今回は将来の不安をどう乗り越えるかということについて紹介します。
みなさんもそういう経験は何度かしたことがあるかと思います。
例えば、高校や大学の入学式などに「勉強はついていけるか」「友達はちゃんとできるか」などあったと思います。
ただ、これから人生だってそういうこと(新しいことをする時には特に)が訪れる可能性は充分にあります。
そういう時にみなさんならどう乗り越えようと思いますか。
実は意外にある人から話を少し聞くだけでいいのです。
通る道が不安なら通った人の話を聞け!
スタンフォード大学のグレゴリー・ウォルトンたちは、「脅威に対して強く警戒する」ナラティブ(個人的な自由な物語)を、「その環境に帰属し、成功できるのだ」という希望を抱けるナラティブに切り替えることができたら、それだけで大学の成績は改善できるのかどうか調べた。
その際、白人学生は影響を受けなかったのに対し、黒人学生(学問で非難されている)は、所属意識と可能性の低下を示していた。
そして、研究者たちはマイノリティの黒人の新入生に、上級生のポジティブな経験談を読ませてみた。
実験では、黒人の新入生に黒人の上級生に関する総合調査の結果を見てもらった。
上級生の学生生活をどう過ごしていったかを物語にしてまとめられていた。
それによると、上級生も1年生の頃は大きなフラストレーションを抱え、疎外感も覚えていたが、時がたつにつれて、大学の支援と長所、多くの友人のおかげで、大学に帰属意識と満足感を持つようになった。
それを知った新入生は、自分のフラストレーションも、希望に満ちた未来への一時的なトラブルにすぎないというように感じるようになっていった。
その結果、ナラティブ変更の介入を受けた黒人学生は、次の学期には介入を受けていない黒人学生よりも平均して1/3レターグレード[A+’A’A-というように一つのアルファベットが三段階に分かれているグレードの一つ分]高い成績をとった。
つまり、大学での社会的帰属に関する疑問を軽減する介入により、黒人学生の学業成績(大学の成績など)が上がったが、白人学生の学力は上がらなかった。
ちょっと一言
つまり、これから困難な道のりだと思っていても、その道を通った先輩などに聞けばいいのです。
学校や会社なら必ず先輩がいるので聞いてみるといいです。
ちなみに、弱みを見せる人は好感を持たれやすいことが心理学的にわかっています。
そういうことを聞いて「ダメな奴だ」と思われると思うかもしれませんが、人は他の人に頼られるとうれしくなります。
この記事を読まれているみなさんだってそう思うと思いますし、聞かれたり答えてできるだけ力になってあげようと思いますよね。
仮に、ダメ出しをしてくる人なら、逆に言えば付きあわなくて良い人だということがわかります。
少し勇気を振り絞って聞いてみてください。
人間って将来が見通せるようになるとかなり安心感を持てるようになり、そのおかげで自分も頑張ればなんとかなるという自信が持てるようになるから成果が出やすくなるのです。
とはいっても、学生生活などが始まって不安になっているのに先輩に話しかけるなんて絶対に無理って思う方もいると思います。
一つには、自分の置かれている環境と似たような映画や小説を読んだりすることです。
個人的には最終的にハッピーエンドになるものが良いと思います。
参考文献
A question of belonging: race, social fit, and achievement