ChatGPTとリアルロボットを組み合わせてアイデアファシリしたらどうなる?

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2016年にwemakeで提案した発想支援型ファシリテーションロボットについてご紹介します。

 社外の人も含めた投票で、最優秀賞は竹中明教氏が提案した小型ロボット「ROX」に決まった。偉い人も若手も分け隔てなくコミュニケーションを促す。丸顔に大きな丸い目で人を観察し、発言を記録。静かな人には話題を振り、意見をコロコロと変える上司にはツッコミを入れ、社長の居眠りを一喝する。愛嬌のある動きで雰囲気を和らげ、資料整理も手伝う。
 本企業に広がってきたオープンイノベーション。だが通常、具体的なアイデアや審査過程は公開しない。競合他社に真似されかねない....

富士ゼロックスのオープンイノベーション
「プロジェクトA」 ニュースイッチ
by 日刊工業新聞社

今から7年前に富士ゼロックス社屋にてプレゼンテーションを実施して、最多得票を得て、最優秀賞を頂きました。事業化検討まで行きましたが惜しくも実現は叶わなかったロボットですが、ChatGPTやジェネレーティブAIが旺盛の今こそハードウェアとしてもAIコミュニケーション機能を搭載し、実現出来るのではないかと考えています。

ロボットに何ができるのか常に考え続けてきた

天才的なアイデアを出すイノベーター VS 普通の人 という議論は常に存在していると思いますが、最近ではデジタルな発想支援ツールが進化し、共創活動やワークショップがかなりやりやすい時代になってきました。

以前は天才の頭の中で行われてきた発想プロセスも、体系化して順を追ってアイデアを考案していけば、非常に面白いアイデアを出せる仕組みもたくさん登場してきています。独力で発想するよりも実はロボットに支援してもらいながらアイデアを考案する方が面白いアイデアが出るのではないか?という着想からアイデアをファシリテーションするロボットを考案しました。

ロボットだからこそできるコミュニケーションを提案

それ以来ロボットによる発想力支援の可能性とワークショップによる共創活動の可能性を常に考えてきました。第一線で活躍している企画者の方にヒアリングしたり、発想法を研究している専門家にも話をお伺いしながら、人や組織の創造性を解放し、エンパワメントする方法はないものだろうかと常に考えてきました。

クリラボ発足(クリエイティブ・ラボラトリー)

アイデアを考えて提案することはとっても楽しい!とTAKEBONは考えています。一方で企画会社に所属している若手のメンバーは企画を考えることは辛くて大変だとかなりの確率で考えていることが発覚し、これはいかん!みんな楽しくアイデアを考えられる環境が無ければ、良い物、良い発想なんて生み出せない!と考えて、クリラボを立ち上げました。みんなでワイワイガヤガヤしながら楽しく発想し、新しい技術やネタにも面白がってシェアしながら、アクションにつなげていける文化の醸成が必要だと気付きました。

クリエイティブカルチャーを作るためにやってきた3つの観点

・お互いに学び合える場作りや創発できる仕組み・環境の構築
・ネタ(情報)のシェアとリアクションし合うカルチャー
・創造性に関する研究
などをやってきました。特に誰かに指示されてやってきたわけではなく、組織内、人との対話を繰り返しながら、一人でも多くのヒラメキクリエイターを作りたいという想いで独自で自律的にやってきました。シンプルにこのテーマだと大変なことでも夢中になってやれることなんだろうなと思います。

クリラボの活動を理解を示してくれた前職代表、後押しをしてくれた役員、私の考えに共感してくれて一緒に取り組みの運営を手伝ってくれたメンバー、ワークショップを収益目当てではなく、お互いの志から行動に移してくれた方がいてくれたからこそ、今まで続けてこれた活動になります。TAKEBON一人でやれることには限界があります。是非この記事を見ていただいた方で、一緒に共創したい!という方が見えましたらお声掛け頂けると嬉しいです。

ワークショップによる仮説検証

ロボットの支援の前に、企画者が発想力を強化するワークショップを行うことで、どのようなアプローチが可能となり、どうしたら独自性のあるアイデアをみんなで生み出していけるのか?をワークショップの実践を通して研究していきました。

アイデア発想ワークショップを企画主催

前職・現職通じて、過去にリアル開催10回、オンライン開催5回を行いました。結論としては、みんなでアイデアを考えるワークを行うことで、一定のユニークなアイデアは出せるようになりそうだという実感があります。ロボットが介在することにより、運営者側の負担も軽減しながら、独自の問いをあらかじめ設計し、リアクションやコーチングもダイアログ形式で、ロボットに支援してもらうことによって、人の創造性をエンパワメントすることは十分可能だと考えるようになりました。


企画・スケッチ相談支援による仮説検証

前職では企画営業向けに、企画相談会を実施したり、モヤモヤしたアイデアをスケッチによる具体化で相談する会を開催し、企画者がどういった悩みを持っていて、どのように解決していきたいと思っているかをヒアリングする機会を半年実証実験を繰り返して、一定の成果と知見を得ることが出来ました。

ファシリテーションロボットによるワークショップ支援

クリエイティブ思考研究会との共創活動を実践しました。

慶應大学でクリエイティブ思考を研究する芝哲也さんと繋がり、ロボットによるファシリテーションで強いアイデアを出すという仮説の検証を実際のリアルワークショップも実践しながら、サイクルを回しました。人のファシリテーターではなく、ロボットが問いを立てることで、独自設計されたフレームワークを用いれば強い企画を出すことができそうだという感触を得ることが出来ました。まさにChatGPTを用いればアイデア強化は十分可能だと考えています。

ニーズアプローチによるアイディエーション方法の実践研究

2021年にはキーニーズ法を学び、ニーズアプローチによるマーケティング視点からコンセプトメイキングを行い、市場の受容性を図るプロセスを回すことが出来るようになりました。この視点を得ることが出来たので、アイデア発想だけでなく、では、そのアイデアでどのようにビジネスを回せば良いのかが理解できるようになりました。

キーニーズ法の習得はデザイナーからの脱皮に繋がった

商品企画は顧客のニーズを探索し、インサイトに基づいたコンセプトを如何に発想出来るか?が重要な観点となります。ニーズプロセスはデザイン思考がメジャーな考え方ですが、そこに独自の発想法エッセンスを加えることによって、非常に強い事業を生み出していけるのではないかと現在目論んでいます。BTCバランスよく考える発想脳を持つことで、点在的な発明や発想を、一人の天才ではなく、誰もがみんなで創造できる環境を、ロボット支援によって可能にしたいと考えています。


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