人間関係の真実 自分との付き合い方がすべて

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1.人間関係の悩みは深い

私は、キャリアコンサルタントとして19年の経験がありますが、人間関係は永遠の課題です。

これまでに4.800名以上の相談に携わるなかで、職場の人間関係に悩む方々がたくさんいらっしゃいました。

私自身も過去に職場での人間関係に悩んだことがあります。

また、色々な転職理由のアンケートを見ても、人間関係が転職を決断する要因の第一位であることが明らかです。

心理学者のアルフレッド・アドラーは「すべての悩みは人間関係から始まる」と述べ、人間関係の悩みがどれほど深いものであるかを示唆しています。


2.職場の人間関係は複雑

同じ人間関係の悩みでも、職場の人間関係には他の関係と異なり、ビジネスの世界特有の「成果」や「実績」といった評価が絡んできます。

たとえば、コミュニケーション能力が乏しくても、メチャクチャ腕の良い職人さんがいると、会社とすればその人の言う事を聞かざるを得ません。

そのため周りの人が我慢せざるを得ない状態になってしまいます。

腕の良い職人さんがヘソを曲げて、他社へ転職されたら大きな損失になるからです。

このような、単に合う・合わないといった関係性だけではなく、会社の利益という利害関係が密接に絡むため、職場の人間関係は非常に複雑です。

他にも、同僚の中で昇進した人に対する嫉妬、上司からの評価に不満を持つ部下の妬み、仕事の進め方や価値観の違いから生じる対立などがあげられます。

また、組織で働くため、組織内で派閥が出来て、そこへ巻き込まれてしまうこともあります。


3.人間関係がうまくいかない本当の要因

このような、複雑でややこしい職場の人間関係ですが、ここで悩む人々に共通する特徴があります。

それは、他人との人間関係に悩む人は、実は自分自身との人間関係がうまくいっていないことが多くあります。

自分自身との人間関係???


4.自己評価と人間関係

自分自身との人間関係とは、自己評価です。

自己評価が外に表れて、他者との人間関係がうまくいかないことが起こっています。

職場の人間関係で悩む人のカウンセリングをしていると、次のような自己否定的な言葉が頻繁に口にされます。

「私はポンコツなんで」

「自分には何の取り柄もありません」

「自分はダメな人間です」

「私なんて誰も相手にしてくれません」

これらの強烈な自己否定感情が、周囲の人に大きな影響を与えています。

だから、その人を攻撃するような言動をしているわけです。

カウンセリングセッションでは、相談に来られた方は、最初強い敵意を語ります。

上司や部下、周囲の人など、自分がうまくいかない人の悪口を延々と語り、怒りの感情を表現します。

しかし、セッションが進むにつれ、今度は上記のような自分を避難する言葉が出てきます。

このような自分を否定する感情を語るなかで、しばしば「だから、私は自分が嫌いなんです」と語ることがよくあります。

「鏡の法則」という考え方をご紹介します。

この法則によれば、「私たちの人生の現実は、私たちの心の中を映し出す鏡である」というのです。

鏡の法則を提唱している野口嘉則氏は、2006年に『鏡の法則』を出版、100万部以上の大ベストセラーとなりました。

鏡の法則によれば、私たちの人生に起こる問題の原因は、すべて自分自身の内面にあるとされます。

鏡を見て、髪が乱れていることに気付きました。

しかし、鏡の中に手を伸ばして髪を整えることは不可能です。

実際に髪を整えるためには、自分自身の髪に手を加える必要があります。

同様に、職場の人間関係に対する不満も、周囲の人々が自己否定感情を反映している可能性があることを示唆しています。

実際にクライアントさんたちも、自分の強みや長所に気付き、自己肯定感を高めることで、職場の人間関係を克服された方がたくさんいらっしゃいます。

あなたは自分自身をどのように評価していますか。

それが外部の人からの評価になっていませんか。

自分をポンコツだと思えば、周りの人はあなたをポンコツだと思うでしょう。

自分をダメな人間だと思えば、周りの人はあなたをダメな人間だと評価します。

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