「いい思考」「悪い思考」

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こんにちは。
心理カウンセラーyouです。

世の中はすっかりGWですね。
かくいう私も久々にゆっくりとお休みをいただき、普段「みないふりをしてしまう」ような場所を片付けたり、見ようと思って溜まってしまっていた配信などを消化して満喫しています。
みなさまは、どのようにお過ごしでしょうか。

先日、とあるメンタルケア関連のサイトを見ていて
思考グセやストレスなどによる視野が狭くなった状態について言及されている記事があったのですが、そのなかで「いい思考」「悪い思考」という表現がでてきました。

それを読みながら、なんとなくこの言葉自体にモヤモヤしてしまう人もいるのではと思いブログにすることにしました。

よく、私たちは「ダメな思考」とか「悪い性格」というのを
自分に対して無意識に使ってしまうことがありますし、
ネットの記事やSNSの投稿で見かけることがあります。
自分を下げるような言い方としても、ありがちですよね。

しかしながら、そもそも思考・性格に「良い」「悪い」はありません。
少なくともカウンセリングにおいて「性格が悪いから…」とか「この考え方が悪い」ということを言うことはありません。
「良い」「悪い」は誰の尺度で考えた話なの?という掘り下げを行い、自分自身がどんな思考や発想に囚われているか深掘りして自分を知る、というのがカウンセリングとしての立ち位置です。

「良い」「悪い」の認識は、これまで生きてきた経験の中で社会と関わり合いながら少しずつ身についていきます。
それでも、やっぱりどこかちょっとずつ人それぞれズレがあるものですし、属するコミュニティで価値観が違うことも多々あります。国や文化でタブーが異なる、というのも良い例だと思います。でも、それらはどれかが素晴らしいとか、劣っているという話ではなく、それぞれに異なる視点で物事を捉えているから、という違いでしかありません。

「意地が悪い行動」って確かにあります。
でも、それは一つの視点から見た感想であり、なぜその行動をしたのか?を掘り下げることで、事実の見え方も変わってくると思うんです。
(とはいえ、犯罪やマナー違反を擁護したりするわけではありません)

カウンセリングでは、その行動や思考の奥に何を思っているのか?を大事にしています。どんな価値観のもとに、どんな風に物事を捉えるのか。どういう考え癖を持っているのか…など。
悩んでいるときの人の視野は、極端に狭くなっていきます。普段は柔軟な人でも急に「こうするしかないんだ!」という思考に走りがちです。

ただ、結局その極端な思考で自分を苦しめてしまっていることが多いので、いま悩んでいること、その裏にあるその人の「良い」「悪い」などの判断基準や普段の思考ぐせを一緒に見つめ返していきながら、自分自身を知る作業に近いです。
心の不安や恐れが ”結果として” その行動や思考に繋がったんだね、と自分を見つめ返し、その不安や恐れを少しでも手放していけるようにお手伝いをしているのがカウンセラーです。
(なので、悩み事の根本に対する解決法を示したり、悩みを解消することで心を軽くするのではなく、もっと根本から悩み事を見つめていくことがメインになっています)

件のサイトで言いたかった「悪い思考」というのもニュアンスとしてはわかります。
そのように考えることで結果として自分を苦しめているような思考、ということを端的に言いたかったのでしょう。ただ、メンタルが不安定になっている人が「悪い思考」の見出しを見てしまうと、「やっぱり自分の考え方が悪いんだ」と自己否定してしまうような気がしてしまいました。

どんな思考であれ、「良い」も「悪い」もないんだよ。と、改めてお伝えしておく必要があるなと感じたので、こんなことをブログに残してみました。

今後は自己肯定感に関するサービスなどもやっていきたいですね。
残りの連休も、ぜひゆっくりとお過ごしくださいね。
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