勉強するにあたっては、
自分がおおざっぱなのか、細かいのかを知るべきです。
なぜなら、勉強するときの意識の持ち方が変わってくるからです。
細かい性格の人は、1回で何もかも理解しようとしてしまいます。
その結果、なかなか先に進めないということになりがちです。
1回で全て理解できればいいのですが、実際にはまず不可能。
テキストの最後まで勉強することで、
最初のほうの理解が深まることはよくあります。
ですので、このタイプの方はとにかく早く進めることを目標にし、
早く全体像を把握すると効率がよいです。
逆に、おおざっぱな人は、早く進みすぎて頭に何も残らない、
ということになってしまいます。
テキストを早く何度も繰り返すことは大切ですが、
あまりに雑だといくら勉強しても、ざるに水を注ぐようなものです。
何も考えず進めていくのではなく、
疑問をできるだけたくさん持つようにやっていくのがよいと思います。
細かい人は意識しておおざっぱに、
おおざっぱな人は意識して細かく勉強することで、バランスがとれます。
よく言われる「集中して勉強しなさい」「きちんと考えなさい」
というようなアドバイスは、
もともと細かい性格の人には、逆効果になるかもしれません。
場合によっては、考えるより覚えたほうが早い、
分からなくても先に進んだほうがよい、といったことが、
よくあるからです。
ただし、最適な勉強スタイルは人によって違いますので、
ひたすら細かく勉強するのが合っている人もいます。
民法学者の我妻栄先生は、独特のスタイルだったようです。
あるページに分からないところがある場合、
分かるまで先に進まず、他の本を参考にしたりして解決するそうです。
解決したら、やっと次のページに行って、
そこでまた、理解できるまで徹底的に考える。
そうやって一度最後まで到達した後は、
全体を2~3回読めば十分と書かれていました。
民法の巨人と呼ばれるほどの存在ですが、独特の勉強スタイルですね。
でも、我妻先生にはこの方法がベストだったのでしょう。
いろいろ書きましたが、
結局は、自分に合った勉強法をいち早く見つけること、これに尽きます。