無料サービスを有料化するのは多分困難、というか無理なのではないか。

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ビジネス・マーケティング
無料から有料で買ってもらうのはかなり難しいという話が今回のネタです。

無料で充足している価値は有料化し得ない

結論的にはまずはこれです。

試食販売などで例えば、果実を乾燥させたドライマンゴーとかって美味しいですよね。みかんとか、色々ありますよね。こういったドライフルーツは結構値段はすると思います。実際の果物も高ければ容量の割に高いという感じがするイメージですけど。

ここで、試食販売としてドライマンゴーを少しだけかじることができる。味を確かめられるとします。たべて満足したら、買わないですよね?

つまり、ここでは当然、有料で買うものの極一部であり、お試しであるということが提示されているわけです。だからこれは「無料販売」でなく、「憂慮販売におけるお試し」なわけです。ということを理解している人がかなりの数いると思いますが、当然ここで「買わないけど試食だけする」という人もわずかでもいると思います。それを防ぐことはかなりしづらいですが、とはいえ店側からすれば、試食をしたほうが「売上が上がる」からこそ、やっているのでしょう。と思っていますが、実際はどうかは不明です(笑)

では、サービスなど分かりづらいものとしましょう。例えば保険などです。保険は無料ではないですが、無料の保険、例えばクレジットカードに付帯するような保険ってありますよね。無料じゃないけど、カードに入れば入ってくるようなという意味で無料となると。こういうのってどうですか?あえてその保険にはいるかというと、多くの人は入らないのではないかと。

つまり、ここではデフォルトですね、最初の選択肢や状態でかなりの心理が左右されるという感じがします。最初から無料だったからというのがここでいう「無料」で充足している価値ということです。

そういう人を転じてお金を払ってもらうのは結構大変というかほぼ無理かもしれません。

無料提供しているものが価値がないとは言わないが

飲食店でおかわり自由というのがあります。無料だからたべられるだけ食べるは別にOKだと思いますが、当然そのお金は誰かが支払っています。正解かどうかは分かりませんが、必ずおかわりをするお客さんとしないお客さんがいるとき、どうでしょうか、客層によるのでしょうが、おかわりを「しない」人の方が多いから成り立つなんてのがありそうです。

違う視点を言えば、定食メニューのお金は変わらないわけですよね。おかわりをしてもしなくても。よって、おかわりをしない人がそれを負担しているともいえるし、おかわりをした人は食べさせてもらっているという見方もできなくないわけです。そこまで考えなくてもいいですが、店がどういう負担をするかというと、シンプルに売上から経費として引く場合の経費は、おかわりした人×量を負担するので売上が下がるわけですよね。ただそれだけです。あとは解釈をどうするかだけでしょう。

では、そういったライスやキャベツみたいなものがあるとして、おかわりでですね、その価値はないのか?おかわりは無料ですが価値がないわけではないですよね。

保険は分かりづらいので例えばWeb制作としましょう。ホームページを作ると。それを無料でやるとして、その価値がない?なんてことはないですよね。なんでもそうです。

ですがここで一つだけいえば、無料でその相手が充足するとき、「無料」でなくお金を払わないといけないと思うケースもありえます。返報性の法則みたいなものです。ですが、無料であればお金を払えないですから、お金になることはないと。

この無料での提供が厄介であったり、注意がかなり必要なのはそれで価値を充足してしまったら一生お金をもらえないってことです。また先程の「お金を払わなきゃな」という人が仮にいても、その時お金をもらえるなにか別の仕事やメニューがなければ払わないですよね?チップとかでお金を払うという人であればいいですが、そういう風習はあまりないか、少なくとも僕がその立場ならなかなか難しいでしょう(たまに言い値で決めて払うものがイベントなどでありますがあれが成立しないのは基準もわからないし、難しいからなんですよね。やりたい意図はわかるけれど、お客さんは困惑するというもので、その意味で商売っぽさがないんですよね。)

無料→有料をするなら対象者が変わると思う

これは僕の仮説です。無料で充足していれば無理だという話でした。
よって、無料でやっていたホームページ制作を有料化するとしましょう。少し違いますが「有料での値上げ」も同様だと捉えています。

この時、無料で反応する人やそういう客層の人が悪とかということはないのですが、それらの人が払うことはまずないでしょう。よって、その客層はリセットされて、次の別の全く違う人が払うことになります。

もう一度いいます。無料で払う層は有料化したときには既にいないということです。そして、有料化したお客さんは無料とは全く別の人達ということです。

よって、お客さんが無料からやっていてそこから有料でやってくれたというところは僕はかなり意識していますが、固定化された仕事のやり方や閉鎖的な業界とかそういう条件があれば例外ではないかと思うんですね。ではないならそこに無料→有料が成功することってないんじゃないかってことです。

正確にいえば、お客さんが異なるならありえるので、無料で売っていてそれを有料化したら失敗するってことではないです。お客さんが違うこれが最大の味噌です。

これは僕の経験則でもそうです。また値上げなどもそうですが、安いサービスでは安いのでそれなりの人が来ると。そういう商売を否定していませんが、まあしんどい類になりやすい(より安く多数に売るのは大変ってことです、個人や小規模の人員でやるにはってことですね。仮にやるならそういう信条レベルでやらないと出来ないですからそれはリスペクトでしょう)ってことです。

よって、そこそこの値段にしてお客さんはそれほど多く捌かないというのが実践になってくるのかなと。そういう世界観でいくと、無料はなくて有料でぼちぼちか、またはそこそこ高めでやるということになるんですよ。

ということを色々やって気づきました(笑)なので、もし無料で実績を積むとかは全然否定しません。ただそれは本当に実績を積むだけであって、やり過ぎて自分の価値がないとか、無料でしか客は来ないのだなんて思わないでください。怖いかもしれませんが、有料でやらないと「経験値」にならないってことですね。その場合は、仕事やビジネス=有料で売る経験ということとして捉えた場合ですね。

そして対象者が変わってそれを心苦しく思うかどうかは稀で僕はそれはなかったですね。適切な価格を適切な人に適切な量買ってもらう。それが商売やビジネスだと考えるからです。

というわけで、無料→有料とかめちゃ難しいので試食販売とかそういうケースを吟味すると、サービスをそのように売るなら、「一部の文章作成」は無料だけど一定量の文字数は有料とか、そういうふうにやるといいのかなと。当然無料でやりたいとか低価格や格安でみたいな人はそこから脱せられないので、ある種縛られるわけですね。これはお互いに不幸なのでそこにはならないようにしましょうと。

あと値上げもほぼ同様というのは、仮に2倍価格が上がったらこれも客層が一緒だと思いますか?またはシーンが違うというか。500円くらいのコーヒーはわりと飲める人は多いかなと。お店でですよね。まあコーヒーが嫌いとか、コーヒーにお金を出したくない人もいるので価値観はありますけど。仮にありとして。

そこで、1000円のコーヒーとなるとちょっと考えませんか?ホテルなどであればそれくらいいるし、東京とか高い場所やサービスレベルでは価格はどんどんあがると。ホテルラウンジ客とコーヒーチェーンのお客は違うし、サービスや状況も違う。だから「コーヒー」だけ見ていては価値はわからないですが、そういう価値もあるわけですよね。それだけです。


それはサービスとしてコーヒーサービスが違うからという理解をしてもいいのですが、ここで言いたいのはあなたが提供するサービスのお客さんが変わるっていう絵です。変わるときに逆に価値がアップデートできるかもしれない。そういうのは僕はチャンスだと思っていますから、ぜひ果敢に試してみてください。
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