【プロ歌手の前で恥をかくと…】

記事
学び
 人は、葛藤や矛盾から生じる苦痛、即ち、
 不安、不快、罪悪感又は葛藤や心の痛み
 等に常に脅かされており、そうした衝動
 や情動(耐え難い苦痛、羞恥心、罪悪感、
 不快、不安等)を意識化することにより
 引き起こされる心的苦痛や不安に対して、
 それらを無意識に追いやり、その不安や
 心的な苦痛の予感から”身を守る(心の
 安定を図る)”ための心の保護的な働き
 として「防衛機制」を用いることがある。
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 人には、悪いことや恥ずかしいこと等を
 した後で、それと反対の行動を取ったり、
 自分を正当化したり、誰かを悪者にする
 ことで、罪悪感や恥辱の感情をなかった
 ことにしようとする無意識的な心の働き、
 「防衛機制」の「打ち消し」が存在する。
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 いつぞや、私は、ある大物歌手のライブ
 に行き、終了後の握手会で大恥をかいた。
 ただ握手するだけではなく、何か爪痕を
 残したいと欲をかいたのがよくなかった。 
 少しは歌に自信があるからと、ご本人の
 前で突然一節唄い出したのものの、緊張
 で声が上ずり、常日頃の歌声とは似ても
 似つかぬものを披露し、思い切り滑った。
 「一緒に唄ってやろうかしら」「寅さん
 みたい」と笑いを誘うだけの結果となり、
 相手に爪痕どころか、自分の心に「失礼
 なことをした」という罪悪感と「滑った」
 という恥辱の感情を残してしまったのだ。
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 その後しばらく、私は、その歌手の歌を
 自分で唄うことはおろかCDを聴くこと
 すらできなかった。自分なりの禊だった
 のだろう。それまで殆ど毎日欠かさずに
 触れていたものを断つつらい日々だった。
 そして、その後、私は、握手会でお客に
 タメ口をきいていたご本人の態度を思い
 起こし、そのことに対して厳しい非難の
 感情を抱いた。つまり、禊によって自分
 なりに反対の行動を取り、タメ口を非難
 することで自分を正当化し、相手を悪者
 にして、罪悪感や恥辱の感情をなかった
 ことにしようとしているのだと言えよう。
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 あなた自身の身近でもこういったことが
 起きていないか考えられるのもまた良し。
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 御閲覧、心より感謝申し上げます。
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