【休校明けの不安②】休校明け、これから学校はどうなる…?

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はじめに

 ご覧いただきありがとうございます。むー助です。
 前回は、「【休校明けの不安①】長引いた休校…文科省の対応は? 」と題して、休校明けの学習に関する対応について、文科省の通知を基に解説しました。
 今回は、実際に現場でどんな対応が予想されるのか。そして、保護者の方ができることについてちょっとしたアドバイスをさせていただきます。
 ぜひ、①を読まれていない方は、まずそちらをご覧ください。少しでもお力になれたら幸いです。

記事を読んでいただくにあたって

 ①分かりやすくお伝えすることが目的のため、私の解釈・話し言葉で書きま
  す。齟齬がある可能性がございますので御了承ください。
 ②あくまで、「一個人の予想である」という前提でお読みください。都道府
  県・市区町村・学校それぞれで、具体策は異なります。

今後学校はどうなる…? ①授業日が増える

 ●夏休みの短縮
  → 一番可能性が高いと思います。子どもは「夏休み」でも、先生たちは
   通常通りの勤務日となっています。後述する、勤務日の振替をする必要
   がないので、導入しやすいです。
    現に、新学習指導要領による授業時数の確保のために、夏休みを短く
   している自治体もあります。
    課題となるのが熱中症対策。教室の空調設備は昔に比べ進んできてい
   ます。しかし、登下校時は心配です。教員も立哨するなどして、安全管
   理に努めると思いますが、限度があるので、保護者の方の付き添いをお
   願いするかもしれませんね。
 ●土曜日の登校
  → 実施されたとしても、毎週では無いと考えます。
    教員は土日祝日は勤務日ではありません。土曜日に登校日を設定する
   と、その分の振替休日をとる必要があります。(授業参観や運動会の代
   休は先生も代休です。)
    その手続きも必要なので、校内で一括で振替日を作る場合が多いで
   す。しかし、結局は平日が1日減るだけなので意味がありません。先生
   個人のタイミングで取る場合には、その分手続きが煩雑になります。
    以上のことから、土曜日の授業は導入される可能性はあっても、毎週
   土曜日になるとは考えにくいです。

 ●1日7時間になる(1コマを短縮した上で)
  → 可能性は低いです。
    仮に1コマを5分短縮したとします。(小学校で言うと、45分で1
   コマを、40分で1コマとする。)通常最大で6コマなので、30分捻出
   したとしても、あと10分足りません。
    休み時間を削ったり、登校時間を少し早めたりすることでようやく1
   コマ分を作り出すことができます。
    現場目線からすると、子どもにも教師にも負担の大きな方法です。こ
   のことから、あまり現実的ではないと思います。

 ●行事が削減される。
  → ほぼ確実です。
    どんな行事が削減されるかは、地方自治体によります。
    実は学校行事は「行事」としてカウントされます。例えば「運動会」
   は「体育の時数」にカウントされません。ならば、今年度の各行事を中
   止にして授業時数を確保するというのは、自然の流れです。
   【各行事の予想】
    〇修学旅行
      最終学年の子どもはやってあげたいですね。でも、最終学年こ
     そ、授業時数の確保がより重要になります。詳しくは後ほど。
    〇運動会
      おそらく中止になるでしょう。校内でトップクラスに準備が必要
     な行事なので、中止にするだけで多くの時数を確保できます。
    〇合唱コンクールや音楽会
      中止になるでしょう。密ですし。
    〇文化祭(文化的行事)
      おそらく中止になると思います。準備が多いので。
    〇卒業式
      来年3月の状況に応じて判断かと思います。中止・縮小なども考
     えられます。

今後学校はどうなる…? ②授業進行が速くなる

 ●文科省の通知から見えてきたこと…
   文科省の通知では、「授業時数が足りないだけで規則の違反にはしない
  よ」と言いつつも、「授業内容を特例的に減らすよ」とは一言も言ってい
  ません。
   その上、間に合わない場合には、「1~2年後に持ち越すこと」「家庭
  での学習に充てること」もOKとしています。
   一言でまとめると「授業内容は減らさないから、いろんな対策を使っ
  て、全て学習させなさい。」ということです。

 ●課題点
  ①あくまで判断は教育委員会でしなさいというスタンス
   ・通知文では様々な具体策が例示されていますが、そこには必ず「考え
    られる」という文末になっています。お得意の方法です。どんな具体
    策を講じるのかは、教育委員会でしなさい。(もっと言えば責任は文
    科省にはないよ)ということです。

  ②最終学年の子どもへの負担が大きすぎる
   ・1~2年後に学習しても良いとされているのは、最終学年以外の子ど
    もです。小6や中3は進学が控えているので、進学した先で学習進度
    がずれていてはいけません。「終わってない」では済まされないん
    ですね。

  ③根本的な解決には至らない。
   ・1~2年後に学習内容を移行したとしても、次の学年で学習すべき内
    容に変更はありません。つまりは、どのみちどこかで取り戻す必要が
    あります。

 ●上記の①~③を踏まえると…
  ・学習内容は減らさない、どこかで学習しなさい。
  ・具体的な方法は文科省では示さないので、現場で判断しなさい。
⇒先生たちは「急いで授業をしなくては!」と考えるはずです。

 ●もっと具体的に言うと…次のような方法が考えられます。
  ・2コマ分の内容を、1コマで終わらせる。
   →授業そのもののスピードが速くなるということですね。
  ・1日に国語や算数等が複数コマ入る
   →圧縮しやすそうな教科等で、1コマに学習内容を圧縮する。(授業時
    数が足りなくてもいいので)
                ↓
    浮いた時間を、圧縮しにくい主要教科の時間に充てる。
  ・算数の問題演習などを家庭学習にする
   →私であれば、算数などの問題演習は宿題として出すでしょう。その分
    授業で行う内容を進めます。

 ●文科省が「授業内容減らすよ」という可能性はない?
  ・おそらく無いでしょう。
  ・通知が出たのが5月15日。そこから現在まで約半月しかありません。
   その中で教育委員会や学校では、その通知に沿って対策を考えたり
   指導計画の見直しをしてきたはずです。
  ・そこに今更「減らすよ」なんて言ったら、大顰蹙です。

お子さんたちへの影響&保護者の方へちょっとしたアドバイス

 ここまで長々と読んで頂きありがとうございます。ここからは、偉そうにも
保護者の方へのちょっとしたアドバイスをさせていただきます。
 少しでもお役に立てれば幸いです。

 ●子どもへの負担増は免れません。お子さんの様子を今まで以上によく見て
  あげてください。
  ・子ども達は大人が思う上に敏感で、先生や保護者の様子から「がんばら
   ないとな。」と感じるはずです。授業日が増えても、授業展開が速くな
   ってもそこに、必死に食らいつこうとするはずです。
  ・学校で真面目にがんばっていても、保護者の方から「家ではダラダラ
   で、宿題も声掛けないとしません。」なんてよく聞きます。子ども達は
   学校で結構がんばるものです。
  ・そこで、いつも以上にお子さんの様子を観察してください。「今日学校
   どうだった?」「学校でどんなことしたの?」など、積極的に関わりを
   もってあげると、子ども達もすこし楽になるはずです。
 ●学習の支援をしてあげてください。
  ・授業のノートや宿題の様子を見てあげてください。
  ・授業展開が速くなることで、ついていけなかったり、理解しきれていな
   かったりすることが予想されます。
  ・授業のノートを見たり、宿題の様子を見たりしてください。必要に応じ
   て教えてあげるなど、支援をしていただけると、子どもも先生も大変助
   かります。
 ●困ったことは、学校に相談してください。
  ・学校生活での心配事、学習での心配事があれば迷わず学校に相談してく
   ださい。
  ・保護者の方も抱え込んでしまうと、子どもにも影響が出てしまいます。
  ・先生忙しそうだから…と遠慮することはありません。それも仕事の内で
   す。
  ・文句や苦情にならないよう気を付けてください。「うちの子のノートと
   りきれてないんだけど、どんな授業してるの?!」など、学校の先生に
   もできることには限度があります。苦情や文句ではなく、相談として、
   協力してお子さんのために何ができるかを考えていただければ幸いで
   す。

最後に

 めちゃめちゃ長くなってしまいましたね。すいません。
 学校に限らず、思い通りにいかない、理想と現実のギャップ生まれる、ことが多くなっています。
 お子さんのために何ができるのか、何をしてあげたらいいのか、現段階で最良の方法を、協力して考えていくことが大切です。
 一番はお子さんに関わっている方同士で相談していただくことですが、ちょっとしたことだったり、言いだしにくかったりすることがあるかもしれません。
 そんなときは私、むー助がお力になります。お気軽にお問い合わせください。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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