1. 職場人間関係の罠から脱出
職場の人間関係で悩んでいる方は、本当に多くいらっしゃいます。
あなたも一度はそのような経験があるでしょう。
もちろん、私にもあります。
職場に限らず、人間関係は永遠の課題かもしれません。
色々なデータを見ても、退職理由の第一位は、ズバリ「人間関係」です。
心理学者のアドラーが言うように「すべての悩みは人間関係から生じる」のかもしれません。
特に職場では、ほぼ毎日同じ仲間と顔を合わせなければならないし、昇進や昇給といった利害関係も絡むため、一層複雑な人間関係になってしまいます。
2.ナナメの人間関係で新しい仕事仲間を得る
職場の人間関係は一般的に、大きく分けると2つになります。
一つは、上司や先輩、反対に部下や後輩といったタテの関係です。
2つめは、同僚といったヨコの関係になります。
この2方向が主流でしょう。
しかし、職場の人間関係がスムーズな人は、これに加えてナナメの関係を築いています。
ナナメの関係とは、たとえば他部署の上司や先輩、部下や後輩になります。
直属の利害関係がない人達との交流です。
異動した元上司や先輩といったらわかりやすいでしょうか。
このような、ナナメの人間関係が職場ではとても重要になります。
そして、職場の人間関係であまり悩みを抱えずにすむ人は、意識的・無意識にこのナナメの人間関係を築くことを心掛けています。
3. なぜナナメの人間関係が大切なのか
直属の上司との関係では利害関係が絡むため、なかなか本音を言うことが出来ません。
愚痴や不平不満は、自分の評価に影響してくるからです。
また、同じ部署で働いているため、自分と同じ視点で物事を見がちになります。
しかし、ナナメの関係にある他部署の上司や先輩は、一歩離れた視点から物事を見ることが出来ます。
このため、自分とは違う客観的な立場から問題を見ることが可能となり、新たな視点で問題や課題に気付くことが出来ます。
『岡目八目』ということわざがありますが、まさに第三者の視点で、全体像を見ることが可能になるわけです。
また、ナナメの人間関係は利害関係が少ないため、お互いに本音を話しやすくなることも期待出来ます。
4.ナナメの人間関係を育むために
ナナメの関係を築くためには、普段からのコミュニケーションが大切です。
普段からコミュニケーションを築いておかないと、いざ相談しても、
「私はあなたの上司ではありませんので、お答えできません」
「それはあなたの上司に直接相談された方が良いですよ」と、
言われてしまうからです。
そのため、直属、他部署に関わらず、普段から上司や先輩とのコミュニケーションを深め、異動後もこまめに連絡を取ることが重要です。
このナナメの人間関係が豊かになれば、相談できる相手が増え、多面的に状況を見ることができます。
あなたも、今日からこのナナメの人間関係を意識して、新たな視点で仕事に取り組んでみませんか?
意識的に、異なる部署やチームの方との交流を深めてみてください。
そうすることで、今まで見えていなかったキャリアの可能性が広がり、新たな展望が開けることでしょう。