☆ 株式相場展望 -週報- ☆  2023/12/17(日)

記事
マネー・副業
☆ 今週の相場見通し

☆ 米国市場

 先週の米国市場はFOMC(公開市場委員会)やクワドルプル・ウィッチングなど波乱要因もあったが、金利低下を織り込んでダウ平均が7連騰となるなど、総じて堅調だった。ただ、景況感を示す指標が芳しくないことを懸念する動きなども見られて徐々に上値も重く、手仕舞い売りに押される銘柄も見られた。

 今週はさすがに上げ一服となってくるのだと思う。特に買い上がるような材料があるということでもなく、上値の重い展開からクリスマス・年末モードで手仕舞い売りを急ぐ動きも見られるだろう。ダウ平均が過去最高値を更新するということはそれだけ買い方の利益が出ている可能性が高く、年末に向けていったんは手仕舞い売りに押されることになりそうだ。

 今週は月曜日はNAHB(全米住宅建設業協会)住宅市場指数が発表され、火曜日は住宅着工件数が発表される。水曜日は経常収支や中古住宅販売件数、消費者信頼感指数が発表になり、木曜日はGDP(国内総生産)確報値や新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、景気先行指標総合指数が発表される。金曜日は個人所得・個人消費支出や耐久財受注、消費者態度指数、新築住宅販売件数が発表される。

☆ 日本市場

 先週の日本市場は米国株の動きとは関係なく目先の需給要因で動くことが多く、日経平均に影響の大きな銘柄は半導体関連銘柄などを中心に堅調、その他の銘柄は総じて冴えない展開となった。日銀の緩和終了への懸念も根強く、円高が大きく進んだことも円安効果で好業績と伝えられた銘柄も多かったことから上値を押さえ、下落の要因となった。

 今週の日本市場は日銀の金融政策決定会合次第ということになるのだろうが、金融緩和の終了の始まりを懸念するような為替の動きやヘッジ売りなどがすでに見られることで、金融緩和継続で特に何も変わらないとなれば買い戻しなどが見られるだろう。ただ、すでに買い戻し一巡となっている銘柄などは戻れば売りということで、大きく円安に振れるということでもないと上値は重くなってくるのだろう。

 日経平均に比べてTOPIXはすでに調整となっている感も強く、日経平均に寄与度の大きな半導体関連銘柄の動き次第では日経平均も下値を試すことになるのではないかと思われる。また年末が近いということで税金対策の損切、あるいは利益確定などいったんポジションを解消する動きも出てくるのではないかと思う。政局の混乱や地政学リスクもあるなかで年末・年始に積極的に持高を増やすということでもないと思うので、相場全体に戻れば売りという雰囲気も強くなると思われる。

 今週は月曜日にESPフォーキャスト調査が発表され、火曜日は日銀の金融政策決定会合の結果が発表され、植田日銀総裁の記者会見が行われる。12月の月例報告も発表される。水曜日は貿易統計や資金循環統計、白物家電販売額、首都圏マンション販売、主要コンビニエンスストア売上高、訪日外国人客数などが発表され、金曜日は国内CPI(消費者物価指数)や日銀金融政策決定会合議事要旨、食品スーパー売上高、全国スーパー売上高が発表される。

☆ 一目均衡表 テクニカル分析

・NYダウ
 7連騰(しかもすべて陽線)で過去最高値を更新となった。金利が低下したことで企業業績の好転期待で堅調なものが多く、クワドルプル・ウィッチングもあって上値追いとなった。さすがに移動平均線からの乖離も大きく、「赤三兵先詰まり」のような形でもあり、いったんは調整となるのだろう。
 予想レンジ  36,200ドル~37,400ドル

・ナスダック指数
 7連騰となっているが、ここで「毛抜き天井」となったのかどうかというところだ。移動平均線からの乖離、そして移動平均線どうしの乖離が大きいなかで先詰まり感も出ており、いったん毛抜き天井となって、ここから調整となると思う。
 予想レンジ  14,300pt~14,900pt


・日経平均
 25日移動平均線に上値を押さえられているが、ここを抜けるか、75日移動平均のサポートを確認するかという状況だ。75日移動平均線を割り込むと雲の水準まで下落となるのだろうが、雲のねじれの日柄でもあり、いったん雲まで下落ということもあるのだろう。
 予想レンジ  32,000円~32,800円


・TOPIX
75日移動平均線を割り込んで雲まで下落、そして25日移動平均まで反発となって今度は25日移動平均線に押さえられて再び75日移動平均線を割り込んで雲まで下落したという形だ。週末に75日移動平均線に上値を押さえられており、週初に75日移動平均線を回復できないと雲の上限=先行スパン2のサポートを確認するような場面も出てくるのだろう。
 予想レンジ  2,300円~2,340円



・ドル円
 基準線を意識するところまで戻したものの戻り切らず再度安値更新となった。移動平均線からの乖離も大きく下げ渋るのだろうが、下値模索が続くことになるのだろう。
 予想レンジ  140.0円~143.0円



・米国10年国債利回り
 いったん戻したものの再度一気の下落となった。下値模索という状況で下げ渋りながらも戻らないという状況だと思う。
 予想レンジ  3.85%~4.00%



・今週の相場見通し

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