保ち合い相場が続くのか！？ 今週の相場見通し

☆　株式相場展望　－週報－　☆　　2020/10/25（日）

☆　来週の相場見通し 

☆　米国市場

　先週の米国市場は決算発表に反応して個別には大きく上げ下げするものがみられたが、ダウ平均もナスダック指数も保ち合いとなった。好調な経済指標も発表されたのだが、決算発表を控えて相場全体で買い上がるとか売りたたくということでもなく、景気の底堅さを確認しながら決算発表に反応した。追加経済対策も結局は何も決まらないというような雰囲気であきらめムードになっており、大統領選挙後の波乱も懸念されており、決算発表を待って手仕舞いの売り買いをするということで方向感がみられないものと思われる。

　今週の米国市場はますます相場全体としては動き難くなってくるのだろう。決算発表が本格化するなかで大統領選挙も控えており、個別には持ち高調整の売り買いで右往左往するのだろうが、株式指数は保ち合いが続くということかもしれない。大統領選挙を控えての手仕舞い売りに押される場面も出てきそうで、上値が重くなり、好決算を発表しても売られるというようなこともありそうだ。買われすぎ銘柄の手仕舞い売りが続くと指数が下押すということになるのだろう。

　今週は月曜日にシカゴ連銀活動指数や新築渋滞販売が発表され、火曜日は耐久財受注やＦＨＦＡ住宅価格指数、Ｓ＆Ｐコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、消費者信頼感指数が発表される。木曜日はＧＤＰ（国内総生産）速報値や新規失業保険申請件数、ＮＡＲ仮契約住宅販売指数が発表され、週末金曜日は個人消費支出・個人所得や雇用コスト指数が発表される。

☆　日本市場

　先週の日本市場は月曜日には高値を試すような動きになったのだが、上値の重さが確認されると手仕舞い売りもかさみ総じてさえない展開となった。決算発表を控えての買戻しなどもあって底堅さも見られるのだが、積極的に買い上がるような材料もなく、買戻し一巡となったものから売られるといてんかいで総じて軟調となるものが目立った。決算が好調な銘柄も買われすぎ感が強く、好決算を発表しても売られるという状況であり、逆に売られすぎた銘柄は芳しくない決算でも買い直されるものも散見された。

　今週は先週以上にさえない展開となりそうだ。米大統領選挙を控えていることや日銀の金融政策決定会合もあり、決算発表が本格化するなかで持ち高調整の売り買いが中心となるのだろう。指数に影響の大きな銘柄には空売りの積み上がっているものも多く、日銀金融政策決定会合までは買戻しを急ぐ動きがみられるのかもしれないが、買戻し一巡となったものから上値の重さを嫌気して売られるということになるのだろう。

　ここまで相場をけん引してきた銘柄もそろそろ上値も重くなってきており、決算発表を機に買戻し一巡からの手仕舞い売りに押されるものも多くなりそうだ。好不調に関係なく、決算が発表されると買われすぎ銘柄は売られ、売られすぎ銘柄は買われるということになりそうだ。具体的には村田製作所（6981）の週初の動きが注目される。これまでの好決算発表銘柄と同じように高値圏にあるということで売り急ぐ動きがみられるようであれば、買われすぎ銘柄が一斉に売られるということもありそうだ。逆に積極的に買い進まれるということになれば、高値圏だからと言って売られた、買われすぎ銘柄の買い直しの動きも出てくるのだろう。

　今週は月曜日に企業サービス価格指数や景気動向指数が発表され、木曜日は貿易収支や商業動態統計、消費動向調査が発表される。水曜日と木曜日に日銀の金融政策決定会合が開かれ、木曜日の昼頃に結果が発表される。同時に「展望レポート」も発表され、黒田日銀総裁の記者会見も行われる。金曜日は月末・週末ということで指標の発表も多く、都区部消費者物価指数（ＣＰＩ）や有効求人倍率、完全失業率、鉱工業生産指数、自動車生産台数、自動車輸出台数、住宅着工統計が発表される。

☆　一目均衡表　テクニカル分析

・ＮＹダウ

　ＲＳＩまだ高い水準だが、ストキャスティックスは安値圏にあり、底堅さも見られる。それでも上値を切り下げるような展開が続いており、25日移動平均線などのサポートを確認するような調整がみられると思う。

　予想レンジ　　27,500ドル～29,000ドル

・ナスダック指数

　全く動きがないような状況だが、徐々に上値の重さが嫌気されるのではないかと思う。ストキャスティックスは底値圏にあるものの、ＲＳＩはまだ下値余地も大きく、いったん移動平均線や雲のサポートを確認するような調整がみられるだろう。

　予想レンジ　　11,500ｐｔ～12,000ｐｔ

・日経平均

　25日移動平均線のサポートを確認しながた高値圏での保ち合いが続いている。ＲＳＩやストキャスティックスは調整感が強まっており、遅行スパンがローソク足の下落に合わせるように調整がみられるだろう。

　予想レンジ　　22,500円～23,700円

・日経ジャスダック平均

週末に長い下ヒゲを付けて25日移動平均線にサポートされた形だが、ここを割り込んでくると一気に雲や75日移動平均線までの調整となるのだろう。

　予想レンジ　　3,520円～3,620円

・ドル円

　下値を試す動きになっている。25日移動平均線などからの乖離も大きく、いったん下値を付けた形だが、ストキャスティックスは底値圏にあるもののＲＳＩはまだ下値余地もあり、まだまだ下値模索が続くのだろう。

　予想レンジ　　104.0円～105.2円