寄り添う──ということ。

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占い
辛いときって、人から正論を言われたりするともっと傷つくことがあります。


そうなってしまった原因を掘り下げて、「だからあなたが悪いんですよ」と第三者目線で冷静に指摘されても傷ついたりします。


たとえば、天気予報をよく確認しないで外出をしたとき。


「家を出るときは、晴れていたから」


と傘を持って出なかったために、不意の大雨にびしょ濡れになったりして。


全身ずぶ濡れになって、体が冷えて、気がついたら熱まで出てきてしまって。


「天気予報を確認しないあなたが悪いんだ」


と第三者から言われても、風邪を引いて寝込んでいるこちらからしたら、薬にもならず。


言われていることは正論だし、次からは気をつけようとは思うけれど。


でも、フラフラになりながら、洗面器を抱えて嘔吐をしながら、


「早く熱が下がってほしい」


「この辛さが消えてほしい」


と願うばかりのそんな状態のときは、正論はただのナイフにしかならず。




──辛い恋にお悩みの方も、同じだと思うのです。




「だから、最初からやめとけって言ったのに」



状況がだんだんと悪くなっていく恋の途中、友だちに相談をしたらそんな正論を言われてしまったり。


「きっと遊ばれてるに違いないんだから、早く別れちゃいなよ」


順調な恋をしている人からは、そんなナイフみたいな言葉で傷つけられてしまったり。





辛い恋になりそう──





そんな予感を感じながらも、相手に恋をしてしまう自分を止めることが出来ず。


友人からはやめておけと言われながらも、どんどんと事が進んでしまって、気がついたら理解者が周りには一人もいない。


土砂降りの雨の中、傘をさして幸せそうに身を寄せながら歩いているカップルや、心配事は「今日の夕飯は何にしようか」ということくらいの気楽な状況にいる人たちに囲まれながら、びしょ濡れになりながら、一人孤独に立ちすくんでいる。




それが、私たち占い師のご相談者様です。




雨に打たれている人に、「次からは天気予報を確認するように」と伝えるよりも先にやるべきことは、傘を差し出してあげること──そう私は考えています。


傘を差し、濡れた体を拭うためのタオルをお渡しし、暖かい毛布で包み込んであげ。


体が冷えているならばスープを作って、疲れ切っているならばベッドを提供して。


翌朝、体力が回復し、体の冷えも無くなったときにはじめて、





「次からは、天気予報を確認してもよいかもしれません」





という言葉があなたに届くのだと私は考えています。

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