新規事業に手をあげようとしている方に見て欲しい記事

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ビジネス・マーケティング
こんにちは、mamekaです。

これから新規事業をしたいと思っている方は多くいると思います。
これまで、新規事業を数年間手がけてきた私が、そこで培ったノウハウをもとに「当時に戻ったらどんなことを知っておきたかったか」を想像も交えて考えてみました。

それでは本題に入っていきます。



新規事業立ち上げ(0⇨1)に必要な3つ

新規事業にあたっては下記の3つが重要だと個人的に考えています。

①目的を明確にする
②業界・顧客・自社(自分たち)を理解する
③新規事業に必要な企画力をもつ

数多くいるプレーヤーの中で、市場・顧客から評価されるためには、『なぜ御社がそれをやるの?』という質問に回答できるように、『なぜあなたなの?』という質問にしっかりと回答できなければいけません。

『なぜあなたなの?』

上記の質問に関して、

他の人と比べて圧倒的な経験・ノウハウをもっている、研究成果から知的財産権を既にもっているだけでなく、

他の人と比べてこんな境遇をくぐり抜けてきている、人とは違うこのコンプレックスをどうにかしたい、みんなから「変わってるね」と言われてるけどこんなこだわりがある、楽しすぎて寝る間も惜しんでそれに取り組んでる

こうした自分と人との内面の違いをどれだけ意識できているかがポイントだと思います。

膨大なインプットが必要になるけど大丈夫?

仕組みの上で成立しているプレーヤーでいる限り、あなたは、業界軸や職種軸といった1点に特化した強みをもっていればなんとかやっていけます。
しかし、自分自身がオーナーで、誰に評価されるでもない新規事業を推進していくためには、全て自分(たち)でこなさなければいけません。

ある領域で非常に優れていても、バランス力が必要になると考えます。






①新規事業の目的を明確にして、勝ちパターンを見つける

はじめに、新規事業を行う場合は、「なぜ新規事業を行うのか?」その背景をはっきりさせます。

なぜ新規事業を行うの?

私は、新規事業企画にあたって、
「自社にとって新規事業がなぜ今のタイミングで必要なのか?」
「この新規事業が経営にとってどういう意味があるのか?」
「7S*の観点から自社の競合優位性は何か?」
7S* SharedValue,Strategy,Stuff,System,Structure,Skills,Style

ということを中期経営戦略や経営者のメッセージを元にしっかりと考えます。ここまで考えられれば、周りの理解が得られ、新規事業を推進していくにあたり、動きがとてもスムーズになるというのが経験から学んだことです。

オーナーは”自分自身”

新規事業に関して、「なぜ新規事業を立ち上げたいのか?」ということをどんなときでも答えられるようにするのは大事だと思います。
それは、自分なりの”ミッション”をもつということです。
(このミッションがあることが、活動の原動力になります。ミッションがないうちは新規事業の成功は難しいと思います)

余談ですが、新規事業企画には負の面もあります。

既存事業と比べてあまり評価されず、上手くいかないときは仕事がなくなるリスクがあります。
また、幅広いビジネスの知識、対象の業界・顧客・競合の情報のインプットを常にしなければいけないため、自分のプライベートの時間がなくなります。
専門性の観点でいうと、意識して自分から手を挙げて特定のスキルを身につけられますが、そうは言ってられず組織のために誰もやりたがらない仕事を自ら進んで取りに行く必要があります。そのうちに、キャリアアップをしながら専門性を深めていくということがしにくくなります。

それでも、全てが自分の知識・経験となり、何かを求めていながら日々が楽しいというメリットもあります。

これは、あらゆることに当てはまるかと思いますが、こうした良い面、負の面を理解することは重要だと思います。人間、良い面には目を向けますが、負の面は意識的に見ようとしなくなるのです。

そうした中で何がより良い決断に繋がっていくのでしょうか?

その仕事の負の面を受け入れられることが、天職に進む上での決断に繋がっていく

上記は、個人的に仕事について考えていることです。

新規事業は、多産多死、成功は10回に1回です。大抵の場合上手くいきません。それでも、間違っていない行動を続けていれば“光”が見えてきます。がむしゃらにやってたら、気付かぬうちに0⇨1が生まれてきます。

『先行きの見えない不安を、答えのないことに取り組む楽しさに転換できるか』

が、自分が新規事業に向いているかの1つのモノサシになるかと思います。

このように徹底的に自己分析して、新規事業を自分にとっての楽しさに転換できれば、それが続ける原動力になると考えます。






②<業界・顧客>を知らないまま大規模投資をするの危険!?




あなたが始めようとしているビジネスは何年スパンで考えている?

「すぐにこれがどうしてもやりたい」
「ある程度準備して、今流行りのテーマや業界に参入しよう」
「しっかり準備して、社会課題解決ができるビジネスを出そう、海外で成功しているビジネスを日本にもってこよう」

など多様な検討手段が考えられます。

自分達が参入すべき領域はいろんな切り口があります。
以前このような記事を書かせて頂きました。




マーケットインが良いという意見を述べさせていただきましたが、ケースバイケースでいろんなアプローチがあります。その中でも3つがあります。

プロダクトアウト:製品中心

マーケットイン:顧客中心

ソサイエティイン:社会中心

プロダクトアウト、マーケットイン、ソサイエティインどれが良いの?

自分達の置かれている状況でアプローチ方法は大きく変わると思います。
課題起点(マーケットイン)のフルスクラッチでは、立ち上がりは早くても、スケールの問題が後から出てきます。

経験上、コアとなるソリューション像は描いておいて方が良いと思います。

どのようにアプローチするか決めたら、インタビュー・アンケート・調査を始めましょう。
(顧客からの生の声、業界地図・四季報・SPEEDAなどのDBサービス、IRや決算発表の投資家の視点・コメントは非常に役に立ちます)

事前の情報収集がとても重要

あらゆることに興味をもちながら、常に自分の中での重点テーマを複数もち、いろんな人との情報交換を常に行い、日々の生活の中から情報のアンテナ高く様々なプレーヤーの情報を集めておくことが大切です。

後は、私は寝る間も惜しんでその業界の第一人者になるつもりで情報収集してます。

本当にその企画案で大丈夫?

そして、市場規模が大きい流行りのテーマでも、自分達がいざプレーヤーになったときに成功できるかは別です。
業界構造・業界のKSF・資本力のあるプレーヤーの有無などは、重要なのでいざ動き出す前に要チェックです。

競合は必ず1,2つチェックしましょう。何も知らないで動き出して、
「あぁ、これはだめだ」と動き出してから知るのでは遅いです。

実際に勝てるかは別として、勝てるシナリオをもっておくことは前提だと思います。






③新規事業に必要な企画力とは?

とはいっても業界の知識があまりないのだけれど...

『全く自分達と関係ない分野(飛び地)にはできるだけ飛びつかない』
飛び地ビジネスに大きなリスクテイク(大規模な投資)はしない方が良いといわれています。(一方、ある程度の規模の企業であれば、下記のような例もあります)




本来、新規事業で考えるポイントは、技術、ノウハウ、顧客基盤やブランドです。

何もない状態から新規事業を検討する場合は?

もし、全く何もない状態から始める場合は、社内のアイデアコンテストなどを通じて、自分達の『好きなこと・続けられること』から始めた方が良いと考えてます。なぜなら嫌々やっても何も進まないからです。

スモール&スピードでの検証

企画段階で、大事なのは、マーケットにおいてスモール&スピードで検証していくことです。そして、難しいと思ったらすぐにやめることです。

繰り返しになりますが、1000案の検討で10個スジの良いアイデアが残る。2つぐらいが立ち上がるのイメージです。

企画&立ち上げを繰り返しながら、実現可能性の高いアイデアを10個ほど、実証・準備して寝かせておくのが良いです。寝かせたアイデア同士の組み合わせが成功する可能性は大いにあります。

事業計画を作りたいのだけど...

事業計画に関しては、類似企業のIRをみて、成長スピードや人員構成、導入社数などを確認しながら作ると精度の高いものになりますね。下記に事業計画作成に関してまとめています。




そして、大手の参入が恐くても、実際その企業の方針を把握できるのであれば人の繋がりなどにより、『市場参入はなさそうだな』と、できるだけリアルを知るのが大事ですね。

企画段階の最後のチェックポイントとしては、下記を考えてます。

-人がやりたくなさそう、ニッチな分野なアイデア
-世の中の変化が味方になりそう
-導入する1人or1社を想像できているか
-その購買理由を把握できているか
-(これからの)競合優位性を明確にできているか
-ビジネスがスケールしそうか
-権威性・ブランドイメージをある程度想像できているか

これらを自分やメンターが評価をして、『いける』となれば、
リソースを1点集中していけば良いと思います。

続けるかの基準は?

ビジネスを続けるかどうかの基準の1つは”お客様のためになるか”です。例えばスケールが見込めない事業だとしても、お客様のためになっている企画案は捨てずに残しておくべきだと思います。そのうち新たなアイデアが浮かんでくるでしょう。

コメント

最後になりますが、最近、アジアではビジネスの競争が激しく、
資金調達をして急速に成長をしないと取り残されてしまうということを聞きました。

グローバルにおける日本は、言語・地域特性といった参入障壁がありますが、「ここに安住していたら未来はないな」と自分に言い聞かせています。

『はじめからグローバル』をみてビジネスをしていきたいですね。

それでは。
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