ライターさんや作文執筆者に知ってほしい【校正で見落としがちなポイント】

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「校正」をサービスに含んでいらっしゃるライターの皆さまや、夏休みの宿題で作文に取り組まれている方々へ。

今回は見落としがちな校正の基本ルールをお伝えします。

校正ルールは多くて書ききれないですが、せめてサービスページや提出物/納品物などでは誤植がない状態で‥‥と願い、老婆心全開でお届けします。

でも、精度を求められる原稿の場合はプロの校正にお声掛けくださいね。
二人の目で確認するだけでもずいぶんミスは防げると思いますし、誤字脱字探しのゲーム感覚では、とてもできない作業なので。

ありがちなのは「校正=文字の間違え探し」と思う方。字下げや行送り、ページ体裁のチェックも校正には含まれますからね。

では、ツッコミ回数が多い順に個人的にランキングしましたのでご覧ください。

【第一位】感嘆符/疑問符のあと、一字スペースを空けるのが校正の基本ルールです

私の定型文そのまま、タイトルにしてしまいました。
校正の際あまりに指摘する回数の多いコメントなので「かんた」と入力すれば上記の文章が出てくる仕様になっている私のパソコンです(笑)。

校正用語では「全角アキ」といった方が分かりやすいかと思うのですが、どなたでも分かりやすいようにお伝えすることを第一に考えております。

小説のセリフなどで、
「おまえなんか大嫌いだ!もう顔も見たくない!出てけ!このやろう。」
など見ると、あぁあー‥‥と思います。正しくは以下の通りです。
「おまえなんか大嫌いだ! もう顔も見たくない! 出てけ! このやろう」

会話文の末尾の句点(。)は入れないのがルールですが、作文などに急にその表現を使いたくて迷うかたも多いですよね。ぜひご活用いただきたいオマケ情報でした。
(セリフの例が陳腐すぎますかね‥‥)

【第二位】心配なら平仮名で!

「にも拘わらず」を「にも関わらず」と誤変換してしまっている方のなんと多いことか‥‥。
明らかな誤字ですが、迷ったらいっそのこと平仮名の方が良いのではと思います。なお、「拘わらず」は常用外漢字(校正用語では表外漢字)なので、新聞表記等では平仮名「にもかかわらず」となります。

あるいはライターのプロの方でしたら、迷ったときには手元の国語辞典で調べていただきたいところです。

形式名詞も難しいですよね。
「とき」「こと」「もの」「ところ」‥‥
国語辞典によって解釈が分かれることが多いので、簡単に解説しますが、
その言葉の表す実質的な意味が薄く、他の語に修飾されて使われる名詞のことです。書いていても分かりにくいので例を挙げるとしっくりくると思います↓

たとえば
合格したいから勉強することにした。
これは、複数回かもしれないし、特定の事柄や時期を示せないので通常は平仮名の「こと」となります。
でも、パーン! と変換ボタンを押して「勉強する」にしがち、そして読み直してもスルーしがちですよね‥‥。

あとは
今のところ心配がない
これも「今の所」と書くと、「どこっすか?」となりますよね。形式名詞です。

こんなの気にするの、校正者だけじゃないかと思われるかもしれませんが、
新聞表記を見慣れている人にとってはかすかな違和感を抱くと思うのです。

ましてや学校への提出物や、就職試験に使う文章ならきちんとしたいですよね。

【第三位】ライターさんなら全角半角はそろえましょうか。


素人の方の文章で、丸括弧(校正ではパーレンと呼びます)の表記が半角と全角が混ざっているのはやむなしと思いますが、商品として納品するならば整えましょう。

よくある例:
(1)(2)(3)  →そろっています
(1)(2)(3)   →幅がバラバラなの、わかりますか?

小さな差ですが、箇条書きなどでズレていると気になるものです。
これは見分けるのが難しいのでソフトを活用してチェックすると良いかと思います。


たかが文章、されど文章。私も発信には気を使うので(という言い訳をして)なかなか更新自体ができないブログですが、
友人のから聴いた「ライターさんのクオリティーが低い!」というグチで、発信しようと思いついた記事でした。

漢字を平仮名に開く、などは文体であってその執筆者の個性なので自由が一番、といつも思っていますが、前後数ページ内でその方針がブレている場合などにも校正ではお伝えします。

幸い今はネットでも検索ができるので表記にちょっとでも迷ったら検索してみても良いかもしれませんね。
私もまだまだ困ることや迷うこともあります。

最後に、例えばこんなルール
三点リーダは二の倍数で使用するのが通常の校正ルールです
三点リーダ(…)とか二点リーダ(‥)あとはダッシュ(ー)は出版物などは二つか四つ、重ねて使う(例: …… / ―― )のが基本。でもWEB媒体も増えているので厳密にはいいきれないですし、こんなのも見ますよね。

 こんなのとか。。。
 こういうの、、、
 あとは中黒(・)を使うのも・・・

基本は基本として承知していますが、ぶっちゃけWEBでは上の3行のような形が見やすい、と思ってしまいます。

そのため基本は理解した上で執筆者さまの気持ちに寄り添った校正が一番と思い、毎回方向性や表記ルールのご希望は伺っております。
数字表記とか、読点もそうですね。
横書きの場合は読点はカンマ(,)というルールもありますが公用文以外にはめったに使いません。

書籍1冊分となると、かなりの精度と統一感が求められるのでいつも気を引き締めながら作業しております↓ 出版等の際にはぜひご相談ください。






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