データにはコメントを求める

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病院の資料を見る機会は多い。最近はグラフ化も進み、時系列に見れるようになっているところも増えています。

資料の種類や量も半端なものでなく、経営会議や運営会議の資料も20ページや30ページに及ぶものも多い。事務局では、毎月大変な時間を掛けて多くの資料を作っています。しかしながら、作る事に追われその分析をするところまで出来ていないのが実情という所が多いようです。

病院ではこのデータ作りを効率化するために、経営企画室を設置するところが増えました。この経営企画室が出来てからは、医事課や各部署はそれぞれのデータを経営企画室に送り、経営企画室は収集し加工、配布・閲覧出来るようにする。もちろんその過程で分析を行うところもあります。資料は効率的に作成され活用出来るようになっています。

しかしながら、各部署はその分析まで求められる事が減っていないでしょうか。以前、このデータの分析が大変である事を書きましたが、これを更に効率化しより価値のあるものにするためには、各部署のデータに各所属長のコメントを付けるように求める事です。

何故なら、病院には多くの部署があり、多くの専門職がいます。それらの業務はその専門職しか理解出来ないことも多く、その数字を変えるのはその部署の所属長の責任において為されるものだからです。経営企画室ではそこまで業務を把握するのは難しいと言えます。一方で資料を閲覧する側もコメントが無ければ、問題を正しく認識することは難しいでしょう。また問題を認識しようとしても時間が掛かって仕方がありません。

データにコメントを付ける事が習慣付くと、病院幹部のデータの理解が深まり、分析もより正確に出来るようになります。また、各所属長の経営参画意識が上がり職場管理も客観的に出来るようになり、所属長としての自覚も高まります。もちろん、その報告を元に月一回の定期面談でも出来ると、病院は変わって行きます。必ずいい結果が出るでしょう。

photo-ac.com/からの画像

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