見積もりやサンプルなどは有料・有償が良さそうな訳

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ビジネス・マーケティング
ある記事で、企業の取組みとして、サンプル品(顧客が検討するために使う)は有料化したという話がありました。なぜか?

シンプルに無料でサンプルを請求するお客はあまり発注してくれないんですね。全部ではないでしょうが。つまり、有料にすると「お金」がかかる(わずかでも)ので、それでも検討したいお客が使うと。そういう話でした。無料サンプル請求者よりも、有料サンプル請求者は、絶対数は前者が多いと思うんですが、冷やかしもあるでしょうから、後者の方が絶対数は少ないが発注率が高い。

まとめると、
・無料サンプルにおける発注者、請求者、請求率
・有料サンプルにおける発注者、請求者、請求率
というそれぞれ数字が出てくるわけですね。

何を指標とするかで変わるが、概ね有料サンプルがいいんじゃないか説

フリーミアムモデルは最近どうなんだというネタを見かけたのですが、やはり、数%有料課金しているかくらいで成り立つっぽいと。サービスによるでしょうし、規模によるわけですが。100万人いても1万人程度の課金率で「成り立つ」ようにするわけですね。それが良いか悪いかはおいておいてそういう規模感なんだよなあと知っていると良さそうです。

話を戻して、発注者が多くても例えば100人としましょうか、請求者が一人だとしましょう、すると、請求率は1%。
有償にすると、発注者が10人になったとしましょう、しかし、3人が頼んだ。となると、30%です。

ここで簡単な問題ですが、あなたならどうしますか?無料サンプルにします?有料サンプルにします?
請求率を見れば一目瞭然ですが、仮に重要指標を「発注者数」にしていると、100→10人と10分の1なので、これではだめだ!?といいそうです。

請求者数では、1→3人と増えた。

請求率は1%→30%と増えた。

当然ですが、一部だけ見ても微妙なので、ここでは例えばコストも大事でしょう。つまり、サンプル品はお客からみて無料なだけですから、送料がどうか、あとサンプル品自体のコストがかかりますよね。ここではモノですからタダではないと。

となると、無料サンプルは名前は「無料」ですが、企業としては当然「有料」サンプルでして、その1サンプルあたりコストが人数分かかると。コスト視点でいえば、同じサンプルを無料/有料で出すのだとすると、100人が無料で有料が10人なら、コストは無料サンプルが10倍かかるんですね。

そうです、売上に該当する請求者数や請求率も大事ですが、コストをみれば、売上ー経費という視点でトータルで考えられます。少なくとも先よりは視界が開けるはずだと。

そうすると、10分の1のコストにしつつ、発注者も増えたのでまあ、倍々くらい有料サンプルのほうがいいんじゃないかなという話でした。絶対そうとはいえないので、自分でやってみてどうかですよね。

自分ではどうか?

別にこの話があるからでなく、僕は大分前から相談≠無料ではやっていません。仮にやるとしても、それを公開でいってやります、ということはかなりレアです。

これは自分が高いぞというオラオラ感を出したいとかでなくて、相談=無料という感覚の方もいらっしゃるのでそこを改善するためですね。もっといえば、上の例と一緒でして、無料で相談できる→良いなら有料でやろうっていうのは僕はあまり筋がよくないと考えています。

これって数の理屈というか、一定規模ならいいんですよね。数件でなく、数百とかかなり数がある、または自動化できたり効率化できる。無駄が出づらい、となると結構一人や個人や小規模なら無理な話で。なんでもコストがかかると。なので、無料相談とかを「悪」といっているわけではないですよ(笑)ただ、それをやるには結構考えたり、練らないとまあ最終的には続かないし、疲弊するだけかなという感覚です。

正直、無料相談を辞めて有料相談で良いお客がガンガンくるかというと、まあそこまで綺麗にはなってないです(笑)そういう意味では成功話でもなんでもないですが、じゃあ無料にしようというとそれもなくて(笑)

結局ここは、個人や小規模なら、自分の生き方や考え方、価値観をしっかりとだして、そこでいいというお客さんと一生やっていくというか、「丁寧に」にやっていきたいよなというスタンスの話となります。信条ってやつですね。

そうすることで、多分無駄なことも減るし、お互い・対等というところでは、身銭を切ってもらったほうが僕も良いプレッシャーになるし、相手も元を取ろうと思えると。それがいいんじゃないかなって。と思えるかどうかは、あなた次第です、人次第ですけど、そういう人と一緒に仕事をやりたいし、またお客さんにもなって欲しいというこれはメッセージでもあるってことですね。

無料にする心理って何だろうか?

最後に軽く突っ込んでみます。

なんで無料か?って結構根本ですが考えると良さそうです。

前書いたネタもそうですが、
格安=無料というレベルまで持っていくならば一緒かなと。

つまり、事業者側視点では、不安なんですよね。こんな?サンプル?に対して、お客さんが?お金を払うの?って思うと。だから自信がない。または、他は無料でやっている、うちの業界は無料が当然であるって。

それはそう言われたらそうしますというならば「理屈」としてさもありなんですが、「本当にそうですか?」と問えるかどうか。せめて一度やってみてからでもいいですしね。それで駄目なら戻すのもいいというか。やらずにならちょっとというところで。

不安というのは事業者側の心理です。
お客心理なら、「じゃあ有料でないところ、無料のところに出すかな」という人も当然いらっしゃると。そこも分かります。ですが、そういう人がでは「無料のところで頼む率」ってめちゃくちゃ上がるんですか?と。そこまで変わらないのではないかっていうのが見立てです。

なので、規模を拡大すれば、業界全体で損しているだけとかもありますよね。単にコストをかけて無駄を作っているだけであると。まあそれを認めるとか、それを有り体に伝えすぎて嫌になるのもわかるので、これって直接言うのは言葉を少しずつ選ばなきゃいけないと。まあそれは余談ですが。

ということで、事業者視点では再検討してみるのもありで、お客視点ではどういうお客さんがいいかだけかなと。無料を好んで発注しないほうがいいというのが良ければそうすればいいというか。僕はお客さんなら「無料」がいいと思うのですが、その瞬間、つまり同時に「無料でやる、コストかからないから冷やかしちゃう」という心理も分かるんですね。その意図がなくても、「軽く」やってしまう、ついついというか。

それって良いのか?と。まあ無料がどうしてもいいなら、限定数組だけとか、そうしとけばいいわけで。こういうのも工夫やアイデアですよね。
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