清潔と不潔の考え方

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私たち医療従事者は一般の方のイメージとは少し異なる『清潔と不潔』を習います。 
清潔=菌が全く(ほぼ)いない
不潔=菌が少しでもいる
滅菌処理(特殊な機材が必要)をし、無菌状態に近いものだけが清潔と呼ばれます。
消毒や除菌、殺菌は菌を減らすだけで、清潔にはなりません。
病院などではなるべく菌が存在しない(清潔が保たれる)よう対策がとられています。
なぜなら医師や看護師が『媒介者』となりえることをよく知っているからです。
媒介者とは、病原体をある宿主から他の宿主へ運ぶことで感染症を媒介する生物のこと(Wikipediaより)です。
病気を持つ患者の菌が私たちの手によって運ばれ、体の弱い高齢者や、
病気で免疫力が弱っている患者に移してしまう事があります。
『院内感染』と呼ばれます。
看護師や医師は常に「菌」を意識し、常に手指消毒剤とアルコール綿を持ち歩いています。
一人の患者に触れたあとは手指消毒を徹底し、暇さえあれば使った機材や文房具をアルコール綿で拭いています。
徹底したところでは手袋をしていた後でも手指消毒をしています。
今回流行しているコロナウィルスは、短時間のアルコール消毒が効きます。
これだけでも救われます。
ウィルスの種類によって、アルコールが効きにくいという定説があったため、
医療従事者は最初ビビッていました。
例えばある論文によると、『ノロウィルスは30秒間アルコールにつけなければ効かない。』とあります。
つまりアルコールで拭いただけでは効きません。そのままウィルスが滞在している可能性が高いということです。
院内や老人施設内で嘔吐が発生した場合は、ノロウィルス清掃グッズと呼ばれる専用のものが用意されており、
次亜塩素酸ナトリウム、バケツ、手袋、ガウンなど、あらかじめセットされています。嘔吐者が発生した際には、
それはそればかなり大掛かりな作業を要するものでした。
一方、コロナウィルスの対策としては低コスト低労働で除去できますので、
対策はとりやすくなります。
さて、「菌」についてお話したところではありますが、
「ウィルス」はまた別の存在になります。
詳しくは、次のブログでご説明します。

nurseayan
飲食店のコロナ対策アドバイザー

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