何故、夜になると行動するの?

記事
コラム
こんな相談がありました

1年前に父は認知症と診断されました。

物忘れなどの症状は徐々にひどくなっています。

そして最近、夜中に行動することが増えてきました。

深夜、急に庭の手入れをしたり散歩に行くと出かけたり…

「こんな時間に何してるの?」と聞くと

「今までしてた事をしてるだけ、何か言いたい事でもあるのか」

と少し機嫌悪くなります。

こうした行動は父だけなのでしょうか?

認知症の症状とは言い切れません

認知症による脳の機能低下によるもの
心身の不調や不安によるもの
加齢による影響
など昼夜逆転(日中寝て夜間に行動する事)が起こる理由は様々です

昼夜逆転って…何故…?

それは睡眠障害が原因の一つと言われています

*睡眠障害

昼間に活動し、夜間は眠くなるというように、生活リズムを整えているのが「体内時計」脳はそれを調節する大切な役割を担っています。
中でも大きな影響を及ぼしているのが、分泌によって睡眠を促す「メラトニン」というホルモンです。
加齢に伴い分泌が低下するため、睡眠時間が短くなったり、朝早く目が覚めたり、途中で目が覚めるといったことが起こると言われています。
加齢とともに体内時計の機能は徐々に衰えていきますが、認知症になるとその影響はさらに大きく、睡眠障害を起こしやすいとされています。

*認知症による睡眠障害の特徴

今いる場所や時間がわからなくなる見当識障害は、夜間の睡眠を妨げる原因となります。眠れない時や夜中に目を覚ます中途覚醒が起こった時には、不安感から徘徊する方も多いようです。また、睡眠障害が悪化するとせん妄を起こすケースも出てきます。

睡眠障害への対策ってあるの?

★日光を浴びる
体内時計を整えるには、午前中に日光を浴びるのが効果的と言われています。
 家の中にいると、太陽の光を十分に取り込むことができないため、朝の散歩などを習慣化すると良いでしょう。

★寝る場所の環境を整える
夜は明かりを落とし、眠りやすい環境を作リましょう。
ただし認知症の方にとって、暗いこと自体が不安につながることもありますので、本人がリラックスできる環境を作ることが大切です。
身体を温めることもリラックス効果が高いといわれています。

★規則正しい生活サイクルをつくり、活動量を増やす
日中の活動量が増えれば、夜スムーズに眠れるようになります。
そのためには、規則正しい時間に行動することが大切です。
デイサービスやデイケアに参加しグループで活動する、好きなことや趣味を取り入れた活動を行う、散歩をするなど、取り入れやすいものから始めると良いでしょう。

★寝る前にはトイレに連れて行く
高齢になると夜間にもトイレの回数が増えることがよくあります。
眠りが浅いため、トイレが原因で目覚めることも多いでしょう。
また、中には夜間失禁が心配で眠れなくなる方もいます。
不安を解消するために、寝る前には必ずトイレに連れて行くようにしましょう。

★不安感を解消する
認知症の方は環境の変化などに敏感で、些細な事でも不安を抱えてしまいます。
夜間の暗さが不安を助長する場合
夜間トイレに起きた際に、寝ぼけていて今自分がどこにいるのか不安
不安の原因を解決できるように説明をすることが大切です。

★服薬中の薬について確認する
薬の作用によっては、睡眠サイクルに影響を及ぼす場合があります。
そのため医師の処方指示を確認して、
きちんと決められた時間に薬が飲めているか確認しましょう

★夜間に十分な睡眠を確保できないとどうなる?

本人の日中の生活に影響をきたすだけでなく、

家族や介護者にとっても負担が大きくなります。

できる限り生活リズムを整えるとともに、

不安を取り除く工夫を取り入れましょう。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す