施主が出会う4種類の設計担当者

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家作りを始めた貴方が出会う設計者という立場の人の全てが
・貴方のことを考えて
・貴方の希望を実現しようとして
・希望を形にする知恵や知識を持ち
・誠心誠意努力する
そんな人であってほしいと思います

実際にはそのような理想の設計者と出会えるのは稀なものです

なぜならハウスメーカーや工務店は工事をしてそこから利益を上げることが仕事です。設計はそのおまけのようなものなのです。
契約前に図面を書いてそれがお客様に気に入ってもらえなければ
仕事が取れません。
ある程度のもので契約さえできてしまえば、十分に納得してもらえない設計でも「法律的に無理です。構造的に無理です。普通こうしています。大丈夫です。工事が間に合いません。予算に会いません」といった言葉で押し切れればそれでよいのです。

出会った設計担当者がどのような存在かを知ることが
どのように設計者を使いこなすかの指標になると思います

人の価値は資格の有無によって決まるものではありません
このマトリクスは傾向を見るだけのものとお考え下さい
そしてごくまれに例外もあるという事もご了解ください

1、マトリクス図の内容・考え方

1-1、期待されるのは「提案力」

「工務店、HM(ハウスメーカー)の担当の提案力が無い
という事を良く聞きます

希望する住まい方を伝えてもそれにふさわしい提案が出てこない
という事が問題です

住まい方とそれに見合う提案これが出来ることが「提案力」です

提案が出来るためには建築の知識だけでなく
住まい手の望んでいる内容の把握と対応する方法、
いろいろな間取りのパターンを知っていることが大切です

マトリクス図は
・建築技術や生活の仕方の知識を縦軸
・プランニング件数と使い勝手の希望を聞いた経験を横軸
にしています、縦軸は建築士の資格の有無などで傾向がつかめることはお分かりになると思います。
横軸のプランニングの件数は説明が必要だと思います。
住まい手との出会いでは、なにを望んでいるかを画像などで「こうしたい」と提示されることも多くたくさんの問題と解決方法を目にすることになります。
あなたがうまく伝えられない問題も経験があると、前にやったあのパターンが役に立つかな?とイメージが広がります。
その結果いくつもの解決策を提案できるという能力が身に付きます。

1-2、セカンドピニオンの経験から

2013年10月にココナラで住宅設計のセカンドオピニオンを出品して以来9年、沢山のお客様のご希望を聞いて対応してきました
それ以前の30年の間に出会ったお客様の数倍のお客様との出会いでした

8年間で獲得した経験値はそれまでの経験値の数倍のものだと感じます
お客様のご希望に対しての対応能力はお客様のご希望に接する回数
プランニングの件数に比例するものだと感じています

2、建築士の資格を持ちプランナーとして活動

建築士の資格を持ちプランナーとして活動しているのは
住友林業などの超優良なハウスメーカーの設計者さんです

建築士で建築技術や知識があっても
住宅のプランニング件数の経験が無いと
提案の幅が限られます

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私、matorisakuzouも
以前は確認申請業務や現場監理業務なども兼任していたので
「提案力」は十分ではなかったと思います

ココナラで間取り提案するようになってから
沢山のプランニングを経験して
短時間にいくつものアイデアを提案することが出来るようになりました

このゾーンの設計者は
・言われなくても日当たりや、家事動線などの基本性能への配慮ができる
・言われなくてもコスト、構造、デザイン、施工などへの配慮がある
・できませんとは言わずにこうしたらできると提案する
といった特徴があります
それらのことの配慮が欠けると感じた場合は
他のゾーンの設計担当と考えられます

3、建築士の資格を持って申請業務や現場管理を兼務

建築士の資格を持って申請業務や現場管理を兼務するのは
工務店や設計事務所の建築士さんです

建築技術の知識や経験は十分でも
プランニングの件数や接する住まい手の幅は
限られています

普段提案している枠からかけ離れた希望には
対応が困難になります
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寺社の工事をしている工務店の建築士が「自分で設計すると家族の希望を聞いてもお寺みたいになってしまう」といってプランニングしてくれと頼まれたことがあります。普段接している情報からかけはなれた発想はしにくいものです

4、建築士の資格は無くてもコーディネータなどで活動

建築士の資格は無くてもコーディネータなどの資格で活動しているのが
良心的な工務店やHMです

インテリアコーディネーターなどの有資格者が
お客様のご希望を聞いてプランニングの対応をする
ことがあります

会社の仕事の範囲内での経験ですので
普段経験していないリクエストには
対応できないことも少なくありません

また建築に関して構造や法規なども含めて体系的に
学んでいないケースもあります


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5、建築士の資格がない営業担当

建築士の資格どころか何の資格も経験もない
営業担当が間取りを考えるというケースもあります

お客様から頂いた図面がとても専門家のものとは思えないので
「どんな方が間取りを考えたのですか」とお尋ねしたところ
「営業担当の人で、去年まで美容師をやっていたそうです」との事
絶句しました
その後その工務店さんとは解約して別の工務店さんと契約したそうです


ローコスト系のハウスメーカーでは設計業務もコストダウンの対象です
有資格者を張り付ける経費は出ません
お客様の書いた間取り図通りの図面を作成して「お客様のご希望通りです」と責任を回避します

超有名な大きなハウスメーカーでも
同じような対応をしているところがあります
設計変更を依頼するたびに
どんどん変なものになって行くという特徴があります
このような担当に出会ってしまった場合は
標準設計通りのものをそのまま建てる様にお勧めしています


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6、セカンドオピニオンという選択

病気で手術などの大きな決断が必要な時に1か所の医療機関でなく
別の専門医に意見を聞くことをセカンドオピニオンと言います

家作りでも同じように意見を聞く機会があっても良いのではないかと考えて
住宅のセカンドオピニオン」というサービスをココナラで始めました
今では言葉も一般化されて利用する方も増えてきました

別な視点と別な専門性を持った設計者の意見を聞くことは
一生に一度の大きな買い物には必要なことだと考えます

7、完成した間取りを提示するという方法

設計の提案力は設計者の個人的な力量という問題もありますが
会社の姿勢によることも少なくありません

このような場合には
納得できる間取りを作成して「この間取りで工事してください」
と提示する方が早道だったりします

工務店やHMも設計業務が省けて良かったと考えるところも少なくありません
場合によっては複数の工務店に見積もってもらう事も考えられます

8、完成した間取り通りにいかない2つのケース

・HMの仕様に合わない
・予算的に無理がある
という場合変更が必要なこともあります

一度だけですが売り建ての設計者が「自分の設計でないと認めません」という事がありました
会社の上司に交渉して無事図面通りになりました

まとめ

建て主が住宅に関して高い知識やプランニング能力があれば
どのような設計者が担当でもそれなりに対応が可能だと思います

そうでない場合はセカンドオピニオンを上手に利用することで
良い家作りをすることが可能です
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