乳がん-壮年期-入院7日目-ヘンダーソン-1-アセスメント-看護計画

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【はじめに】

このブログでは、アセスメントの見本をご紹介していきます。
私が看護学生や新人看護師の時、看護過程の展開をするにあたって、どのように記載したら良いか分からずに困った経験があります。
そんな時、先生や先輩のアセスメントの見本を確認させて頂き、
「なんだこんな風に書けばよかったのか!」と今まで悩んでいた書き方が、
一気に整理できるようになりました。

「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、
書き方の見本を参考にすることで、理解が進み、自分の知識も広がります。
また、日本語の使い方や言い回しについて、学習することができるので、文章力をつけることにも役立つと考えています。
ぜひこのブログを参考にして、ご自身のアセスメント力の幅を広げる糧にして頂ければ幸いです。


当ブログの内容は、ご自身の課題や実習への使用に限り、自由に使用して良いです。ただし、あくまでも見本なので、自己責任で使用するようにしてください。

当ブログの内容を無断で複製・転用することは、許可していません。
著作権侵害に当たるので、他の方に見せたり、コピーして配布することは禁じます。

注意点を守って活用していただければ幸いです。


内容は適宜、最新の内容に更新します。
看護学生さんの力になれるレベルを目指して作成していますが、アセスメントや看護計画の作成時間は、事例によって異なりますので、確認する方によっては、一部不十分な部分がある場合があるかもしれません。

【サービス紹介】

事例の見本を作ってほしい!
アセスメントの書き方がどうしても分からない!
といったお悩みの方は、こちらのサービスを利用もございますので、
興味がある方は、気軽にご相談ください。
※ 時期によっては対応できないこともあるのでご了承ください。

【今回の情報】


〇基本情報

・氏名: B氏
・性別: 女性
・年齢: 60歳代
・現病歴: 右乳がん
・既往歴: 高脂血症
・身長: 156
・体重: 62
・標準体重: 53.5
・BMI: 25.5
・肥満度: 肥満Ⅰ度
・活動レベル: ふつう(II):座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
・必要カロリー: 1550 kcal
・家族構成: 夫と二人暮らし 子どもはいない
・職業: 専業主婦(60歳までスーパーでパート勤務)
・性格: 心配性
・嗜好 趣味: 時々夫とお酒を飲むのが楽しみ ガーデニング
・歩行・移乗: 術後3日目まで車いす移動介助 4日目からは見守り歩行ふらつきなし
・排尿: 術後1日目に膀胱留置カテーテル抜去 6~8回/日
・排便: もともと2日に一回程度 術後は4日排便がなく浣腸にて排便
その後は毎日少量ずつ排便あり
・食事: 入院前は一日3食、野菜と魚中心で肉はあまり食べない。術後1日目は吐き気と痛みの増強があり食事摂取できず。術後2日目より食事が開始となったが5割程度の摂取で食事量が低下している。
・水分: 500~700ml/日
・睡眠: 入院してからは痛みや不安で眠れない日がある。本人は我慢して看護師には伝えていなかった。
・入浴: シャワー浴
・着脱衣: 自立
・服薬: 看護師が配薬
・コミュニケーション: あまり自分からは話をしない、慣れた看護師には会話が多い。
・信仰: 仏教

〇入院経緯

B氏は定期的な健康診断を受けた際に、右乳房にしこりがあることがわかり精密検査の結果乳がんと診断された。
総合病院で精密検査の結果、乳がんでリンパ節転移の可能性もあることから右乳房切除の手術を勧められましたが、初めはショックを受けていたため手術を受けることに躊躇していた。しかし、家族や友人からの励ましや、医師からの詳しい説明を再度受けて手術を受けることを決め入院することになった。

〇治療経過

手術前日に入院し、入院の翌日に手術が施行され全身麻酔下で2時間ほどの手術時間を要した。手術は予定通りで出血量も少なく、右乳房の全摘出術とリンパ節郭清術を行い、手術中の迅速診断ではセンチネルリンパ節の転移は陰性結果だった。手術後当日は麻酔が切れるまで数時間の経過観察を受け回復室で過ごし、翌日には一般病棟に移動した。
手術後1日目、吐き気の症状と右の創部の痛みが増強。術後の痛みを和らげるため、鎮痛剤の投与や点滴での補液治療が行われた。手術後2日目からは口からの摂取が可能になり、少しずつ軟らかい食事をとることができるようになった。
術後1日目に手術中に挿入していた膀胱留置カテーテル抜去したが、歩行でトイレまでの移動ができず車いすで移動を介助しトイレでの排泄はできるようになった。ドレーンからの排液は毎日50ml程度の漿液性の出血があり徐々に排液量は減少し、術後5日目に抜去となった。
手術後、右腕を動かすことができなかったため、手術後6日目よりリハビリテーションのために理学療法士によるマッサージや運動を開始しており、病院内でのリハビリテーションに積極的に参加し、少しずつ腕の動きが回復してきている。

手術から術後7日目の時点で、山田さんは点滴の投与は中止となり経口薬での抗生剤の治療、痛み止めの内服薬を内服している。入院前までは自己管理で内服をしていたが、現在は看護師の配薬による内服をしている。動くと痛みが増強することや夜間に痛みで眠れないこともあり、頓服の痛み止めを1日1回程度使用している。術後より右上肢の浮腫が持続しており、日中は軽減するが朝は増強し手背まで圧痕が残る日もある。手術後7日目で医師からの説明があり、経過は順調であるが痛みの持続と以前のように右上肢が使えないことに本人の不安があるため今後1週間程度経過をみて退院の方針となっている。

〇バイタルサイン

入院時 
脈拍:70回/分
呼吸数:16回/分
血圧:正常範囲内(収縮期血圧120mmHg、拡張期血圧70mmHg)
体温:36.℃

現在(入院7日目)
脈拍:71回/分
呼吸数:15回/分
血圧:正常範囲内(収縮期血圧120mmHg、拡張期血圧90mmHg)
体温:36.5℃"

〇言動

「手術後は、やっぱり食べられるものが少なくて大変でしたが、少しずつ口にできるものが増えてきて良かったです。」
「右腕が痛くて動かせないときは、本当に不便でしたが、理学療法士の先生方に助けていただいて、腕の動きが回復してきて嬉しいです。自分自身で身体を動かすことができるようになってはいるけど、このまま退院して大丈夫か不安いっぱいです。」
「病院のスタッフの方たちが、いつも明るく声をかけてくれて、本当に励まされます。」

〇内服薬

なし

〇採血データ

白血球数 7200
赤血球数 450
Hb 11
Hct 30
PLT 28
好中球 55
リンパ球 40
TP 6.4
Alb 3.9
AST 35
ALT 32
γ‐GTP 50
GLU 112
HbA1c 6.1
Na 140
K 3.6
Cl 101
CRP 0.4
TG 145
T-CHO 220
HDL-C 102
LDL-C 110
BUN 18
CRE 1

【アセスメント】


1.正常に呼吸する

〇呼吸数、肺雑音、呼吸機能、経皮的酸素飽和度、胸部レントゲン、呼吸苦、息切れ、咳、痰喫煙歴、アレルギー、自宅周辺の大気環境
 B氏は入院し全身麻酔下での右乳房切除術とリンパ節郭清の手術を受けている。手術時に使用した麻酔薬や鎮痛薬などが、呼吸中枢を抑制することがある。このため、手術後の数時間から数日間にかけて、呼吸数が減少し、酸素飽和度が低下することがあるため定期的な呼吸状態の観察が必要である。また、手術後は身体が弱っており、肺の機能も低下することがある。全身麻酔下で手術中に呼吸管を挿入することで、細菌感染症のリスクが高まることからも、手術後に肺炎を発症する可能性がある。特に高齢者や喫煙者、免疫力の低下している患者はリスクが高まるため注意が必要である。手術後の呼吸の異常に関する情報はなく、入院時、手術7日目のバイタルサインでも呼吸状態の異常はみられておらず呼吸に関しての異常は生じておらず、正常に呼吸するニーズは充足している。
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