルを未然に防いだり、解消することができます。
そのくらい、就業規則は労働者にとって、とても大切なものです。
なぜならルールや決まり事だからです。
バイブルといっても良いでしょう。
あなたが就業規則を知らなかったり、理解していなかったりしたら、会社から不当な扱いを受けたときに、自分の権利を守ることができません。
また、就業規則が守られていない場合にも、会社に申し出ることができません。
だから、トラブルの有無に関わらず、一度は就業規則を確認するようにしましょう。
就業規則は、会社が総務部や人事部に保管していることが多いです。
もし、就業規則がどこに保管されているかわからない場合は、会社に問い合わせてみましょう。
就業規則を調べてわからないことがあれば、会社に質問してください。
もしおかしいと思ったら、近くの労働基準監督署に相談してみましょう。
就業規則を知らないと、ブラック企業の餌食になってしまうかもしれません。