13受験直前 面接力アップで大逆転も可能!④

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□感情を動かす

前回の話とも重なるが、面接の場合、自分の前にいる一人(複数人)の生身の人間の心を動かすことが大事なのである。

そのためには、感情に訴えかける必要がある。
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前に、志望理由書のところで、私は以下のように書いた。

「この志望理由書の課題を敢えてあげてみると、それは読み手の感情を動かすという点が甘いということである。
人間が納得するという場合、論理で納得する部分と、感情で納得する部分がある。この志望理由書は、論理の部分では十分であるが、感情を動かすという点は弱い。」

これが面接の場合でも全くあてはまる。

頭のとても良い受験生の方に、時々ある。

とても話は論理的で、筋が通っており、すごく理解はできるのだが・・・・・・
なぜか心が動かないのである。
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まるで映画やドラマのあらすじの、それも要点だけ教えてもらっている感じである。

これでは、人の心は動かない。

「おおー!!」となるから、強く印象に残るのである。

何とか感情を動かすというところにチャレンジしていくことが必要となる。
では、どうするべきなのか?


□感情を出す

一つは、感情を出すということである。人間というものはおもしろいもので、感情は伝染するのである。

仲間とご飯を食べているときに、一人が強烈にふてくされると一気に空気が悪くなる。

結婚式で、新婦の父親が挨拶で、言葉が声にならず・・・・嗚咽すると・・・
会場中なんとも言えない気持ちになる。

じゃあ面接室の空気はいったいだれがつくるのか?どんな感情で部屋を包むのか?

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それは受験生自身がつくるのである。

受験生は、春風のような雰囲気を全身から醸し出し・・・・・・笑顔をしっかり作るべきである。

とびっきり素敵な笑顔だ。見ている者が幸せになるような笑顔だ。
そして部屋中を明るい空気にするのだ。

笑顔で、そして常にアイコンタクトを常に狙う。
ニコリンと微笑まれれば、ほとんどの人は嬉しくなる。
それだけで好感度があがるのである。


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そして、感情のチャンネルを変えていく。

面接中、満面の笑顔、悲しいところでは悲しい表情、真剣なところでは真剣な表情と感情をしっかり出していくのである。

感情は伝染するので、面接官も心が動き印象にのこりやすくなる。
逆に怖いのは、感情を出さないことである。

人間は、無表情な顔を見ると、本能的に攻撃したくなるか、逃げたくなるのである。

どれだけ、論理的で素晴らしい話をしても、無表情だと絶対に好感度は上がらない。
合格からは遠ざかっていく。これは絶対に避けるべきである。
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□感情を示す言葉を使う

そして、面接中に感情がわかる言葉を入れることも大切だ。

「目の前が真っ暗になりました」
「とっても嬉しかったんです」
「最高に悔しかったです」

時折、感情を示す言葉をいれると、面接官の共感度もぐっと上がっていくのである。



□ストーリーを使う

面接の回答の中で、全部は必要ないが、いくつか、「ストーリー」を準備しておくと、大きな効果を発揮する。私は是非おすすめする。

例えば定番の質問。

「あなたの長所、PR出来る点を教えてください。」

Aさん「私の長所は、コミュニケーション能力が高いことです。文化委員として合唱祭をリードしました。最初やる気の持ち方がバラバラだったのですが、パートのリーダー達との話し合いを重ね、また練習に本気にならない人には、私自身が絶えず笑顔で話しかけ、粘り強く接していく中で、いつしか本気になって・・・・・」


Bさん「私がアピールできる点は決めたらやり抜く力です。英検も中高の間に準一級を取ると決めた私は努力をずっと重ね、ついに先月準一級を取得できました。高校から始めたサッカーも最初はベンチにも入れなかったのですが、毎晩近所の公園で練習を続け、高3の最後の大会ではレギュラーに選ばれて・・・・」

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私が聞く話はだいたいこんな感じのものが多い。私なんかは、本当にたくさんの生徒さんの話を聞くので、「はい、そのパターンですね」って思ってしまうのである。

もちろん話は悪くない。いや、いい話なのである。しかし、多くの生徒がこの手の話をするので、強い印象は残りにくい。


Cさん「私の長所は一歩踏み出す勇気です。小3の時いつもクラスの強い子にいじられてて・・笑ってはいたけど、つらくって。・・・・ある時ひどく傷つけられて、私廊下に出たんです。立ちすくんで・・・涙が出て・・・でも「このままじゃいけない!」て思って・・・教室へもどり勇気をふるって、強い子に言いたいことをぶちまけたんです。すると、その子がごめんって頭を真剣に下げて・・・・。いつも私、あの廊下のシーンを思い出すんです。中学でクラブの先輩が理不尽だった時、高2の時生徒会長のなり手がいなくてみんな困った時。私、あのシーンを思い出して、一歩前へ踏み出したんです。・・・・」

このCさんの話はどうだろう。このCさんの話なら、心に響くのではないだろうか?
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さっきも書いたが、面接の回答の中に、いくつかこういった心に響く「ストーリー」を用意しておくと、他の受験生に差をつけることができる。

□まるで目に浮かぶように語る

面接官の感情を動かすためには、話の字面だけが頭に浮かぶのではだめだ。面接官の頭の中に、映像が出るように語ることが重要になる。

下の修学旅行の記述。あなたには、どっちが印象に残るだろう。

答えは言うまでもないだろう。

◆大阪の修学旅行、大阪城や通天閣などをまわり、昼ご飯はお好み焼きを食べたりして、本当に楽しかったです。一生の思い出になります。


 ◆大阪では、難波であの有名な吉本の芸人さんに会って、びっくり。みんな大絶叫!大阪はやっぱりお好み焼きだねって・・すると、ひっくり返すのに大失敗。ぐちゃぐちゃに。友達の同情の中、涙目での昼ご飯。全部ステキな思い出。本当、最高に楽しかったです。
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なぜ後者が印象に残るのか?

それは詳細な描写があるからである。描写があれば、頭に絵が浮かぶ。絵が浮かぶと、心に強い刺激が入る。すると感情の揺れが大きくなるのである。結果印象に残るということになる。

人に感動を与える映画やマンガ、そして小説。なぜ大きな感動が起こるのか?
それは、上質の実際の映像や想像した映像が頭に入り、それによって心が揺さぶられるからである。

同じ秒数しゃべるなら、感情を動かせる強いインパクトのあるフレーズをしゃべる方が効果的である。

また他の受験生との差別化もはかれる。

だから面接回答の原稿を作るときには、「面接官の頭の中に映像を必ず浮かばせる!」という強い決意をもってのぞむことが大事である。

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もちろん全部というわけではない。ところどころの勝負所で使えればいい。

昨日と同じことを書く。

面接は、推薦系入試で大逆転が狙える最大のチャンスである。

目の前の面接官の心を動かす、面接官の印象に残るパフォーマンスができるよう、しっかり対策してくことが重要である。

そして、面接は、うまく準備すれば、そこにかけるエネルギーは小さくても、爆発的に点数にはねかる試験なのである。やらない手はない。


今日も最後まで、読んでいただきありがとうございます。


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