作品分析の仕方。

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ライトノベル作家・専門学校現役講師のひびき遊です。

アマチュアの方はあまり意識されないとは思うのですが、クリエイターにもなると、ちょっと「作品の見方」が変わってきます。
ただ楽しむのではなくて、「ほう、ここは参考になるな」「こういうところはちょっとよくないな(自分だとこうするな)」という、やり方ですね。

まあ、これも良し悪しがありまして。

いちいち作品を「分析しながら見る」やり方を覚えてしまうと、それ以前の「普通に楽しむ」パターンに戻れなくなるんですよ……!(苦笑)

そういったところで、「一般読者」との乖離が起きたりもするわけですが;


ともあれ、では「クリエイターはどういうところに注目して、作品を見てるの?」というものですが。

わかりやすいところで話すと、映画が手っ取り早いでしょうか。
しかも、配信での視聴が便利です。

これは、
「何かしら物語に、『おっ?』と思うキャラ・展開があった」
ときに……手元で「一時停止」できるから、ですね。

このときの「経過時間」に注目すると、いいですよ。

そうした展開が、全体の「何分の一」で起きたのか。
――それが基本、「早い」方がよいです。読者を飽きさせない造り、をしているからですね。


逆に、ずーーーーっと「何も起きない」まま、30分くらい過ぎてしまう映画はやばいです……!

私は映画館にも足をよく運ぶタイプなのですが、こういう作品の場合、つい腕時計で時間を確認して――「ああ、もう30分なのに、話動いてないのかー」とか思ってしまいます。


この場合、何が悪いのかというと。
「描きたい主題を早々に見せられていない」
パターンが多いです。

それまでにずっと、無駄なことを描いていて、それで時間をとっている……というわけですね。


同じストーリーであっても、「なるべく早く、観てる側を引きつける・飽きさせない」ような展開ができていれば、このあたりの印象はけっこう変わりますよ。

なので、そうした「参考例」として、インプットに映画を用いるのはけっこう便利です。
長くてもだいたい2時間以内で話がまとまるから、ですね。
(※まとめなければならない中で、全体の構成をどうするか――という工夫を、普通はやっているはずだから、です)


……まあ、ときどきそういった「観てる側への配慮」を忘れてる作品もけっこうあるので、分析上は「反面教師」として参考にしたいですね。
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