僕はうつ病でずいぶん苦しみました。大学病院精神科病棟で入院していたのですが不眠、不安、焦燥感、過緊張、絶望感がものすごい勢いで次から次へと襲ってくる感じでした。
その症状が主訴だったのですが、それと同じく脳の機能が落ちていることに怖さを感じていました。
うつ病の時に経験した普段とは違う脳の働き
・ 段取りが必要な動作ができない。
簡単な皿洗いもスムーズな動作で動けない。
→ 皿を落とす。次に何をすればいいか迷う。
金魚の水槽の掃除が出来ない。
→ 順番がわからなくなって立ちつくす。
簡単な料理もつくれない。
→ 段取りが出来ずつくる前から無理だと感じ諦める。
・ 本やテレビ、新聞の内容が理解できない。
本が読めない。理解できない。
簡単なアニメを読んでも内容が理解できない。一部わかっても
すぐに忘れ
説明できない。
小学1年生レベルの絵本で何とか理解できる程度でした。
新聞は2時間程度かけて一通り目を通しても全く内容が頭に
入っていない。
・ もの忘れがひどい
記録力が衰えて、日付や曜日を間違う。
忘れるといけないので、メモに書いてもメモをなくす。
覚えることがあると脳が受けつけず入っていかない。
・ テレビや周囲の音に敏感になり、頭が割れそうになる。
光や音が頭に響き痛くなり、暗闇の静かなところでないと
落ち着かなくなる。
頭がギシギシ、ガンガンする感じでした。
うつ病になる仕組みはハッキリとは解明されていません。
ただ、有力なのは過剰なストレスや極度の疲労が原因となり、脳の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、デパミンなどが)の減少したことが影響しているのではと考えられているようです。
このため、うつ病の治療ではストレスから遠ざけ、心身ともに疲れを癒し、脳の神経伝達物質が最適に活動できるように休養と薬物療法を行います。
そして、ストレスや過労が軽減し、脳の神経伝達物質がある程度正常化したらそれを維持することを目指して治療が続きます。
精神科治療の場合、かなりの割合で薬物療法、運動療法、休養で終わりです。
その方を生きづらくしてきた、ものの考え方や感じ方のクセはそのままで、ただ薬を飲み運動して下さい。睡眠をしっかりとり、疲れる前に休みましょう。
そういった指示を今後何年も継続していくことになります。
あとはその患者が自ら、自分を受け入れ自分を責めず自分を褒め認める。
それと同じように周囲の人もある程度受け入れ、傷つかない範囲で関わるすべを覚え、ある程度の関わりをして生活をしていく。
自分のトラウマの核になる面に向かい合ったり、あるいは完全に無視できるなら無視するすべを身につけなければならない。そうするためには、傷ついた自分すらも受け入れなけらばならない。
方法はトラウマに向かって戦うか。トラウマを無視できる自分になるか。僕はどちらでも良いと思います。
その結果に「自分はこの自分で良いんだ。自分が好きだ。今の自分でいられることに感謝している。毎日、何かしらあるけど幸せだ。」と思える自分にならないと、うつ病の再発率は約60%となっているように繰り返しあの辛い症状に戻ってしまいます。
この部分が一番重要で難しい場面ですが、ここが日本の精神科医療では決定的に欠けています。
病院本位というか、「目に見える症状だけが改善すれば効果がありました。病院の判断は正しかった。では、続けて定期的に通院して下さい」というシステムです。
あまりにも目の前の症状についてしか対処していません。うつ病の患者を本当の意味で救うのはあまりにも不十分です。
うつ病をはじめ摂食障害や不眠症の方など精神疾患をかかえている方は真面目で誠実で努力家な方が本当に多いです。
その方々を救うために僕はココナラで悩み相談・人生相談を行っています。
うつ病になる原因を突き止め、良質な薬ができ精神疾患をかかえている方々が安心し気兼ねなく、特徴や能力、個性を発揮した社会になるように心から願います。